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公開番号
2024128745
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-24
出願番号
2023037920
出願日
2023-03-10
発明の名称
分散剤
出願人
株式会社日本触媒
代理人
弁理士法人WisePlus
主分類
C04B
24/26 20060101AFI20240913BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約
【課題】スラグ、シリカフューム及びフライアッシュからなる群より選択される少なくとも1種を含有し、セメントを実質的に含有しない組成物の粘性を低減することができる分散剤を提供する。
【解決手段】分散剤は、下記式(1);
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(式中、R
1
、R
2
及びR
3
は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を表す。R
4
は、直接結合、CH
2
基又はCH
2
CH
2
基を表す。AOは、同一又は異なって、炭素数2~18のオキシアルキレン基を表す。nは、1~300の数である。R
5
は、水素原子又は炭素数1~18の炭化水素基を表す。)で表される不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体由来の構造単位と、不飽和カルボン酸系単量体由来の構造単位とを有し、該不飽和カルボン酸系単量体由来の構造単位の含有割合が全構造単位100質量%に対して20~70質量%であり、重量平均分子量が5000~35000である共重合体を含む。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
スラグ、シリカフューム及びフライアッシュからなる群より選択される少なくとも1種を含有し、セメントを含有しない組成物に用いられる分散剤であって、
該分散剤は、下記式(1);
TIFF
2024128745000006.tif
29
156
(式中、R
1
、R
2
及びR
3
は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を表す。R
4
は、直接結合、CH
2
基又はCH
2
CH
2
基を表す。AOは、同一又は異なって、炭素数2~18のオキシアルキレン基を表す。nは、オキシアルキレン基の繰り返し数を表し、1~300の数である。R
5
は、水素原子又は炭素数1~18の炭化水素基を表す。)で表される不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体由来の構造単位と、不飽和カルボン酸系単量体由来の構造単位とを有し、
該不飽和カルボン酸系単量体由来の構造単位の含有割合が全構造単位100質量%に対して20~70質量%であり、
重量平均分子量が5000~35000である共重合体を含むことを特徴とする分散剤。
続きを表示(約 160 文字)
【請求項2】
前記不飽和カルボン酸系単量体は、不飽和モノカルボン酸系単量体であることを特徴とする請求項1に記載の分散剤。
【請求項3】
前記不飽和カルボン酸系単量体由来の構造単位の含有割合が全構造単位100質量%に対して25~70質量%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の分散剤。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、分散剤に関する。より詳しくは、セメントを実質的に含有しない組成物に有用である分散剤に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
ポリ(メタ)アクリル酸等のポリカルボン酸の側鎖にポリアルキレングリコールを有するポリカルボン酸系共重合体は、その優れたセメント分散性能により、セメントペースト、モルタル、コンクリート等のセメント組成物から土木・建築構造物等を構築するために欠かすことのできないものとなっている。
このような共重合体を含むセメント混和剤は、減水剤等として用いられ、セメント組成物の流動性を高めてセメント組成物を減水させることにより、硬化物の強度や耐久性等を向上させる作用を有することになる。
【0003】
ところで、セメントの製造過程においてCO
2
が多く排出されることから、CO
2
の排出を低減するためにセメントをフライアッシュ、スラグ等に置換したコンクリート組成物が提案されている。このような組成物に用いられる分散剤に関して、例えば、特許文献1には、アルカリ活性化剤を含むバインダー組成物中の分散剤としての、櫛形ポリマーKPの使用であって、前記活性化剤は、潜在水硬性及び/又はポゾラン系バインダーを活性化するのに特に適し、前記櫛形ポリマーKPは、複数の骨格モノマーで構成されているポリマー骨格を有し、前記櫛形ポリマーKPは、前記骨格に結合した、各々が複数の側鎖モノマーで構成されている複数のポリマー側鎖を有し、かつ前記骨格モノマーの少なくとも一部分は、1個以上のイオン化可能基を有し、所定の式で定義される櫛形ポリマーKPの構造定数Kが、少なくとも70であることを特徴とする、櫛形ポリマーKPの使用が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2014-518189号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のとおり、従来フライアッシュ、スラグ等を用いるコンクリート組成物が検討されているが、このようなコンクリート組成物は、セメントよりも粘性が高いという課題があった。
【0006】
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、スラグ、シリカフューム及びフライアッシュからなる群より選択される少なくとも1種を含有し、セメントを実質的に含有しない組成物の粘性を低減することができる分散剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、スラグ、シリカフューム及びフライアッシュからなる群より選択される少なくとも1種を含有し、セメントを実質的に含有しない組成物に用いられる分散剤について種々検討したところ、不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体由来の構造単位と、不飽和カルボン酸系単量体由来の構造単位とを有し、該不飽和カルボン酸系単量体由来の構造単位の含有割合が所定の割合であって、重量平均分子量が所定の範囲である共重合体が、上記組成物の粘性を低減することができることを見いだし、上記課題をみごとに解決することができることに想到し、本発明に到達したものである。
【0008】
本発明は、以下の分散剤等を包含する。
〔1〕スラグ、シリカフューム及びフライアッシュからなる群より選択される少なくとも1種を含有し、セメントを含有しない組成物に用いられる分散剤であって、該分散剤は、下記式(1);
TIFF
2024128745000001.tif
29
156
(式中、R
1
、R
2
及びR
3
は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を表す。R
4
は、直接結合、CH
2
基又はCH
2
CH
2
基を表す。AOは、同一又は異なって、炭素数2~18のオキシアルキレン基を表す。nは、オキシアルキレン基の繰り返し数を表し、1~300の数である。R
5
は、水素原子又は炭素数1~18の炭化水素基を表す。)で表される不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体由来の構造単位と、不飽和カルボン酸系単量体由来の構造単位とを有し、該不飽和カルボン酸系単量体由来の構造単位の含有割合が全構造単位100質量%に対して20~70質量%であり、重量平均分子量が5000~35000である共重合体を含むことを特徴とする分散剤。
〔2〕上記不飽和カルボン酸系単量体は、不飽和モノカルボン酸系単量体であることを特徴とする上記〔1〕に記載の分散剤。
〔3〕上記不飽和カルボン酸系単量体由来の構造単位の含有割合が全構造単位100質量%に対して25~70質量%であることを特徴とする上記〔1〕又は〔2〕に記載の分散剤。
【発明の効果】
【0009】
本発明の分散剤は、上述の構成よりなり、スラグ、シリカフューム及びフライアッシュからなる群より選択される少なくとも1種を含有し、セメントを実質的に含有しない組成物の粘性を低減できるため、スラグ等を含み、セメントを実質的に含有しないコンクリート組成物等に好適に用いることができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に本発明の好ましい形態について具体的に説明するが、本発明は以下の記載のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。なお、以下に記載される本発明の個々の好ましい形態を2又は3以上組み合わせた形態も、本発明の好ましい形態に該当する。
(【0011】以降は省略されています)
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