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公開番号
2024179238
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-26
出願番号
2023097931
出願日
2023-06-14
発明の名称
スパー型洋上風力発電設備の建造方法
出願人
戸田建設株式会社
代理人
個人
主分類
B63B
75/00 20200101AFI20241219BHJP(船舶またはその他の水上浮揚構造物;関連艤装品)
要約
【課題】安定的にスパー型洋上風力発電設備の建造を行えるようにする。
【解決手段】ジャケット基礎30とタワークレーン35と浮体グリッパー機構36とによって構成される建造用クレーン設備40を洋上に設置する第1及び第2ステップと、最下段側から複数段のコンクリートリング15を組み立てたコンクリートリングユニット11を海上に浮かべ、前記浮体グリッパー機構36によって保持させる第3ステップと、前記コンクリートリングユニット11の上側に順にコンクリートリング15を積み上げるとともに、PC鋼材19で緊結して一体化を図る手順によりコンクリート製浮体部4Aを完成させる第4ステップと、鋼製浮体部4Bを前記コンクリート製浮体部4Aの上部側に連結して浮体4を完成させる第5ステップと、前記浮体4の上部にタワー6を搭載し、更にナセル8とブレード9の取付けを行いスパー型洋上風力発電設備1を完成させる第6ステップとからなる。
【選択図】図15
特許請求の範囲
【請求項1】
コンクリートリングを複数段積み上げ、各コンクリートリングをPC鋼材により緊結し一体化を図ったコンクリート製浮体部と、このコンクリート製浮体部の上側に連設された鋼製浮体部とからなるスパー型浮体を備えたスパー型洋上風力発電設備の建造方法であって、
ジャケット基礎をスパー型洋上風力発電設備の建造場所まで運搬したならば、起重機船を用いてジャケット基礎を立起こし、ピンパイルを打設することによりジャケット基礎を海底に固定する第1ステップと、
起重機船を用いて前記ジャケット基礎の頂部にタワークレーンを搭載するとともに、ジャケット基礎の頂部に建造中のスパー型浮体を保持するための浮体グリッパー機構を1又は複数設け、スパー型洋上風力発電設備の建造用クレーン設備を洋上に完成させる第2ステップと、
最下段側から複数段のコンクリートリングを組み立てたコンクリートリングユニットを海上に浮かべ、前記浮体グリッパー機構によって保持させる第3ステップと、
前記コンクリートリングユニットの上側に、前記タワークレーンを用いて、順にコンクリートリングを積み上げるとともに、PC鋼材で緊結して一体化を図る手順によりコンクリート製浮体部を完成させる第4ステップと、
前記タワークレーンを用いて、前記鋼製浮体部を前記コンクリート製浮体部の上部側に連結して浮体を完成させる第5ステップと、
前記タワークレーンを用いて、前記浮体の上部にタワーを搭載し、更にナセルとブレードの取付けを行いスパー型洋上風力発電設備を完成させる第6ステップとからなることを特徴とするスパー型洋上風力発電設備の建造方法。
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【請求項2】
コンクリートリングを複数段積み上げ、各コンクリートリングをPC鋼材により緊結し一体化を図ったコンクリート製浮体部と、このコンクリート製浮体部の上側に連設された鋼製浮体部とからなるスパー型浮体を備えたスパー型洋上風力発電設備の建造方法であって、
ジャケット基礎をスパー型洋上風力発電設備の建造場所まで運搬したならば、起重機船を用いてジャケット基礎を立起こし、ピンパイルを打設することによりジャケット基礎を海底に固定する第1ステップと、
起重機船を用いて前記ジャケット基礎の頂部にタワークレーンを搭載するとともに、ジャケット基礎の頂部に建造中のスパー型浮体を保持するための浮体グリッパー機構を1又は複数設け、スパー型洋上風力発電設備の建造用クレーン設備を洋上に完成させる第2ステップと、
岸壁で浮体全部の組み立てを行った後、完成した浮体を半潜水型スパッド台船によってスパー型洋上風力発電設備の建造場所まで運搬し、浮体を洋上にフロートオフさせたならば、前記浮体グリッパー機構によって保持させる第3ステップと、
前記タワークレーンを用いて、前記浮体の上部にタワーを搭載し、更にナセルとブレードの取付けを行いスパー型洋上風力発電設備を完成させる第4ステップとからなることを特徴とするスパー型洋上風力発電設備の建造方法。
【請求項3】
コンクリートリングを複数段積み上げ、各コンクリートリングをPC鋼材により緊結し一体化を図ったコンクリート製浮体からなるスパー型浮体を備えたスパー型洋上風力発電設備の建造方法であって、
ジャケット基礎をスパー型洋上風力発電設備の建造場所まで運搬したならば、起重機船を用いてジャケット基礎を立起こし、ピンパイルを打設することによりジャケット基礎を海底に固定する第1ステップと、
起重機船を用いて前記ジャケット基礎の頂部にタワークレーンを搭載するとともに、ジャケット基礎の頂部に建造中のスパー型浮体を保持するための浮体グリッパー機構を1又は複数設け、スパー型洋上風力発電設備の建造用クレーン設備を洋上に完成させる第2ステップと、
最下段側から複数段のコンクリートリングを組み立てたコンクリートリングユニットを海上に浮かべ、前記浮体グリッパー機構によって保持させる第3ステップと、
前記コンクリートリングユニットの上側に、前記タワークレーンを用いて、順にコンクリートリングを積み上げるとともに、PC鋼材で緊結して一体化を図る手順によりコンクリート製浮体を完成させる第4ステップと、
前記タワークレーンを用いて、前記コンクリート製浮体の上部にタワーを搭載し、更にナセルとブレードの取付けを行いスパー型洋上風力発電設備を完成させる第5ステップとからなることを特徴とするスパー型洋上風力発電設備の建造方法。
【請求項4】
コンクリートリングを複数段積み上げ、各コンクリートリングをPC鋼材により緊結し一体化を図ったコンクリート製浮体からなるスパー型浮体を備えたスパー型洋上風力発電設備の建造方法であって、
ジャケット基礎をスパー型洋上風力発電設備の建造場所まで運搬したならば、起重機船を用いてジャケット基礎を立起こし、ピンパイルを打設することによりジャケット基礎を海底に固定する第1ステップと、
起重機船を用いて前記ジャケット基礎の頂部にタワークレーンを搭載するとともに、ジャケット基礎の頂部に建造中のスパー型浮体を保持するための浮体グリッパー機構を1又は複数設け、スパー型洋上風力発電設備の建造用クレーン設備を洋上に完成させる第2ステップと、
岸壁で浮体全部の組み立てを行った後、完成した浮体を半潜水型スパッド台船によってスパー型洋上風力発電設備の建造場所まで運搬し、浮体を洋上にフロートオフさせたならば、前記浮体グリッパー機構によって保持させる第3ステップと、
前記タワークレーンを用いて、前記浮体の上部にタワーを搭載し、更にナセルとブレードの取付けを行いスパー型洋上風力発電設備を完成させる第4ステップとからなることを特徴とするスパー型洋上風力発電設備の建造方法。
【請求項5】
各ステップの任意の時期に、浮体内にバラストを投入又は排出して吃水調整を行う請求項1~4いずれかに記載のスパー型洋上風力発電設備の建造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリートリングを高さ方法に複数段積み上げ、各コンクリートリングをPC鋼材により緊結し一体化を図ったコンクリート製浮体部と、前記コンクリート製浮体部の上側に連設された鋼製浮体部とからなるスパー型浮体又はコンクリートリングを複数段積み上げ、各コンクリートリングをPC鋼材により緊結し一体化を図ったコンクリート製浮体からなるスパー型浮体を備えたスパー型洋上風力発電設備の建造方法に関する。
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【背景技術】
【0002】
従来より、主として水力、火力及び原子力発電等の発電方式が採用されてきたが、近年は環境や自然エネルギーの有効活用の点から自然風を利用して発電を行う風力発電が注目されている。この風力発電設備には、陸上設置式と、水上(主として海上)設置式とがあるが、沿岸域から後背に山岳地形をかかえる我が国の場合は、沿岸域に安定した風が見込める平野が少ない状況にある。一方、日本は四方を海で囲まれており、海上には発電に適した風が容易に得られるとともに、設置の制約が少ないなどの利点を有する。そのため近年は、各種形式の洋上風力発電設備及び浮体構造が多く提案されている。
【0003】
前記浮体構造としては、浮体を水面に浮かばせるバージ型浮体、浮体の下部を水面下に沈めて半潜水状態で浮かばせるセミサブ型、釣り浮きのように起立状態で浮かばせるスパー型などに大別される。
【0004】
本出願人は、前記スパー型浮体に関して、下記特許文献1において、浮体と、係留索と、タワーと、タワーの頂部に設備されるナセル及び複数の風車ブレードとからなる洋上風力発電設備であって、前記浮体は、コンクリート製のプレキャスト筒状体を高さ方向に複数段積み上げ、各プレキャスト筒状体をPC鋼材により緊結し一体化を図った下側コンクリート製浮体構造部(以下、コンクリート製浮体部という。)と、この下側コンクリート浮体構造部の上側に連設された上側鋼製浮体構造部(以下、鋼製浮体部という。)とからなるスパー型浮体構造とした洋上風力発電設備(以下、スパー型洋上風力発電設備という。)を提案した。
【0005】
そして、2016年に長崎県五島市崎山沖で、全長172m、総重量3400トン、発電規模が2メガワットのハイブリッドスパー型浮体式洋上風力発電設備の実用化を開始した。
【0006】
前記スパー型洋上風力発電設備の浮体建造方法としては、図26に示されるように、造船所において、前記鋼製浮体部を所定重量毎に分割した各鋼製リングの製作を行った後、これら各鋼製リングを溶接によって連結し鋼製浮体部を完成させる。そして、この鋼製浮体部を台船に積み込み、現地製作ヤードまで台船輸送したならば、1300tクラスの大型起重機船を使って岸壁に水切り(陸揚げ)を行うようにし、一方コンクリート製浮体部は、コンクリートメーカーの工場において、1リングをトラック輸送の便宜から周方向に複数に分割した状態で製作し、これら分割リングを現地製作ヤードにトラックで現地製作ヤードまで運び、ここで周方向に結合したならば、さらに各リングをPC鋼材を用いて長手方向に連結してコンクリート製浮体部を完成させるようにし、最後に、前記鋼製浮体部とコンクリート浮体部とを1300tクラスの大型起重機船を使って結合し、浮体を完成させるようにしていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第5274329号公報
特許第6108445号公報
特開2022-33554号公報
特開2012-201219号公報
特開2022-55468号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前述したスパー型浮体の建造方法の場合は、コンクリート製浮体部を横置きの状態で、コンクリートリングを順に連結して浮体を建造するものであるが、コンクリートの自重によりコンクリートリングにクラックが入り易いという問題があるとともに、組立作業や運搬作業、浮体の建て起こしの際にコンクリートリングに過大な荷重が作用してクラック(亀裂)が入ることがあるなどの問題があった。このような問題に対処するために、本出願人は上記特許文献2において、それぞれのプレキャスト筒状体(コンクリートリング)の外周面に、緊張力が導入されたアウターケーブルを周方向に沿って巻回することでコンクリートリングを補強することを提案し、更に前記特許文献3において、図27に示されるように、円筒形プレキャストコンクリート部材60(コンクリートリング)の内側において、内接する正多角形状線に沿って緊張ケーブル61、61…を張設することにより補強することを提案した。
【0009】
また、洋上での建造に際して、前記スパー型浮体を洋上に浮かべた状態でタワー、ナセル及びブレード等の風車設備を設置する際には、波の穏やかな湾内で行うことが望ましいが、スパー型浮体の吃水(水面下の部分)が概ね70m以上と深いのに対して、湾内の水深は一般的にこれよりも浅いため、湾内での施工は困難であり、風車設備の設置に当たっては、図28に示されるように、水深の深い湾外で大型起重機船70を用いて行うようにしていた(特許文献4参照)。
【0010】
しかしながら、洋上風力発電設備の建造を行い得る大型の起重機船は、現時点では日本には数隻しかなく、1日の使用料(傭船料)が1,000万円以上必要になるため傭船コストが膨大となるという問題があった。そこで、本出願人は上記特許文献5において、海上に設置する洋上風力発電設備の浮体と同じ浮体に、タワーを取り付けるとともに、タワーの上部にクレーン設備を設けたクレーン搭載浮体によって、これから海上に設置する洋上風力発電設備のタワーに対して風車を搭載する風車搭載方法を提案した。
(【0011】以降は省略されています)
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