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公開番号2024045319
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-02
出願番号2024009543,2022170577
出願日2024-01-25,2017-09-27
発明の名称海産魚類に寄生する微胞子虫及び粘液胞子虫による疾患の治療剤
出願人株式会社ニッスイ,黒瀬水産株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類A61K 31/4184 20060101AFI20240326BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】本発明は海産魚類(特に、養殖魚)における微胞子虫又は粘液胞子虫の経口投与薬剤による駆除方法を提供する。
【解決手段】本発明によりアルベンダゾール、フェバンテル、フルベンダゾール、フェンベンダゾール、オクスフェンダゾール、メベンダゾールのいずれかを有効成分として含有する海産魚類に寄生する微胞子虫によるべこ病又は粘液胞子虫症の駆除剤が提供される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
アルベンダゾールを有効成分として、1日当たり、有効成分を10~40mg/kg魚体重経口投与することを特徴とする、ブリ属魚類に寄生する微胞子虫による疾患の治療剤。
続きを表示(約 850 文字)【請求項2】
微胞子虫が、ミクロスポリジウム(Microsporidium)属、又はスプラグエラ(Spraguera)属に属する微胞子虫である、請求項1に記載の治療剤。
【請求項3】
1日当たり有効成分を10~30mg/kg魚体重経口投与することを特徴とする、請求項1または2の治療剤。
【請求項4】
ブリ属魚類が、ブリ(Seriola quinqueradiata)、カンパチ(Seriola dumerili)、ヒラマサ(Seriola lalandi)、ヒレナガカンパチ(Seriola rivoliana)、Seriola carpenteri、Seriola fasciata、ミナミカンパチ(Seriola hippos)、Seriola peruana、及びSeriola zonataのいずれかである、請求項1ないし3のいずれかの治療剤。
【請求項5】
有効成分の投与期間が1~20日間である、請求項1ないし4いずれかの治療剤。
【請求項6】
有効成分の投与期間が3~10日間である、請求項1ないし5いずれかの治療剤。
【請求項7】
有効成分の投与後に10~17日間の投与しない期間を設ける、請求項1ないし6いずれかの治療剤。
【請求項8】
稚魚を生け簀導入後、9~23日目に投与を開始するための請求項1ないし7いずれかの治療剤。
【請求項9】
有効成分であるアルベンダゾールを、1日当たり10~40mg/kg魚体重を経口投与することにより、微胞子虫が寄生したブリ属魚類を処置することを含む、ブリ属魚類に寄生する微胞子虫による疾患の治療方法。
【請求項10】
微胞子虫が、ミクロスポリジウム(Microsporidium)属、又はスプラグエラ(Spraguera)属に属する微胞子虫である、請求項9に記載の治療方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、海産魚類の寄生虫の駆除剤及び寄生虫駆除方法に関する。詳細には、海産魚
類に寄生する微胞子虫により発症するべこ病又は粘液胞子虫症を経口投与により駆除する
薬剤及び駆除方法に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
ブリのべこ病の原因寄生虫は、ミクロスポリジウム・セリオレ(Microsporidium serio
lae)である。微胞子虫においては、新種であることが明らかで属レベル以上の分類学的
位置の特定が困難な場合、Microsporidiumという集合的な属に置くことができ、ブリ類の
べこ病の原因寄生虫の場合にもこのことが当てはまる。本虫のブリへの寄生は1982年に報
告され、その後、ヒラマサ、カンパチにも寄生が認められている。本症の特徴は、罹病魚
の体側筋に白色不整形の数mmから1cm程の寄生体の小シスト集塊が形成されることである
。シスト内で胞子形成が完了し、シストが崩壊すると周辺の筋肉は融解するため、その部
位の体表が陥没したように見える。このため、外観的に体表に凹凸が生じることがべこ病
と呼ばれる所以である。寄生部位が躯幹の広範囲に及び、時には魚は著しく痩せて死亡す
る。患部が限局されており、しかも二次的な細菌などの感染がなければ、シストが融解し
、微胞子虫が体外へ脱出した後の傷口は自然治癒する。しかし、全てのシストが融解して
本虫が体外に脱出する訳ではなく、出荷までの長い期間を経ても躯幹にシストが存在する
ことが分かっており、商品価値を下げる原因の一つになっている。本症に対する治療薬は
開発されていないのが現状であり、その被害は続いている。
【0003】
ブリ以外の魚種においても、マダイ、クロマグロ等において、微胞子虫によるべこ病が
知られている。
【0004】
ブリの脳粘液胞子虫症の原因寄生虫は、クドア・ヤスナガイ(Kudoa yasunagai)であ
る。本虫は、1980年に長崎県の養殖スズキと養殖イシダイで異常遊泳を伴う病魚の脳から
見つかった。胞子が通常7個の胞子殻と極嚢を持つことから、新種のSeptemcapsula yasun
agaiとして記載された。しかし、その後の分子系統学的解析によってSeptemcapsulidae科
およびSeptemcapsula属は削除され、本種はKudoa属に転属された。罹病魚は体を屈曲させ
、旋回するような特徴ある遊泳を示す。ブリの場合、体躯が湾曲する場合もある。脳周囲
に小球状の白色シストが見られる。本疾病を防除するのに有効な対策はない。
【0005】
ブリ以外の魚種においても、マグロ、ヒラメ等において、クドア属の粘液胞子虫による
クドア症とも呼ばれる粘液胞子虫症が知られており、フグでは、エンテロミクサム属又は
レプトセカ属の粘液胞子虫による腸管粘液胞子虫症(フグ痩せ病とも呼ばれる)が知られ
ている。
【0006】
ベンゾイミダゾール系薬剤は、抗寄生虫薬として知られており、日本では、メベンダゾ
ールが蟯虫症治療薬として、アルベンダゾールが包虫症治療薬として、フルベンダゾール
が円虫目、回虫目線虫用の動物用医薬品として、フェバンテル、フェンベンダゾールが線
虫や条虫に対する動物用医薬品として認可されている。水産用では、フェバンテルがフグ
用に認可されている。
【0007】
ニジマスに寄生する微胞子虫であるLoma salmonaeに対するアルベンダゾールの効果を
試験した報告がある(非特許文献1)。ニジマスに寄生する単生類の寄生虫Gyrodactylus s
p.に対するFlubendazole, Mebendazole, Oxibendazole, Parbendazole, Triclabendazole
の効果を試験した報告がある(非特許文献2)。ターボットやシーバスに寄生する繊毛虫
であるPhilasterides dicentrarchiに対するFlubendazole, Mebendazole, Oxibendazole,
Parbendazole, Triclabendazoleの効果をin vitroで試験した報告がある(非特許文献3
)。イトヨに寄生する微胞子虫であるGlugea anomalaに対するAlbendazole, Mebendazole
, Fenbendazoleの効果を試験した報告がある(非特許文献4)。トラフグに寄生する単生
虫であるヘテロボツリウム・オカモトイに対してベンゾイミダゾール系薬剤が有効である
という報告がある(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
WO02/005649
【非特許文献】
【0009】
D.J. Speare, et al., J.Comp. Path. 121, 241-248, 1999. “A Preliminary Investigation of Alternatives to Fumagillin for the Treatment of Loma salmonae Infection in Rainbow Trout”.
J. L. Tojo, M. T. Santamarina, Disease of Aquatic Organisms, 33, 187-193, 1998. “Oral pharmacological treatments for parasitic diseases of rainbow trout Oncorhynchus mykiss. II: Gyrodactylus sp.”.
R. Iglesias, et al., Disease of Aquatic Organisms, 49, 191-197, 2002. “Antiprotozoals effective in vitro against the scuticociliate fish pathogen Philasterides dicentrarchi”.
Schmahl G., Benini J., Parasitol Res., 84(1), 41-49, 1998. “Treatment of fish parasites. 11. Effects of different benzimidazole derivatives (albendazole, mebendazole, fenbendazole) on Glugea anomala, Monies, 1887 (Microsporidia): ltrastructural aspects and efficacy studies.”.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、海産魚類(特に、養殖魚)におけるべこ病又は粘液胞子虫症の経口投与薬剤
、当該薬剤による駆除方法などを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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