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公開番号2025082835
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-29
出願番号2024199704
出願日2024-11-15
発明の名称粘土含有水硬性組成物用添加剤
出願人花王株式会社
代理人個人,個人
主分類C04B 24/26 20060101AFI20250522BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】粘土を含む場合でも、水硬性組成物に優れた流動保持性を付与できる、ポリカルボン酸系の粘土含有水硬性組成物用添加剤を提供する。
【解決手段】相互に異なる特定の共重合体からなる(A)成分及び(B)成分を含有する、粘土含有水硬性組成物用添加剤であって、(A)成分の含有量と(B)成分の含有量の合計に対する、(A)成分の含有量の割合が、1質量%以上である、粘土含有水硬性組成物用添加剤を用いる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記に示す(A)成分及び下記に示す(B)成分を含有する粘土含有水硬性組成物用添加剤であって、
〔[(A)成分の含有量]/[(A)成分の含有量+(B)成分の含有量〕×100(質量%)
で表される(A)成分と(B)成分の含有量の合計に対する(A)成分の含有量の割合が、1質量%以上である粘土含有水硬性組成物用添加剤。
<(A)成分>
下記一般式(A1)で表される構成単位(A1)及び下記一般式(A2)で表される構成単位(A2)を含む共重合体であって、
〔構成単位(A1)の含有量/[構成単位(A1)の含有量+構成単位(A2)の含有量]〕×100(質量%)
で表される構成単位(A1)と構成単位(A2)の含有量の合計に対する構成単位(A1)の含有量の割合が、0.1質量%以上4.5質量%以下であり、重量平均分子量が10,000以上100,000以下である共重合体。
JPEG
2025082835000015.jpg
80
165
〔式中、R
1a
及びR
2a
は、同一又は異なって、それぞれ水素原子又はメチル基を示す。R
3a
は、水素原子又は炭素数1以上3以下のアルキル基を示す。M

は、水素原子又は対カチオンから選ばれる1種以上を示す。X

は、炭素数1以上6以下のアルキレン基、直接結合手又はカルボニル基を示す。naは、オキシエチレン基(-CH

CH

O-)の平均付加モル数を示し、5以上99以下の数である。〕
<(B)成分>
下記一般式(B1)で表される構成単位(B1)及び下記一般式(B2)で表される構成単位(B2)を含む共重合体であって、
〔構成単位(B1)の含有量/[構成単位(B1)の含有量+構成単位(B2)の含有量]〕×100(質量%)
で表される構成単位(B1)と構成単位(B2)の含有量の合計に対する構成単位(B1)の含有量の割合が、5質量%以上30質量%未満である、共重合体。
JPEG
2025082835000016.jpg
81
146
〔式中、M
1b
は、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属(1/2原子)、アンモニウム基、アルキルアンモニウム基、置換アルキルアンモニウム基、アルキル基、ヒドロアルキル基又はアルケニル基を示す。R
1b
、R
2b
及びR
3b
は、同一又は異なって、それぞれ水素原子、メチル基又は一般式(1)
-(CH



COOM
2b
(1)
〔式中、rは0、1又は2を示し、M
2b
は、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属(1/2原子)、アンモニウム基、アルキルアンモニウム基、置換アルキルアンモニウム基、アルキル基、ヒドロアルキル基又はアルケニル基を示す。〕
を示す。ここで、-(CH



COOM
2b
(1)は、同一構成単位中又は異なる構成単位中のCOOM
1b
と結合して酸無水物構造である-(CH



C(=O)-O-C(=O)-を形成してもよく、また、同一構成単位中又は異なる構成単位中の-(CH



COOM
2b
と結合して酸無水物構造である-(CH



C(=O)-O-C(=O)(CH



-を形成してもよく、その場合、M
1b
、M
2b
は存在しない。〕
JPEG
2025082835000017.jpg
78
151
〔式中、R
4b
続きを表示(約 2,800 文字)【請求項2】


がカルボニル基であり、q2が0かつp2が1である請求項1に記載の粘土含有水硬性組成物用添加剤。
【請求項3】
〔[構成単位(A1)の含有量+構成単位(A2)の含有量]/[(A)成分の含有量]〕×100(質量%)
で表される(A)成分の含有量と、構成単位(A1)と構成単位(A2)の含有量の合計の割合が、80質量%以上100質量%以下である請求項1又は2に記載の粘土含有水硬性組成物用添加剤。
【請求項4】
〔[(A)成分の含有量]/[(A)成分の含有量+(B)成分の含有量〕×100(質量%)
で表される(A)成分と(B)成分の含有量の合計に対する(A)成分の含有量の割合が、5質量%以下である、請求項1又は2に記載の粘土含有水硬性組成物用添加剤。
【請求項5】
〔構成単位(A2)の含有量/[構成単位(A1)の含有量+構成単位(A2)の含有量]〕×100(質量%)
で表される構成単位(A1)と構成単位(A2)の含有量の合計に対する構成単位(A2)の含有量の割合が95.5質量%以上99.9質量%以下である、請求項1又は2に記載の粘土含有水硬性組成物用添加剤。
【請求項6】
水硬性粉体、骨材、粘土、水、下記に示す(A)成分及び下記に示す(B)成分、を含有する、粘土含有水硬性組成物であって、
〔[粘土の含有量]/[骨材の含有量]〕×100(質量%)
で表される骨材の含有量に対する粘土の含有量の割合が5質量%以下であり、
〔[(A)成分の含有量]/[(A)成分の含有量+(B)成分の含有量]〕×100(質量%)
で表される(A)成分の含有量と(B)成分の含有量の合計に対する(A)成分の含有量の割合が、1質量%以上である、粘土含有水硬性組成物。
<(A)成分>
下記一般式(A1)で表される構成単位(A1)及び下記一般式(A2)で表される構成単位(A2)を含む共重合体であって、
〔構成単位(A1)の含有量/[構成単位(A1)の含有量+構成単位(A2)の含有量]〕×100(質量%)
で表される構成単位(A1)と構成単位(A2)の含有量の合計に対する構成単位(A1)の含有量の割合が0.1質量%以上4.5質量%以下であり、重量平均分子量が10,000以上100,000以下である共重合体。
JPEG
2025082835000018.jpg
80
165
〔式中、R
1a
及びR
2a
は、同一又は異なって、それぞれ水素原子又はメチル基を示す。R
3a
は、水素原子又は炭素数1以上3以下のアルキル基を示す。M

は、水素原子又は対カチオンから選ばれる1種以上を示す。X

は、炭素数1以上6以下のアルキレン基、直接結合手又はカルボニル基を示す。naは、オキシエチレン基(-CH

CH

O-)の平均付加モル数を示し、5以上99以下の数である。〕
<(B)成分>
下記一般式(B1)で表される構成単位(B1)及び下記一般式(B2)で表される構成単位(B2)を含む共重合体であって、構成単位(B1)の含有量(質量部)と構成単位(B2)の含有量(質量部)の合計に対する構成単位(B1)の含有量の割合が5質量%以上30質量%未満である、共重合体。
JPEG
2025082835000019.jpg
81
146
〔式中、M
1b
は、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属(1/2原子)、アンモニウム基、アルキルアンモニウム基、置換アルキルアンモニウム基、アルキル基、ヒドロアルキル基又はアルケニル基を示す。R
1b
、R
2b
及びR
3b
は、同一又は異なって、それぞれ水素原子、メチル基又は一般式(1)
-(CH



COOM
2b
(1)
〔式中、rは0、1又は2を示し、M
2b
は、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属(1/2原子)、アンモニウム基、アルキルアンモニウム基、置換アルキルアンモニウム基、アルキル基、ヒドロアルキル基又はアルケニル基を示す。〕
を示す。同一構成単位中又は異なる構成単位中のCOOM
1b
と結合して酸無水物構造である-(CH



C(=O)-O-C(=O)-を形成してもよく、また、同一構成単位中又は異なる構成単位中の-(CH



COOM
2b
と結合して酸無水物構造である-(CH



C(=O)-O-C(=O)(CH



-を形成してもよく、その場合、M
1b
、M
2b
は存在しない。〕
JPEG
2025082835000020.jpg
78
151
〔式中、R
4b
、R
5b
は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示す。AOは炭素数2以上4以下のオキシアルキレン基を示し、q2は0以上6以下の整数を示し、p2は0又は1を示し、n2はAOの平均付加モル数であり5以上150以下の数を示す。R
6b
は、水素原子、メチル基、一般式(2)
【請求項7】


がカルボニル基であり、q2が0かつp2が1である請求項6に記載の粘土含有水硬性組成物。
【請求項8】
〔[粘土の含有量]/[骨材の含有量]〕×100(質量%)
で表される骨材の含有量に対する粘土の含有量の割合が0.03質量%以上5質量%以下である、請求項6に記載の粘土含有水硬性組成物。
【請求項9】
〔(A)成分の含有量/粘土の含有量〕×100(質量%)
で表される粘土の含有量に対する(A)成分の含有量の割合が、0.25質量%以上5質量%以下である、請求項6に記載の粘土含有水硬性組成物。
【請求項10】
水硬性粉体100質量部中に、(A)成分を、0.01質量部以上0.25質量部以下含有する、請求項6に記載の粘土含有水硬性組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、粘土含有水硬性組成物用添加剤に関する。さらに、該添加剤を含む粘土含有水硬性組成物及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
コンクリート等の水硬性組成物に対して、流動性を付与するためにナフタレン系、メラミン系、アミノスルホン酸系、ポリカルボン酸系等の混和剤が用いられている。分散剤等の混和剤については、水硬性組成物に対する流動性の付与、流動性の保持性(以下、流動保持性ともよぶ)、硬化遅延の防止等、種々の性能が求められ、ポリカルボン酸系混和剤(分散剤)についてもこうした観点から改善が提案されている。
【0003】
ポリカルボン酸系分散剤は、ナフタレン系分散剤等に比べて添加量あたりの水硬性組成物硬化体の強度が高いが、一方で、骨材に含まれる粘土成分の影響を受けやすい。一般に、ポリカルボン酸系分散剤は、骨材中の粘土の量により、水硬性組成物の初期流動性や流動保持性が変動しやすい。
コンクリートやモルタル等の水硬性組成物に用いる骨材は、採取場所により粘土量が異なっており、また、コンクリート工場等では異なる採取場所から入手した様々な種類の骨材を組み合わせて使用することが多く、骨材中の粘土量にはバラツキがあるのが実状である。コンクリートやモルタル等の水硬性組成物では、単位容積中に骨材の占める割合が比較的大きいため、ポリカルボン酸系分散剤も骨材中の粘土の影響を受けやすい。その結果、作業性が安定せず、また、目的とする流動性や流動保持性を得るための必要添加量にもぶれが生じることがある。このような課題を考慮して、ポリカルボン酸系重合体を複数組み合わせて用いることが提案されている。
【0004】
特許文献1には、
(i)ポリオキシアルキレン鎖を有するビニル系単量体(a)及びポリオキシアルキレン鎖を有しないビニル系単量体(b)のうち、該単量体(a)に由来する構造のみを有するか、又は、該単量体(a)及び該単量体(b)に由来する構造を有する;
(ii)該単量体(a)と該単量体(b)との重量比は、(a)/(b)=50/50~100/0である;
(iii)該単量体(a)は、ポリオキシアルキレン鎖を有するビニル系単量体を含む;
を満たすポリマー(A)を含有する水硬性組成物用添加剤が開示されている。
【0005】
また、特許文献2には、各々異なるカルボン酸系単量体及びカルボン酸のポリエチレングリコールエステル系単量体との共重合体である(A)成分、(B)成分、並びに(C)成分を含む粘土含有水硬性組成物用分散剤が、開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2014-205607号公報
特開2022-18729号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、粘土含有水硬性組成物の流動保持性の改善については、既存のポリカルボン酸系分散剤を用いた検討がほとんどなされておらず、優れた流動保持性を付与できるポリカルボン酸系の粘土含有水硬性組成物用添加剤の開発が望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、下記に示す(A)成分及び下記に示す(B)成分を含有する粘土含有水硬性組成物用添加剤であって、
〔[(A)成分の含有量]/[(A)成分の含有量+(B)成分の含有量〕×100(質量%)
で表される(A)成分と(B)成分の含有量の合計に対する(A)成分の含有量の割合が、1質量%以上である粘土含有水硬性組成物用添加剤に関する。
<(A)成分>
下記一般式(A1)で表される構成単位(A1)及び下記一般式(A2)で表される構成単位(A2)を含む共重合体であって、
〔構成単位(A1)の含有量/[構成単位(A1)の含有量+構成単位(A2)の含有量]〕×100(質量%)
で表される構成単位(A1)と構成単位(A2)の含有量の合計に対する構成単位(A1)の含有量の割合が、0.1質量%以上4.5質量%以下であり、重量平均分子量が10,000以上100,000以下である共重合体。
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2025082835000001.jpg
80
165
〔式中、R
1a
及びR
2a
は、同一又は異なって、それぞれ水素原子又はメチル基を示す。R
3a
は、水素原子又は炭素数1以上3以下のアルキル基を示す。M

は、水素原子又は対カチオンから選ばれる1種以上を示す。X

は、炭素数1以上6以下のアルキレン基、直接結合手又はカルボニル基を示す。naは、オキシエチレン基(-CH

CH

O-)の平均付加モル数を示し、5以上99以下の数である。〕
<(B)成分>
下記一般式(B1)で表される構成単位(B1)及び下記一般式(B2)で表される構成単位(B2)を含む共重合体であって、
〔構成単位(B1)の含有量/[構成単位(B1)の含有量+構成単位(B2)の含有量]〕×100(質量%)
で表される構成単位(B1)と構成単位(B2)の含有量の合計に対する構成単位(B1)の含有量の割合が、5質量%以上30質量%未満である、共重合体。
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2025082835000002.jpg
81
146
〔式中、M
1b
は、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属(1/2原子)、アンモニウム基、アルキルアンモニウム基、置換アルキルアンモニウム基、アルキル基、ヒドロアルキル基又はアルケニル基を示す。R
1b
、R
2b
及びR
3b
は、同一又は異なって、それぞれ水素原子、メチル基又は一般式(1)
-(CH



COOM
2b
(1)
〔式中、rは0、1又は2を示し、M
2b
は、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属(1/2原子)、アンモニウム基、アルキルアンモニウム基、置換アルキルアンモニウム基、アルキル基、ヒドロアルキル基又はアルケニル基を示す。〕
を示す。ここで、-(CH



COOM
2b
(1)は、同一構成単位中又は異なる構成単位中のCOOM
1b
と結合して酸無水物構造である-(CH



C(=O)-O-C(=O)-を形成してもよく、また、同一構成単位中又は異なる構成単位中の-(CH



COOM
2b
と結合して酸無水物構造である-(CH



C(=O)-O-C(=O)(CH



-を形成してもよく、その場合、M
1b
、M
2b
は存在しない。〕
JPEG
2025082835000003.jpg
78
151
〔式中、R
4b
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、本発明は、粘土含有水硬性組成物に優れた流動保持性、さらに優れた短期強度を付与できる、ポリカルボン酸系の粘土含有水硬性組成物に使用する添加剤の使用が提供される。また、本発明によれば、優れた流動保持性及び短期強度を示す、ポリカルボン酸系の粘土含有水硬性組成物に使用する添加剤を含む粘土含有水硬性組成物及びその製造方法が提供される。なお、優れた流動保持性とは、フロー試験における初期フロー値の低下が、時間が経過しても小さいことを示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<(A)成分及び(B)成分を含有する粘土含有水硬性組成物用添加剤>
本発明の粘土含有水硬性組成物用添加剤は、(A)成分及び(B)成分を、所定の割合で含有する。
(【0011】以降は省略されています)

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