特許ウォッチ

公開番号2025091213
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-18
出願番号2023206351
出願日2023-12-06
発明の名称グラウト組成物及びグラウト
出願人太平洋マテリアル株式会社
代理人
主分類C04B 28/02 20060101AFI20250611BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】材料と水が一体化しやすく作業性に優れ、フロー及びJ14漏斗流下時間で評価される流動性に優れ、且つ高い圧縮強度を示すグラウト組成物及びグラウトを提供すること。
【解決手段】セメント、シリカ質微粉末、細骨材、及び減水剤を含み、シリカ質微粉末において、SiO₂含有量が96質量%以上であり、BET法比表面積が5～16m²/gであり、且つ強熱減量が1.0質量%以下である、グラウト組成物。
【選択図】なし

特許請求の範囲【請求項１】
セメント、シリカ質微粉末、細骨材、及び減水剤を含み、
前記シリカ質微粉末において、ＳｉＯ
２
含有量が９６質量％以上であり、ＢＥＴ法比表面積が５～１６ｍ
２
／ｇであり、且つ強熱減量が１．０質量％以下である、グラウト組成物。
続きを表示（約 310 文字）【請求項２】
発泡剤を更に含む、請求項１に記載のグラウト組成物。
【請求項３】
前記シリカ質微粉末の含有量が、前記セメント１００質量部に対し、１０～５０質量部である、請求項１又は２に記載のグラウト組成物。
【請求項４】
請求項１又は２に記載のグラウト組成物と、水とを含み、
前記水の含有量が、前記セメント１００質量部に対し、３０～７０質量部である、グラウト。
【請求項５】
土木学会基準ＪＳＣＥ－Ｆ５４１－２０１３「充填モルタルの流動性試験方法」に準じて２０℃環境下で測定する、Ｊ１４漏斗の流下時間が６～１０秒である、請求項４に記載のグラウト。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、グラウト組成物及びグラウトに関する。
続きを表示（約 1,500 文字）【背景技術】
【０００２】
土木・建築構造物の構築又は補修、或いは機械の設置等において、流動性の高いセメント系グラウト材が用いられている。近年は土木・建築構造物に使われるコンクリートの品質が高性能化・高強度化し、使用されるグラウト材にも高い強度発現性が要求されている。
【０００３】
高強度のモルタル・コンクリートの製造方法として、混和材としてＳｉＯ
２
を９０％以上含有するシリカフュームを使用し、水結合材比を２５％以下としたものが知られている（特許文献１）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開平５－５８７０１号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
しかしながら、シリカフュームは超微粒子であるため凝集しやすく、モルタルやコンクリート中では分散性が悪いという問題がある。特にモルタルやコンクリートの水結合材比が小さい場合、水なじみが悪く（水と練混ぜる際に水と材料が一体化するまでに時間を要す）、流動性を低下させてしまう。流動性を向上させるために減水剤の添加量を増やすと横方向への拡がりは改善されるものの、グラウト材において流動性の評価として実施されるＪ１４漏斗流下時間の改善にはそれほど寄与しない場合があった。
【０００６】
したがって、本発明は、材料と水が一体化しやすく作業性に優れ、フロー及びＪ１４漏斗流下時間で評価される流動性に優れ、且つ高い圧縮強度を示すグラウト組成物及びグラウトを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
上記課題について、本発明者が鋭意検討した結果、ＳｉＯ
２
含有量が高く、強熱減量が小さく、特定のＢＥＴ比表面積を有するシリカ質微粉末を用いることで、作業性及び流動性に優れ、高い圧縮強度を示すグラウト組成物及びグラウトが得られることを見出した。
【０００８】
すなわち、本発明は以下のとおりである。
［１］セメント、シリカ質微粉末、細骨材、及び減水剤を含み、シリカ質微粉末において、ＳｉＯ
２
含有量が９６質量％以上であり、ＢＥＴ法比表面積が５～１６ｍ
２
／ｇであり、且つ強熱減量が１．０質量％以下である、グラウト組成物。
［２］発泡剤を更に含む、［１］に記載のグラウト組成物。
［３］シリカ質微粉末の含有量が、セメント１００質量部に対し、１０～５０質量部である、［１］又は［２］に記載のグラウト組成物。
［４］［１］又は［２］に記載のグラウト組成物と、水とを含み、水の含有量が、セメント１００質量部に対し、３０～７０質量部である、グラウト。
［４］土木学会基準ＪＳＣＥ－Ｆ５４１－２０１３「充填モルタルの流動性試験方法」に準じて２０℃環境下で測定する、Ｊ１４漏斗の流下時間が６～１０秒である、［４］に記載のグラウト。
【発明の効果】
【０００９】
本発明によれば、材料と水が一体化しやすく作業性に優れ、フロー及びＪ１４漏斗流下時間で評価される流動性に優れ、且つ高い圧縮強度を示すグラウト組成物及びグラウトを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
以下、本発明の一実施形態について詳細に説明する。本明細書における含有量の記載については、固形分換算、無水物換算のものであり、液体を含むものであればそこに含まれる水分は水の含有量に含めるものである。
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許