TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024146901
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2024055895
出願日2024-03-29
発明の名称吹付モルタル
出願人太平洋マテリアル株式会社
代理人
主分類C04B 28/02 20060101AFI20241004BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】材料が十分に混練されるため詰まることのない良好な圧送性を有し、吹付け時に粉塵の発生が少なく、強度発現性にも優れる吹付モルタルを提供すること。
【解決手段】モルタル組成物、液体急結剤及び水を含む吹付モルタルであって、モルタル組成物は、セメント、急結助剤、増粘剤及び細骨材を含み、増粘剤の含有量が、セメント100質量部に対し、固形分換算で0.01~1質量部であり、細骨材の粒度は、細骨全量に対し、0.6mm以上2mm未満の粒子の含有割合が80質量%以上である、吹付モルタル。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
モルタル組成物、液体急結剤及び水を含む吹付モルタルであって、
前記モルタル組成物は、セメント、急結助剤、増粘剤及び細骨材を含み、
前記増粘剤の含有量が、前記セメント100質量部に対し、固形分換算で0.01~1質量部であり、
前記細骨材の粒度は、前記細骨全量に対し、0.6mm以上2mm未満の粒子の含有割合が80質量%以上である、吹付モルタル。
続きを表示(約 330 文字)【請求項2】
前記急結助剤が、石膏類及び/又はカルシウムアルミネート類である、請求項1に記載の吹付モルタル。
【請求項3】
前記増粘剤が界面活性剤系及び/又はメチルセルロース系増粘剤である、請求項1又は2に記載の吹付モルタル。
【請求項4】
前記水の含有量が、前記セメント100質量部に対し、30~60質量部である、請求項1又は2に記載の吹付モルタル。
【請求項5】
前記急結助剤が石膏類であり、
前記石膏類の粒度が、前記石膏類全量に対し、1.5μm以下の粒子の質量割合が32~52質量%であり、10.5μm以上100μm以下の粒子の質量割合が10~29質量%である、請求項1に記載の吹付モルタル。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、吹付モルタルに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
トンネル、採掘抗、地下空間等において、掘削露出面の崩壊防止、地山面からの漏水防止、更にはこれらの面を仕上施工するため、セメントスラリーやセメント系モルタルを対象面に吹付けることが行われている。セメント系モルタルの一般的な吹付工法は、掘削現場近傍に設置したプラントでセメントと水と細骨材を秤量・混合してベースモルタルを作製し、これをアジテータ車で掘削現場まで運送し、そこから吹付機までは輸送管を介してポンプ圧送し、吹付直前に別送の急結剤を添加・混合させて吹付けている。急結剤は、カルシウムアルミネートやアルミン酸ナトリウム等の粉体急結剤と、硫酸アルミニウムや珪酸ソーダ等の液体急結剤とに大別される。粉体急結剤は、強力な急結性と高い初期強度発現性を有するが、添加時にセメントモルタルと容易には混ざり難いため、粉塵が発生し易い。一方、液体急結剤は粉塵発生を抑えられるものの、珪酸ソーダはアルカリ分が高く、セメント系施工物の劣化原因になり、アルカリフリー化志向に適う硫酸アルミニウムは急結性が低く、初期強度発現性も高くない傾向にある。
【0003】
液体急結剤に硫酸アルミニウムを使用したときの吹付性状の改善策として、硫酸アルミニウム急結剤添加用のモルタルスラリーに、予め石膏を加えたものを使用すると強度改善効果があることが知られている(例えば、特許文献1参照。)。また、石膏と共にアルミン酸カルシウムを急結補助剤として予め注水前のコンクリートに加え、これに水と液体状の硫酸アルミを添加した吹付コンクリートは、急結性や強度発現性を向上できることが知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平10-212149号公報
特開平11-130500号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、作業員への安全性の向上から更なる低粉塵化のために液体急結剤の採用が増加している。液体急結剤を用いた吹付工法としては、輸送管内が閉塞しにくい等の点から、粉体成分を予め混合してプレミックスモルタルを調製し、これを空気圧送しながら吹付装置内で水や液体急結剤等の液体成分を添加する乾式吹付工法が採用されることがある。しかしながら、プレミックスモルタルと水の混合性が低い場合、セメントや急結助剤といった粉体や細骨材の微粒分が水と混ざりきらないまま吐出され、粉塵発生の原因となる。加えて、プレミックスモルタル中の粉体量が多くなるほど粉塵の発生量も多くなる。プレミックスモルタルと水の混合後の圧送距離を長くすることで混合性が向上するためモルタルは均一となり耐久性の改善や粉塵の抑制は期待されるが、圧送中にモルタルの粘性が増大するためホースの閉塞等を招くおそれがある。また、液体急結剤を採用した吹付材料でも更なる高強度化が求められている。
【0006】
したがって、本発明は、材料が十分に混練されるため詰まることのない良好な圧送性を有し、吹付け時に粉塵の発生が少なく、強度発現性にも優れる吹付モルタルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは上記課題について鋭意検討した結果、特定の粒度の細骨材を使用し、増粘剤の含有量を調整した結果、混練性、圧送性に優れ、粉塵も少なく、良好な強度発現性を示す吹付モルタルが得られることを見出した。
【0008】
すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1]モルタル組成物、液体急結剤及び水を含む吹付モルタルであって、モルタル組成物は、セメント、急結助剤、増粘剤及び細骨材を含み、増粘剤の含有量が、セメント100質量部に対し、固形分換算で0.01~1質量部であり、細骨材の粒度は、細骨全量に対し、0.6mm以上2mm未満の粒子の含有割合が80質量%以上である、吹付モルタル。
[2]急結助剤が、石膏類及び/又はカルシウムアルミネート類である、[1]に記載の吹付モルタル。
[3]増粘剤が界面活性剤系及び/又はメチルセルロース系増粘剤である、[1]又は[2]に記載の吹付モルタル。
[4]水の含有量が、セメント100質量部に対し、25~55質量部である、[1]又は[2]に記載の吹付モルタル。
[5]急結助剤が石膏類であり、石膏類の粒度が、石膏類全量に対し、1.5μm以下の粒子の質量割合が32~52質量%であり、10.5μm以上100μm以下の粒子の質量割合が10~29質量%である、[1]に記載の吹付モルタル。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、材料が十分に混練されるため詰まることのない良好な圧送性を有し、吹付け時に粉塵の発生が少なく、強度発現性にも優れる吹付モルタルを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態について詳細に説明する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

株式会社トクヤマ
セメント系固化材
2日前
太平洋マテリアル株式会社
吹付モルタル
2日前
ノリタケ株式会社
焼成用治具
7日前
ノリタケ株式会社
焼成用治具
7日前
三菱マテリアル株式会社
cBN焼結体
8日前
太平洋マテリアル株式会社
吹付コンクリート
2日前
三菱マテリアル株式会社
cBN焼結体
1か月前
東京窯業株式会社
熱処理治具の製造方法
1か月前
東レ株式会社
多孔質炭素板およびその製造方法
1か月前
株式会社トクヤマ
セメント系硬化体の製造方法
8日前
MUマテックス株式会社
骨材組成物
13日前
品川リフラクトリーズ株式会社
不定形耐火物
2か月前
戸田建設株式会社
半水石膏を主材とする充填材
1か月前
TOTO株式会社
構造部材
7日前
個人
石材調建材パネル
1か月前
MUマテックス株式会社
セメント組成物
8日前
株式会社大川構造設計
硬化物の製造方法
6日前
TOTO株式会社
複合材料
2か月前
TOTO株式会社
複合材料
2か月前
トヨタ自動車株式会社
溶射膜
2か月前
株式会社日本触媒
分散剤
23日前
長崎県
多孔質陶磁器の製造方法
7日前
花王株式会社
水硬性組成物用表面美観向上剤
1か月前
日本発條株式会社
接合体
2日前
日本発條株式会社
接合体
2日前
TDK株式会社
電子部品
2日前
品川リフラクトリーズ株式会社
不定形耐火物
8日前
太平洋セメント株式会社
セメント混和材
13日前
株式会社MARUWA
窒化ケイ素板及びその製造方法
17日前
黒崎播磨株式会社
製銑用耐火物
10日前
ノリタケ株式会社
グリーンシートおよび造粒粉
2日前
株式会社ナノジャパン
セラミックス組成物
2か月前
太平洋マテリアル株式会社
急結混和材及び吹付コンクリート
2日前
日本特殊陶業株式会社
接合体及びSiC基質部材
2か月前
デンカ株式会社
混和材及びセメント組成物
10日前
日本碍子株式会社
焼成体の製造方法
17日前
続きを見る