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公開番号
2024135284
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-04
出願番号
2023045902
出願日
2023-03-22
発明の名称
圧力開放弁
出願人
株式会社ニフコ
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
F16K
17/04 20060101AFI20240927BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】捲れなどの変形を抑制できる圧力開放弁を提供する。
【解決手段】圧力開放弁10は、開口部に連通する排出孔25を含み、筐体の表面に固定されているケース20と、閉位置において排出孔を覆うカバー31を含み、排出孔を開放するよう第1方向において閉位置から移動可能な弁部材30と、ケースと弁部材との間に位置し、平面視において排出孔を囲うシール部材50と、を備える。シール部材は、本体部と、本体部よりも内側に位置し、第1方向において本体部から突出する内側シール53と、本体部よりも外側に位置し、第1方向において本体部から突出する外側リップ54と、を含む。弁部材が閉位置に位置する時の、シール部材が配置されている空間における、第1方向におけるケースと弁部材との距離を基準距離と称する。基準距離に対する、第1方向における外側リップの寸法の比率が、1.00以下である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
筐体の内部の流体の内圧が上昇したときに筐体の開口部から流体を逃がす圧力開放弁であって、
前記開口部に連通する排出孔を含み、前記筐体の表面に固定されているケースと、
閉位置において前記排出孔を覆うカバーを含み、前記排出孔を開放するよう第1方向において前記閉位置から移動可能な弁部材と、
前記ケースと前記弁部材との間に位置し、平面視において前記排出孔を囲うシール部材と、を備え、
前記シール部材は、本体部と、前記本体部よりも内側に位置し、前記第1方向において前記本体部から突出する内側シールと、前記本体部よりも外側に位置し、前記第1方向において前記本体部から突出する外側シールと、を含み、
前記弁部材が前記閉位置に位置する時の、前記シール部材が配置されている空間における、前記第1方向における前記ケースと前記弁部材との距離を基準距離と称し、
前記基準距離に対する、前記第1方向における前記外側リップの寸法の比率が、1.00以下である、圧力開放弁。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記内側シールは、前記本体部から前記ケースに向かって突出し、前記閉位置において前記ケースに接触する下側シールと、前記本体部から前記弁部材に向かって突出し、前記閉位置において前記弁部材に接触する上側シールと、を含む、請求項1に記載の圧力開放弁。
【請求項3】
前記第1方向における前記外側リップの寸法が、前記第1方向における前記内側シールの寸法よりも小さい、請求項1に記載の圧力開放弁。
【請求項4】
前記外側リップは、前記本体部から前記ケースに向かって突出する下側リップを含み、
前記閉位置において前記下側リップと前記ケースとの間に隙間が形成されている、請求項2又は3に記載の圧力開放弁。
【請求項5】
前記閉位置において前記外側リップと前記弁部材との間に隙間が形成されている、請求項2又は3に記載の圧力開放弁。
【請求項6】
前記本体部に、前記第1方向において前記本体部を貫通する貫通孔が形成されている、請求項5に記載の圧力開放弁。
【請求項7】
筐体の内部の流体の内圧が上昇したときに筐体の開口部から流体を逃がす圧力開放弁であって、
前記開口部に連通する排出孔を含み、前記筐体の表面に固定されているケースと、
閉位置において前記排出孔を覆うカバーを含み、前記排出孔を開放するよう第1方向において前記閉位置から移動可能な弁部材と、
前記ケースと前記弁部材との間に位置し、平面視において前記排出孔を囲うシール部材と、を備え、
前記シール部材は、本体部と、前記本体部よりも内側に位置し、前記第1方向において前記本体部から突出する内側シールと、前記本体部よりも外側に位置し、前記第1方向において前記本体部から突出する外側シールと、を含み、
前記外側シールに、前記排出孔の径方向において前記外側シールを貫通する貫通孔が形成されている、圧力開放弁。
【請求項8】
前記内側シール及び前記外側シールは、前記閉位置において前記ケース及び前記弁部材に接触しており、
前記本体部に、前記第1方向において前記本体部を貫通する貫通孔が形成されている、請求項7に記載の圧力開放弁。
【請求項9】
筐体の内部の流体の内圧が上昇したときに筐体の開口部から流体を逃がす圧力開放弁であって、
閉位置において前記開口部を覆うカバーを含み、前記開口部を開放するよう第1方向において前記閉位置から移動可能な弁部材と、
前記筐体と前記弁部材との間に位置し、平面視において前記開口部を囲うシール部材と、を備え、
前記シール部材は、本体部と、前記本体部よりも内側に位置し、前記第1方向において前記本体部から突出する内側シールと、前記本体部よりも外側に位置し、前記第1方向において前記本体部から突出する外側シールと、を含み、
前記弁部材が前記閉位置に位置する時の、前記シール部材が配置されている空間における、前記第1方向における前記筐体と前記弁部材との距離を基準距離と称し、
前記基準距離に対する、前記第1方向における前記外側リップの寸法の比率が、1.00以下である、圧力開放弁。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、筐体の内部の圧力を調整する圧力開放弁に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
圧力開放弁は、筐体の内部の圧力を調整するための装置である。筐体は、例えば、自動車に搭載されるバッテリーパックである。バッテリーパックの内部には、バッテリーセルなどのデバイスが収容され、密閉されている。圧力開放弁は、バッテリーパックなどの筐体に取り付けられている。例えば、圧力開放弁は、筐体に形成されている開口部を覆うように配置されている。圧力開放弁は、筐体の内部の圧力が閾値を超えると、筐体の内部の流体を外部に放出するよう動作する。圧力開放弁は、圧力の上昇に起因して筐体の内部のデバイスが損傷することを抑制できる。これにより、バッテリーパックの安全性が高められる。
【0003】
いくつかの圧力開放弁が提案されている。例えば特許文献1の圧力開放弁は、排出孔が形成されたケースと、排出孔から排出された気体を排出する通路を形成するカバーと、を備える。ケースには、排出孔を開閉可能な弁機構が設けられている。弁機構の弁部材とケースとの間には、排出孔を外部から密閉するための環状のシール部材が設けられている。シール部材は、弁部材が閉位置にあるときに、弁部材及びケースから押圧される。
【0004】
圧力開放弁のシール部材には、高圧洗浄の噴流のような、高いエネルギーを有する流体が衝突することがある。流体の衝突によってシール部材に捲れなどの変形が生じると、排出孔の密閉が阻害される。このような課題を解決するため、例えば特許文献2は、同一の断面形状を有する環状の内側シール及び環状の外側シールを備えるシール部材を提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第7059226号公報
特許第5093554号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
内側シール及び外側シールが同一の断面形状を有する場合、弁部材及びケースからの圧力が内側シール及び外側シールに分散する。1つのシールに加わる圧力が低くなるので、捲れなどの変形を十分に抑制できないと考えられる。
【0007】
本発明は、このような課題を解決できる圧力開放弁を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、以下の[1]~[9]に関する。
[1] 筐体の内部の流体の内圧が上昇したときに筐体の開口部から流体を逃がす圧力開放弁であって、
前記開口部に連通する排出孔を含み、前記筐体の表面に固定されているケースと、
閉位置において前記排出孔を覆うカバーを含み、前記排出孔を開放するよう第1方向において前記閉位置から移動可能な弁部材と、
前記ケースと前記弁部材との間に位置し、平面視において前記排出孔を囲うシール部材と、を備え、
前記シール部材は、本体部と、前記本体部よりも内側に位置し、前記第1方向において前記本体部から突出する内側シールと、前記本体部よりも外側に位置し、前記第1方向において前記本体部から突出する外側シールと、を含み、
前記弁部材が前記閉位置に位置する時の、前記シール部材が配置されている空間における、前記第1方向における前記ケースと前記弁部材との距離を基準距離と称し、
前記基準距離に対する、前記第1方向における前記外側リップの寸法の比率が、1.00以下である、圧力開放弁。
【0009】
[2] [1]に記載の圧力開放弁において、前記内側シールは、前記本体部から前記ケースに向かって突出し、前記閉位置において前記ケースに接触する下側シールと、前記本体部から前記弁部材に向かって突出し、前記閉位置において前記弁部材に接触する上側シールと、を含んでいてもよい。
【0010】
[3] [1]又は[2]に記載の圧力開放弁において、前記第1方向における前記外側リップの寸法が、前記第1方向における前記内側シールの寸法よりも小さくてもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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