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公開番号2024147873
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-17
出願番号2023060570
出願日2023-04-04
発明の名称接合体、および、静電チャック
出願人日本特殊陶業株式会社
代理人個人,個人
主分類C04B 37/02 20060101AFI20241009BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】 接合体において、破損を抑制する技術を提供する。
【解決手段】 接合体は、セラミック部材と複合部材とが接合されており、複合部材は、複数種類の材料を含んでおり、複数種類の材料のうち、最小の熱膨張係数を有する第1の材料の熱膨張係数と、最大の熱膨張係数を有する第2の材料の熱膨張係数と、の差が、10ppm/K以上であり、複合部材の断面に含まれる、第1の材料からなる粒体の粒径が、50μm以下である。
【選択図】 図3
特許請求の範囲【請求項1】
セラミック部材と複合部材とを接合した接合体であって、
前記複合部材は、
複数種類の材料を含んでおり、
前記複数種類の材料のうち、最小の熱膨張係数を有する第1の材料の熱膨張係数と、最大の熱膨張係数を有する第2の材料の熱膨張係数と、の差が、10ppm/K以上であり、
前記複合部材の断面に含まれる、前記第1の材料からなる粒体の粒径が、50μm以下である、
ことを特徴とする接合体。
続きを表示(約 490 文字)【請求項2】
請求項1に記載の接合体であって、
前記断面において、前記第1の材料と前記第2の材料とが接している部分の長さは、100μmより小さい、
ことを特徴とする接合体。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の接合体であって、
前記第2の材料の熱膨張係数は、30ppm/K以下である、
ことを特徴とする接合体。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載の接合体であって、
前記第1の材料の熱膨張係数は、3ppm/K以上である、
ことを特徴とする接合体。
【請求項5】
請求項1または請求項2に記載の接合体であって、
前記複合部材は、前記第1の材料を50体積%以上含む、
ことを特徴とする接合体。
【請求項6】
静電チャックであって、
請求項1または請求項2に記載の接合体を備えており、
前記セラミック部材は、チャック電極を有しており、
前記複合部材は、冷却機能を有する、
ことを特徴とする静電チャック。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、接合体、および、静電チャックに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、熱膨張係数が異なる2つの部材が接合された接合体が知られている。例えば、特許文献1には、熱膨張係数が低い多孔質材料と金属材料とを組み合わせた基台と、セラミック部材とが接合された接合体が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平11-163109号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のような先行技術によっても、接合体において、熱膨張差による接合体の破損を抑制する技術については、なお、改善の余地があった。例えば、特許文献1の接合体が備える基台では、多孔質材料が有する気孔内に金属材料が充填されているため、基台において多孔質材料と金属材料との熱膨張差が存在する。例えば、接合体を長時間使用すると多孔質材料と金属材料との熱膨張差による基台の寸法変化が生じ、基台が変形する。基台が変形するとセラミック部材との接合に不具合が生じ、接合体が破損するおそれがあり、熱膨張差による接合体の破損を抑制する技術が望まれていた。
【0005】
本発明は、接合体において、破損を抑制する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
【0007】
(1)本発明の一形態によれば、セラミック部材と複合部材とを接合した接合体が提供される。この接合体が備える前記複合部材は、複数種類の材料を含んでおり、前記複数種類の材料のうち、最小の熱膨張係数を有する第1の材料の熱膨張係数と、最大の熱膨張係数を有する第2の材料の熱膨張係数との差が、10ppm/K以上であり、前記複合部材の断面に含まれる、前記第1の材料からなる粒体の粒径が、50μm以下である。
【0008】
この構成によれば、接合体においてセラミック部材と接合する複合部材は、複数種類の材料を含んでいる。複合部材に含まれる複数種類の材料のうち、最小の熱膨張係数を有する第1の材料の熱膨張係数と、最大の熱膨張係数を有する第2の材料の熱膨張係数との差が、10ppm/K以上であり、複合部材の断面に含まれる、第1の材料からなる粒体の粒径が、50μm以下である。このように、複合部材に含まれる複数種類の材料間で比較的大きな熱膨張係数差があっても、相対的に熱膨張係数が小さい第1の材料の粒体の粒径を比較的小さくすることで、複合部材内において熱膨張差に起因して発生する熱応力が小さくなる。これにより、複合部材の変形が抑制されるため、複合部材の変形による接合体の破損を抑制することができる。
【0009】
(2)上記形態の接合体において、前記断面において、前記第1の材料と前記第2の材料とが接している部分の長さは、100μmより小さくてもよい。この構成によれば、複合部材の断面において、第1の材料と第2の材料とが接している部分の長さは、比較的短い100μmより小さくなっている。すなわち、第1の材料と第2の材料との接触面積は比較的小さくなっている。接触面積が小さくなると、熱膨張差に起因して発生する熱応力が小さくなるため、複合部材の変形がさらに抑制される。したがって、接合体の破損をさらに抑制することができる。
【0010】
(3)上記形態の接合体において、前記第2の材料の熱膨張係数は、30ppm/K以下であってもよい。この構成によれば、最大の熱膨張係数を有する第2の材料の熱膨張係数が小さくなることによって、最小の熱膨張係数を有する第1の材料の熱膨張係数との差が小さくなり、複合部材内で発生する熱応力も小さくなる。これにより、複合部材の変形がさらに抑制されるため、接合体の破損をさらに抑制することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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