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公開番号2024140673
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-10
出願番号2023051944
出願日2023-03-28
発明の名称多孔質陶磁器の製造方法
出願人長崎県
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C04B 38/00 20060101AFI20241003BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】簡易な方法でありながら、物性に優れた多孔質構造物が得られると共に、原料粒子間の気孔の大きさ及び気孔の割合を制御することが可能な多孔質陶磁器の製造方法を提供する。
【解決手段】製造方法Aは、か焼工程(符号S1)と、粉砕工程(符号S2)と、分級工程(符号S3)と、成形工程(符号S4)と、本焼成工程(符号S5)を備える。また、か焼工程(符号S1)は、陶磁器原料を、焼結が完了する前の状態まで、加熱して焼き固める工程である。また、粉砕工程(符号S2)は、か焼工程(符号S1)を経て、軽く焼き締まった原料集合体(バルク状の原料)を破砕する工程である。粉砕工程(符号S2)により、バルク状の陶磁器原料を破砕して、多様な粒径サイズの原料粒子が混在した原料粒子群を得ることができる。本焼成工程(符号S5)を行うことで、成形物を充分に焼き締めて、焼結を完了させ、原料粒子間に所望のサイズの気孔を形成した、硬い最終製品、即ち、多孔質陶磁器を形成することができる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
陶磁器原料を加熱して焼結が完了する前の状態に焼き固める▲か▼焼工程と、
前記▲か▼焼工程を経て生成した生成物を粉砕して、粒径サイズが異なる原料粒子とする粉砕工程と、
前記原料粒子を粒径サイズに応じて複数の区画に分ける分級工程と、
前記複数の区画から、少なくとも1つの区画を選択して、選択した区画の原料粒子を成形する成形工程と、
前記成形工程を経た成形物を、前記▲か▼焼の加熱温度よりも高い温度で加熱して焼結を完了させる本焼成工程とを備える
多孔質陶磁器の製造方法。
続きを表示(約 800 文字)【請求項2】
前記▲か▼焼の加熱温度が、300度以上、かつ、1000度以下の温度である
請求項1に記載の多孔質陶磁器の製造方法。
【請求項3】
前記陶磁器原料は、
磁器原料、陶器原料、及び、ファインセラミックスからなる群から選択された一つ、又は、磁器原料、陶器原料、及び、ファインセラミックスからなる群から選択された一つと有機バインダーとの組み合わせである
請求項1に記載の多孔質陶磁器の製造方法。
【請求項4】
前記成形工程では、前記複数の区画から、2以上の区画を選択して、選択した区画の原料粒子を成形する
請求項1に記載の多孔質陶磁器の製造方法。
【請求項5】
前記本焼成工程を経た成形体は、前記陶磁器原料由来の組織のみで形成された
請求項1に記載の多孔質陶磁器の製造方法。
【請求項6】
前記陶磁器原料は、
前記磁器原料、又は、前記磁器原料と前記有機バインダーとの組み合わせであり、
前記▲か▼焼の加熱温度が、500度以上、かつ、900度以下の温度である
請求項3に記載の多孔質陶磁器の製造方法。
【請求項7】
前記陶磁器原料は、
前記陶器原料、又は、前記陶器原料と前記有機バインダーとの組み合わせであり、
前記▲か▼焼の加熱温度が、400度以上、かつ、800度以下の温度である
請求項3に記載の多孔質陶磁器の製造方法。
【請求項8】
前記陶磁器原料は、
前記ファインセラミックス、又は、前記ファインセラミックスと前記有機バインダーとの組み合わせであり、
前記▲か▼焼の加熱温度が、900度以上、かつ、1000度以下の温度である
請求項3に記載の多孔質陶磁器の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は多孔質陶磁器の製造方法に関する。詳しくは、簡易な方法でありながら、物性に優れた多孔質構造物が得られると共に、原料粒子間の気孔の大きさ及び気孔の割合を制御することが可能な多孔質陶磁器の製造方法に係るものである。
続きを表示(約 920 文字)【背景技術】
【0002】
近年、多孔質素材が有する優れた各種機能に注目して、種々の製品開発が行われている。
【0003】
多孔質素材の機能として、例えば、比重が低く軽量である点、断熱性、吸音・消音機能、物質保持・吸着機能、比表面積が大きい点、物質の選択分離機能、及び、物質の通過調整機能等が挙げられる。
【0004】
また、各種機能に基づく用途として、建材、断熱レンガ、建築物や道路の吸音材、調湿タイル、化学工業分野で用いる触媒担体、水や空気の浄化用の吸着剤、物質の精製又はクロマトグラフィーの分子篩材等があり、幅広く活用することができる。
【0005】
また、陶磁器の分野においても、多孔質陶磁器の製造技術が存在し、多孔質の特性を活かした製品づくりが行われている。
【0006】
ここで、例えば、多孔質陶磁器の製造技術の1つとして、有機物からなる気孔形成剤を原料に添加して、多孔質セラミックを製造する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
この有機物からなる気孔形成剤を添加する方法では、焼成により気孔形成剤が消失して、気孔形成剤が存在していた箇所に気孔が形成され、多孔質セラミックとなる。
【0008】
また、多孔質陶磁器の製造方法として、セルベン等の既焼結原料の中にガラスを添加して焼成する方法がある。この方法では、溶融ガラスが結合材として働き、焼結原料の粒子同士が結合していない箇所が粒子間の気孔となり、多孔質陶磁器が製造される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開昭64-87584号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ここで、特許文献1を含めて、有機物からなる気孔形成剤を利用する方法では、種々の気孔形成剤が市販されているが、形成される気孔の大きさが原料に依存するものとなり、所望の気孔の大きさや、気孔の割合に制御することが困難であった。
(【0011】以降は省略されています)

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