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公開番号
2024134498
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-03
出願番号
2023186810,2023044552
出願日
2023-10-31,2023-03-20
発明の名称
コンクリート用再生細骨材、及び生コンクリート
出願人
和泉生コンクリート株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C04B
18/167 20230101AFI20240926BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約
【課題】高品質なコンクリート用再生細骨材を提供することを目的とする。
【解決手段】絶乾密度が1.5g/cm
3
以上であり、吸水率が7%以下であり、色調をLab方式で表したとき、a値が0~3であり、b値が5~15であるコンクリート用再生細骨材である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
絶乾密度が1.5g/cm
3
以上であり、
吸水率が7%以下であり、
色調をLab方式で表したとき、a値が0~3であり、b値が5~15であるコンクリート用再生細骨材。
続きを表示(約 110 文字)
【請求項2】
安息角が45°以下である請求項1に記載のコンクリート用再生細骨材。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のコンクリート用再生細骨材と、セメントと、水とを含む生コンクリート。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリート用再生細骨材、及び生コンクリートに関する。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
コンクリートが用いられた構築物及び建築物が解体されると、コンクリートガラが排出されることになる。この排出されたコンクリートガラは、廃棄されることがあった。また、生コン工場で製造した生コンクリートは、アジテータトラックによって工事現場に搬入したものの、工事現場で余った場合、アジテータトラックに積んだまま生コン工場に戻されることになる。このような生コンクリートは、戻り生コンクリート及び残生コンクリート等と呼ばれ、廃棄されることがあった。その一方で、これらのコンクリートガラ、戻り生コンクリート及び残生コンクリートは、廃棄されるのではなく、資源の有効再利用及び廃棄物の減容化等を目的として、これらの粉砕物を舗装用路面材として利用されることもあった。
【0003】
コンクリートガラ、戻り生コンクリート、及び残生コンクリートには、資源をより有効に再利用するため、舗装用路面材以外の再利用が求められている。
【0004】
コンクリートガラ、戻り生コンクリート、及び残生コンクリートを再利用する方法としては、コンクリート用の再生骨材として再利用することに着目されている。コンクリートガラ、戻り生コンクリート、及び残生コンクリート等からコンクリート用の再生骨材を製造する方法としては、例えば、特許文献1~3に記載の方法等が挙げられる。
【0005】
特許文献1には、コンクリートガラからなる原料を所定粒径以下に破砕する破砕工程と、前記破砕工程にて破砕された原料を、第一基準粒径以下の小径成分と、第一基準粒径以上の大径成分とに分級する第一分級工程と、前記第一分級工程にて分級された大径成分と小径成分を、大径成分の容積が小径成分の容積以上となる比率で、それぞれ摩砕媒体を有さない摩砕機に供給し、該摩砕機において擦り合わせる摩砕工程と、前記摩砕工程にて摩砕された大径成分と小径成分を、それぞれ前記第一基準粒径より小さい第二基準粒径以下の小径成分と、第二基準粒径以上の大径成分とに分級する第二分級工程と、前記第二分級工程にて分級された大径成分と小径成分の両方を前記摩砕機に供給し、前記摩砕工程及び前記第二分級工程を順次行わせる再処理工程とを具備し、前記再処理工程を少なくとも1回以上行った後、最後の再処理工程における前記第二分級工程にて分級された大径成分と小径成分を、再生骨材として回収する再生骨材の製造方法が記載されている。特許文献1によれば、高品質の再生骨材を製造することができる旨が開示されている。
【0006】
特許文献2には、戻りコンクリートを強力ミキサーに充填する工程、有機または無機凝集剤混合物を、単独でまたは組み合わせて添加する工程、戻りコンクリートが凝固して、実質的に乾燥しており、セメントペーストを含まない、戻りコンクリートに含まれていた元の天然骨材から主としてなる、より大きな粒径の画分、および水、凝固剤混合物、新鮮なセメントおよび混合物の微細な画分(砂およびシルト)を含有する塊から主としてなる、より小さい粒径の画分、になるまで20秒~5分間混合する工程、混合物を、振動、回転またはサイクロン篩に通して分離し、少なくとも2つの粒径クラス、1つは実質的に乾燥しており、セメントペーストを含まない、戻りコンクリートに含まれる元の天然骨材から主としてなるより大きな粒径の画分、および1つは水、凝固剤混合物、新鮮なセメントおよび混合物の微細な画分(砂およびシルト)を含有する塊から主としてなるより小さい粒径の画分に分ける工程、を含む、戻りコンクリートから骨材を製造する方法が記載されている。特許文献2によれば、建設目的に使用されないコンクリート残渣から、またはより一般的には、何らかの理由で使用されず、ミキサー車内の製造設備に戻されるセメント混合物から骨材を製造することができる旨が開示されている。
【0007】
特許文献3には、コンクリート廃材等の原コンクリートの塊の粗砕物を、まずスクリュー磨砕式処理装置で処理し、該処理で得られた原細骨材表面にセメント硬化物が付着した粒径10mm以下のコンクリート破砕物を、さらに回転ドラム式磨砕機で表面に付着したセメント硬化物に強度的欠陥となる凹凸や空隙が残らない程度に軽度処理することを特徴とする再生細骨材の製造方法が記載されている。特許文献3によれば、原細骨材を配合した場合とほぼ同等または同等以上の強度発現を示すセメント系硬化体を得ることができる再生細骨材が得られる旨が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
国際公開第2013/114526号
特表2020-528858号公報
特開2009-40655号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
コンクリートガラ、戻り生コンクリート、及び残生コンクリート等から製造されたコンクリート用再生骨材は、その品質が低いことがあった。具体的には、コンクリート用再生骨材には、コンクリートガラ等に由来するセメント分(セメントペースト)が残存し、普通骨材と比較して、骨材自体の吸水量が高い傾向があった。このコンクリート用再生骨材の吸水量が高いことが、前記コンクリート用再生骨材を用いて製造された生コンクリートの特性に悪影響を与えてしまうことがあった。また、コンクリート用再生骨材をサイロ等で保管する際に、前記コンクリート用再生骨材の固結が発生しやすい傾向もあった。このため、前記コンクリート用再生骨材を用いて生コンクリートを製造する際の、運転条件等にも影響を与えることになってしまっていた。そして、これらの影響は、再生粗骨材よりも再生細骨材のほうが顕著だった。
【0010】
これらのことから、コンクリートガラから製造されたコンクリート用再生骨材であっても、品質のより高いものが求められる。具体的には、コンクリート用再生骨材としては、例えば、コンクリート用再生骨材H、コンクリート用再生骨材M、及びコンクリート用再生骨材L等が挙げられ、この中でも、例えば、前記コンクリート用再生骨材Hが得られる製造方法が求められる。前記コンクリート用再生骨材Hは、JIS A 5021:2018に規定されており、構造物の解体等により発生したコンクリート塊に対し、破砕、摩砕、及び分級等の高度な処理を行って製造したコンクリート用再生骨材である。また、前記コンクリート用再生骨材Mは、JIS A 5022:2018に規定されており、普通骨材と略同様の取扱いが可能であり、建物の部位にかかわらず使用することができる高品質な骨材である。また、戻り生コンクリート及び残生コンクリート等から製造されたコンクリート用再生骨材も、コンクリートガラから製造されたコンクリート用再生骨材と同様、品質のより高いものが求められる。これらのことから、コンクリートガラ、戻り生コンクリート及び残生コンクリート等から、前記コンクリート用再生骨材Hが得られることができるほどに、高品質なコンクリート用再生骨材が得られる製造方法が求められている。
(【0011】以降は省略されています)
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