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公開番号2024140393
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-10
出願番号2023051518
出願日2023-03-28
発明の名称焼成用治具
出願人ノリタケ株式会社
代理人個人,個人
主分類C04B 35/64 20060101AFI20241003BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】機械的強度が高く、温度追従性が良好な焼成用治具を提供すること。
【解決手段】ここに開示される焼成用治具100は、被焼成材料を載置するための焼成用治具100であってニッケルを主成分とする基材10と、基材10の少なくとも一部を被覆するセラミックからなる被膜20と、を備えている。基材10は、被焼成材料を載置するための平板部12を有し、平板部12は複数の貫通孔30を有している。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
被焼成材料を載置するための焼成用治具であって、
ニッケルを主成分とする基材と、
前記基材の少なくとも一部を被覆するセラミックからなる被膜と、
を備えており、
前記基材は、被焼成材料を載置するための平板部を有し、
前記平板部は、複数の貫通孔を有している、焼成用治具。
続きを表示(約 380 文字)【請求項2】
前記平板部は矩形状であり、前記基材は該矩形状の平板部の2辺から上方に延び相互に対向する一対の側壁をさらに有している、請求項1に記載の焼成用治具。
【請求項3】
前記貫通孔がエッチング孔である、請求項1または2に記載の焼成用治具。
【請求項4】
前記貫通孔の平均孔径が0.2mm以上1mm以下である、請求項1または2に記載の焼成用治具。
【請求項5】
前記被膜は、ジルコニア、ムライト、シリカ、および、アルミナのうち少なくとも一種を含む、請求項1または2に記載の焼成用治具。
【請求項6】
前記被膜は、セラミック溶射被膜である、請求項1または2に記載の焼成用治具。
【請求項7】
平均厚みが0.2mm以上2mm以下である、請求項1または2に記載の焼成用治具。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、焼成用治具に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
例えば積層セラミックコンデンサ(Multilayer Ceramic
Capacitors:MLCC)等の電子部品の焼成には、セラミックからなる焼成用治具(焼成用容器)が用いられている。一例として、特許文献1には、セラミック製の第1線条部と、セラミック製の第2線条部と、を有し、第1線条部と第2線条部とが交差することによって、格子をなし、該格子によって画成される複数の貫通孔を有するセラミック格子体が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-184304号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の比較例においては、ニッケル線材を平織りにして形成したニッケル金網にジルコニアをコートした格子体が開示されている。しかしながら、かかる格子体は、機械的強度が低いために、繰り返し使用した際には変形することが記載されている。
【0005】
MLCC等の小型電子部品は、性能発現性や生産性の観点からなるべく高速、短時間で焼成することが求められている。その一方で、セラミック製の焼成用治具は温度追従性が低いことが知られている。例えば特許文献1に記載されるように、セラミック製の線材を格子状に組み合わせて貫通孔を設けた場合には、焼成用治具の厚み等が大きくなりがちであり、熱容量を低くすることが難しい。このため、より高品質な電子部品を効率よく生産する観点から未だ改善の余地があった。
【0006】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、機械的強度が高く、温度追従性が良好な焼成用治具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
ここに開示される焼成用治具は、被焼成材料を載置するための焼成用治具であって、ニッケルを主成分とする基材と、上記基材の少なくとも一部を被覆するセラミックからなる被膜と、を備えている。上記基材は、被焼成材料を載置するための平板部を有し、上記平板部は複数の貫通孔を有している。
【0008】
かかる構成によれば、金属製(例えばニッケル)の基材と被膜とを有することにより、焼成用治具の機械的強度と温度追従性とが好適に両立される。そして、平板部が複数の貫通孔を有することにより焼成用治具の通気性が向上する。また、セラミック被膜を有することにより、電子部品等の被焼成材料と基材との反応を好適に抑制することができる。
【0009】
ここに開示される焼成用治具の好ましい一態様では、上記平板部は矩形状であり、上記基材は該矩形状の平板部の2辺から上方に延び相互に対向する一対の側壁をさらに有している。
かかる構成によれば、焼成用治具を多段積みすることができ、焼成用治具の取扱性が向上する。
【0010】
ここに開示される焼成用治具の好ましい一態様では、上記貫通孔がエッチング孔である。
かかる構成によれば、平滑性や均一性の高い貫通孔であるため、被焼成材料をより好適に支持することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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