TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024123104
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-10
出願番号2024097535,2022170577
出願日2024-06-17,2017-09-27
発明の名称海産魚類に寄生する微胞子虫及び粘液胞子虫による疾患の治療剤
出願人株式会社ニッスイ,黒瀬水産株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類A61K 31/27 20060101AFI20240903BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】本発明は海産魚類(特に、養殖魚)における微胞子虫又は粘液胞子虫の経口投与薬剤による駆除方法を提供する。
【解決手段】本発明によりアルベンダゾール、フェバンテル、フルベンダゾール、フェンベンダゾール、オクスフェンダゾール、メベンダゾールのいずれかを有効成分として含有する海産魚類に寄生する微胞子虫によるべこ病又は粘液胞子虫症の駆除剤が提供される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
本明細書に記載された発明。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、海産魚類の寄生虫の駆除剤及び寄生虫駆除方法に関する。詳細には、海産魚類に寄生する微胞子虫により発症するべこ病又は粘液胞子虫症を経口投与により駆除する薬剤及び駆除方法に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
ブリのべこ病の原因寄生虫は、ミクロスポリジウム・セリオレ(Microsporidium seriolae)である。微胞子虫においては、新種であることが明らかで属レベル以上の分類学的
位置の特定が困難な場合、Microsporidiumという集合的な属に置くことができ、ブリ類のべこ病の原因寄生虫の場合にもこのことが当てはまる。本虫のブリへの寄生は1982年に報告され、その後、ヒラマサ、カンパチにも寄生が認められている。本症の特徴は、罹病魚の体側筋に白色不整形の数mmから1cm程の寄生体の小シスト集塊が形成されることである
。シスト内で胞子形成が完了し、シストが崩壊すると周辺の筋肉は融解するため、その部位の体表が陥没したように見える。このため、外観的に体表に凹凸が生じることがべこ病と呼ばれる所以である。寄生部位が躯幹の広範囲に及び、時には魚は著しく痩せて死亡する。患部が限局されており、しかも二次的な細菌などの感染がなければ、シストが融解し、微胞子虫が体外へ脱出した後の傷口は自然治癒する。しかし、全てのシストが融解して本虫が体外に脱出する訳ではなく、出荷までの長い期間を経ても躯幹にシストが存在することが分かっており、商品価値を下げる原因の一つになっている。本症に対する治療薬は開発されていないのが現状であり、その被害は続いている。
【0003】
ブリ以外の魚種においても、マダイ、クロマグロ等において、微胞子虫によるべこ病が知られている。
【0004】
ブリの脳粘液胞子虫症の原因寄生虫は、クドア・ヤスナガイ(Kudoa yasunagai)であ
る。本虫は、1980年に長崎県の養殖スズキと養殖イシダイで異常遊泳を伴う病魚の脳から見つかった。胞子が通常7個の胞子殻と極嚢を持つことから、新種のSeptemcapsula yasunagaiとして記載された。しかし、その後の分子系統学的解析によってSeptemcapsulidae科およびSeptemcapsula属は削除され、本種はKudoa属に転属された。罹病魚は体を屈曲させ、旋回するような特徴ある遊泳を示す。ブリの場合、体躯が湾曲する場合もある。脳周囲に小球状の白色シストが見られる。本疾病を防除するのに有効な対策はない。
【0005】
ブリ以外の魚種においても、マグロ、ヒラメ等において、クドア属の粘液胞子虫によるクドア症とも呼ばれる粘液胞子虫症が知られており、フグでは、エンテロミクサム属又はレプトセカ属の粘液胞子虫による腸管粘液胞子虫症(フグ痩せ病とも呼ばれる)が知られている。
【0006】
ベンゾイミダゾール系薬剤は、抗寄生虫薬として知られており、日本では、メベンダゾールが蟯虫症治療薬として、アルベンダゾールが包虫症治療薬として、フルベンダゾールが円虫目、回虫目線虫用の動物用医薬品として、フェバンテル、フェンベンダゾールが線虫や条虫に対する動物用医薬品として認可されている。水産用では、フェバンテルがフグ用に認可されている。
【0007】
ニジマスに寄生する微胞子虫であるLoma salmonaeに対するアルベンダゾールの効果を
試験した報告がある(非特許文献1)。ニジマスに寄生する単生類の寄生虫Gyrodactylus sp.に対するFlubendazole, Mebendazole, Oxibendazole, Parbendazole, Triclabendazoleの効果を試験した報告がある(非特許文献2)。ターボットやシーバスに寄生する繊毛虫
であるPhilasterides dicentrarchiに対するFlubendazole, Mebendazole, Oxibendazole,
Parbendazole, Triclabendazoleの効果をin vitroで試験した報告がある(非特許文献3)。イトヨに寄生する微胞子虫であるGlugea anomalaに対するAlbendazole, Mebendazole, Fenbendazoleの効果を試験した報告がある(非特許文献4)。トラフグに寄生する単生虫であるヘテロボツリウム・オカモトイに対してベンゾイミダゾール系薬剤が有効であるという報告がある(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
WO02/005649
【非特許文献】
【0009】
D.J. Speare, et al., J.Comp. Path. 121, 241-248, 1999. “A Preliminary Investigation of Alternatives to Fumagillin for the Treatment of Loma salmonae Infection in Rainbow Trout”.
J. L. Tojo, M. T. Santamarina, Disease of Aquatic Organisms, 33, 187-193, 1998. “Oral pharmacological treatments for parasitic diseases of rainbow trout Oncorhynchus mykiss. II: Gyrodactylus sp.”.
R. Iglesias, et al., Disease of Aquatic Organisms, 49, 191-197, 2002. “Antiprotozoals effective in vitro against the scuticociliate fish pathogen Philasterides dicentrarchi”.
Schmahl G., Benini J., Parasitol Res., 84(1), 41-49, 1998. “Treatment of fish parasites. 11. Effects of different benzimidazole derivatives (albendazole, mebendazole, fenbendazole) on Glugea anomala, Monies, 1887 (Microsporidia): ltrastructural aspects and efficacy studies.”.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、海産魚類(特に、養殖魚)におけるべこ病又は粘液胞子虫症の経口投与薬剤、当該薬剤による駆除方法などを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

特許ウォッチbot のツイートを見る
この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

個人
歯の掃除具
16日前
個人
男性用下着
4か月前
個人
穿刺補助具
4か月前
個人
錠剤撒き器
2か月前
個人
身体牽引装置
26日前
個人
入れ歯
6か月前
個人
蓋付きしびん
6か月前
個人
乗馬テラピー
1か月前
個人
聴診器
6か月前
個人
発熱器具
16日前
個人
染毛方法
4日前
個人
鼻腔拡張具
3か月前
個人
排便漏れ予防装具
4か月前
個人
磁器治療器
1か月前
個人
挟圧手工爪矯正具
2か月前
個人
動体視力強化装置
1か月前
個人
入浴介護補助装置
6か月前
株式会社コロナ
脱臭機
2か月前
東レ株式会社
下肢着用具
1か月前
個人
血管硬化度算出方法
1か月前
個人
口腔ケア用歯ブラシ
3か月前
株式会社ナカニシ
生検針
1か月前
個人
マウスピース
4か月前
東レ株式会社
吸収制御剤
2日前
個人
圧排器具
4か月前
株式会社ファンケル
化粧料
25日前
株式会社ニデック
眼科装置
2か月前
株式会社ニデック
眼科装置
5か月前
個人
唾液分泌促進具
1か月前
株式会社ニデック
眼科装置
1か月前
株式会社ファンケル
化粧料
1か月前
株式会社ニデック
眼科装置
1か月前
大正製薬株式会社
内服液剤
1か月前
株式会社ニデック
眼科装置
1か月前
株式会社ニデック
眼科装置
2か月前
株式会社ダリヤ
皮膚洗浄剤
2か月前
続きを見る