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公開番号2025008712
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-20
出願番号2023111121
出願日2023-07-06
発明の名称水素ガスの検知方法及び検知装置
出願人長崎県
代理人個人,個人
主分類G01N 21/17 20060101AFI20250109BHJP(測定;試験)
要約【課題】迅速かつ高感度に、常温でリアルタイムに水素ガスを検知することができる、微小球を用いたウィスパリングギャラリーモード(WGM)に基づく水素ガスの検知方法及検知装置を提供すること。
【解決手段】基板10上に配置された微小球1に対して、基板10の裏面側から光9を照射し、基板10の表面側から染み出したエバネセント光11により微小球1表面に励起されるウィスパリングギャラリーモードを共振させ、微小球1表面から発せられる散乱光の共振ピーク波長を検出して、水素ガス存在時及び非存在時の共振ピーク波長の変化に基づき、水素ガスを検知する水素ガスの検知方法及び検知装置である。
【選択図】図3


特許請求の範囲【請求項1】
基板上に配置された微小球に対して、該基板の裏面側から光を照射し、該基板の表面側から染み出したエバネセント光により微小球表面に励起されるウィスパリングギャラリーモードを共振させ、前記微小球表面から発せられる散乱光の共振ピーク波長を検出して、水素ガス存在時及び非存在時の共振ピーク波長の変化に基づき、水素ガスを検知することを特徴とする水素ガスの検知方法。
続きを表示(約 820 文字)【請求項2】
前記微小球は、その表面の一部が水素ガスを吸蔵する材料で構成されていることを特徴とする請求項1記載の水素ガスの検知方法。
【請求項3】
前記微小球は、その表面に水素ガスを保持可能な細孔を有していることを特徴とする請求項1記載の水素ガスの検知方法。
【請求項4】
前記水素ガスを吸蔵する材料が、パラジウム、ニオブ、チタン、タングステン、ニッケル及びバナジウムから選ばれるいずれかの材料であることを特徴とする請求項2記載の水素ガスの検知方法。
【請求項5】
前記微小球が、SiO

から構成されていることを特徴とする請求項3記載の水素ガスの検知方法。
【請求項6】
ケーシング内に収容された、基板上に配置された微小球と、
照射光を前記微小球の径以下に集光しエバネセント光を発生できる励起用対物レンズを介して基板の裏面側から光を照射する光源と、
前記微小球表面に励起されるウィスパリングギャラリーモードの共振ピーク波長を検出する分光器と、
を備えたことを特徴とする水素ガス検知装置。
【請求項7】
前記微小球は、その表面の一部が水素ガスを吸蔵する材料で構成されていることを特徴とする請求項6記載の水素ガス検知装置。
【請求項8】
前記微小球は、その表面に水素ガスを保持可能な細孔を有していることを特徴とする請求項6記載の水素ガス検知装置。
【請求項9】
前記水素ガスを吸蔵する材料が、パラジウム、ニオブ、チタン、タングステン、ニッケル及びバナジウムから選ばれるいずれかの材料であることを特徴とする請求項7記載の水素ガス検知装置。
【請求項10】
前記微小球が、SiO

から構成されていることを特徴とする請求項8記載の水素ガス検知装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水素ガスの検知方法及び検知装置に係り、特に、単一の微小球を用いたウィスパリングギャラリーモード(WGM)に基づく水素ガスの検知方法及び検知装置に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
再生可能エネルギーを主力電源として利用するためには、コスト、系統制約、調整力の問題を解決する必要がある。このような状況の中、余剰電力を水素に変換して貯蔵・利用するPower To Gas(P2G)が注目され、実用化に向けた実証事業が進められている。しかしながら、水素ガスは拡散し易く、爆発し易いという特徴を持っているため、作業時の安全性の確保やガス漏れ時の迅速な検知が求められていた。
【0003】
水素ガスの迅速な検知手法として、接触燃焼式、半導体式、光学式などによる研究や開発が進められているが、中でも水素の爆発濃度範囲(4~74%)を広範囲に検知できる光学式検知手法は、常温での迅速性や安全性等の点で優れているため開発が行われている(例えば、特許文献1~2参照)。
【0004】
特許文献1には、水素原子を吸蔵した着色するガスクロミック金属薄膜を用いて、水素ガスとの反応で光反射が変わることにより、水素ガスの漏洩を判別する方法が公開されている。
【0005】
特許文献2には、半導体レーザーを測定対象のガスに照射し、ラマン散乱光を検出することにより、ガス濃度を測定する方法が公開されている。
【0006】
しかし、これらの検知方法や検査装置は、センサー部分の劣化に伴う薄膜の交換や測定機器の調整が必要となることから、ランニングコストを抑えた検査結果を得ることは難しい。
【0007】
一方、単一の共振器内にプローブ光を入射し循環させる光学モードを利用した技術が開発されている。この光学共振モードおよび共振は、ウィスパリングギャラリーモード(WGM)、または、形態依存共振(MDR)と呼ばれ、プローブ光で入射した光が共振器の境界面で全反射し閉じ込められた場合に発生する。
【0008】
例えば、WGMは、表面の状態に非常に敏感であるために、微小球表面に標的分析物と結合する結合パートナーを固定化し、WGMのプロファイルピークを検出するバイオセンサーに利用されている(例えば、特許文献3~4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
実登第3192325号公報
特開2011-158307号公報
特開2012-137490号公報
特表2012-509070号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
水素を取り扱う現場では、ガスの爆発を防止するため、迅速かつ高精度に水素ガスを検知する方法が求められている。また、作業時の安全性を確保するため、常温でリアルタイムに水素ガスを検知することが望まれている。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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