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公開番号
2025010099
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-20
出願番号
2024107443
出願日
2024-07-03
発明の名称
ジルコニア焼結体及びその製造方法
出願人
東ソー株式会社
代理人
主分類
C04B
35/488 20060101AFI20250109BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約
【課題】
焼結体表面と焼結体内部との間に硬度差を有し、焼結体表面は加工性が高く、焼結体内部は高硬度であるジルコニア焼結体、当該焼結体を得るための原料及び焼結体の製造方法の少なくともいずれかを提供する。
【解決手段】
安定化元素を、0%を超え2.0mol%未満含有するジルコニア焼結体であって、焼結体の焼肌における単斜晶率をF
m,a
、焼結体の中心部における単斜晶率をF
m,p
としたとき、F
m,a
が50%以上、かつ、F
m,a
>F
m,p
であるジルコニア焼結体。
【選択図】 図6
特許請求の範囲
【請求項1】
安定化元素を、0%を超え2.0mol%未満含有するジルコニア焼結体であって、焼結体の焼肌における単斜晶率をF
m,a
、焼結体の中心部における単斜晶率をF
m,p
としたとき、F
m,a
が50%以上、かつ、F
m,a
>F
m,p
であるジルコニア焼結体。
続きを表示(約 840 文字)
【請求項2】
安定化元素を、0%を超え2.0mol%未満含有するジルコニア焼結体であって、焼結体中心部のXRDパターンにおいて、正方晶ジルコニアの(400)面に相当するピークトップの2θからの、正方晶ジルコニアの(004)面に相当するピークトップの2θの差2θ
(400)t-(004)t
が1.5°以上である、ジルコニア焼結体。
【請求項3】
前記安定化元素がイットリウム、カルシウム、マグネシウム及びランタノイドの群から選ばれる1種以上である請求項1又は2に記載のジルコニア焼結体。
【請求項4】
酸化ゲルマニウムを含有する請求項1又は2に記載のジルコニア焼結体。
【請求項5】
酸化ゲルマニウムの含有量が0%を超え8.0mol%未満である請求項3に記載のジルコニア焼結体。
【請求項6】
アルミナを含む請求項1又は2に記載のジルコニア焼結体。
【請求項7】
研磨前後の高度向上率が3%以上である請求項1又は2に記載のジルコニア焼結体。
【請求項8】
安定化元素を含有するジルコニア、及び、酸化ゲルマニウムを含み、該ジルコニアは単斜晶率が80%を超え、粉末中の安定化元素量をSmol%、酸化ゲルマニウム量をGmol%としたとき、G/Sが0.35以上である粉末を大気雰囲気、1100℃以上1500℃以下で、0.3時間以上20時間以下焼結する請求項1又は2に記載のジルコニア焼結体の製造方法。
【請求項9】
安定化元素を含有するジルコニア、及び、酸化ゲルマニウムを含み、該ジルコニアは単斜晶率が80%を超え、粉末中の安定化元素量をSmol%、酸化ゲルマニウム量をGmol%としたとき、G/Sが0.35以上である粉末。
【請求項10】
請求項9に記載の粉末を使用するジルコニア焼結体の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、焼結体の表面と内部で硬度差のある、ジルコニア焼結体及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
ジルコニアをマトリックスとする焼結体は、高強度及び高靭性といった特徴を有することから、粉砕媒体、構造材料、装飾部品や生体関連部材など幅広い応用がなされている。特に、時計、携帯電子機器、自動車、家電等の装飾部品用途へ適用される焼結体は、高強度及び高靭性であることに加えて、耐傷性や耐摩耗性の観点から高硬度であることが望ましい。
【0003】
例えば、特許文献1では、Ce安定化ジルコニア粉末、Y安定化ジルコニア粉末、酸化亜鉛粉末及びアルミナ粉末を混合して焼結することで得られた、ジルコニア―アルミナ複合焼結体が報告されている。当該焼結体は高強度及び高靭性であることに加えて、ビッカース硬度が1601~1843と高硬度であることが記載されている。
【0004】
ところで、ジルコニア焼結体は使用に先立ち、焼肌面(焼結直後の焼結体表面;as―sintered―surface)の除去のために、研削加工や研磨加工などの加工処理に供されることがほとんどである。焼肌面は粗く、焼結体の破壊の起点となる凹凸等(以下、「破壊源」ともいう。)を多く有する。そのため、焼肌面が残存している焼結体は、荷重に対する強度が低い。したがって、焼結体の評価や各種用途への使用に先立ち、研削や研磨加工によって焼肌面を取り除く必要がある。しかしながら、焼結体が高硬度である場合には、被削性に乏しく、加工が難しい。そのため、被削性を向上させるために硬度を低下させた、加工性に優れる焼結体も報告されている。
【0005】
例えば、特許文献2ではNb
2
O
5
、Y
2
O
3
及びジルコニアを混合し、必要に応じTiO
2
を添加して焼結することで得られた、易加工性焼結体が報告されている。当該焼結体はビッカース硬度が8.76~8.79GPaと高すぎず、切削加工用のダイアモンドドリルを用いた加工が可能であることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2006-056746号公報
特開2015-127294号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
焼結体の硬度と加工性はトレードオフの関係にある。耐傷性や耐摩耗性などの観点から高硬度の焼結体が求められている一方、加工性の観点では低硬度の焼結体が求められている。
【0008】
本開示では、焼結体表面と焼結体内部との間に硬度差を有し、焼結体表面は低硬度で加工性が高く、焼結体内部は高硬度であるジルコニアの焼結体、並びに、当該焼結体を得るための原料及び当該焼結体の製造方法の少なくともいずれかを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち、本発明は特許請求の範囲のとおりであり、また、本開示の要旨は以下のとおりである。
[1] 安定化元素を、0mol%を超え2.0mol%未満含有するジルコニア焼結体であって、焼結体の焼肌における単斜晶率をF
m,a
、焼結体の中心部における単斜晶率をF
m,p
としたとき、F
m,a
が50%以上、かつ、F
m,a
>F
m,p
であるジルコニア焼結体
[2] 安定化元素を、0mol%を超え2.0mol%未満含有するジルコニア焼結体であって、焼結体中心部のXRDパターンにおいて、正方晶ジルコニアの(400)面に相当するピークトップの2θからの、正方晶ジルコニアの(004)面に相当するピークトップの2θの差が1.5°以上である、ジルコニア焼結体。
[3] 前記安定化元素がイットリウム、カルシウム、マグネシウム及びランタノイドの群から選ばれる1種以上である[1]に記載のジルコニア焼結体。
[4] 酸化ゲルマニウムを含有する[1]又は[2]に記載のジルコニア焼結体。
[5] 酸化ゲルマニウムの含有量が0%を超え8.0mol%未満である[3]に記載のジルコニア焼結体。
[6] アルミナを含む[1]乃至[4]のいずれかに記載のジルコニア焼結体。
[7] 研磨前後の高度向上率が3%以上である[1]乃至[5]のいずれかに記載のジルコニア焼結体。
[8] 安定化元素を含有するジルコニア、及び、酸化ゲルマニウムを含み、該ジルコニアは単斜晶率が80%を超え、粉末中の安定化元素量をSmol%、酸化ゲルマニウム量をGmol%としたとき、G/Sが0.35以上である粉末を大気雰囲気、1100℃以上1500℃以下で、0.3時間以上20時間以下焼結する工程を有する、上記[1]乃至[8]のいずれかひとつに記載のジルコニア焼結体の製造方法。
[9] 安定化元素を含有するジルコニア、及び、酸化ゲルマニウムを含み、該ジルコニアは単斜晶率が80%を超え、粉末中の安定化元素量をSmol%、酸化ゲルマニウム量をGmol%としたとき、G/Sが0.35以上である粉末。
[10] 上記[9]に記載の粉末を使用するジルコニア焼結体の製造方法。
[11] [1]乃至[7]のいずれかに記載の焼結体を含む部材。
【発明の効果】
【0010】
本開示により、焼結体表面と焼結体内部との間に硬度差を有し、焼結体表面は加工性が高く、焼結体内部は高硬度であるジルコニアの焼結体、並びに、当該焼結体を得るための原料及び焼結体の製造方法の少なくともいずれかを提供できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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