TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025167848
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-07
出願番号2024072806
出願日2024-04-26
発明の名称内航船
出願人石田造船株式会社
代理人個人
主分類B63H 5/16 20060101AFI20251030BHJP(船舶またはその他の水上浮揚構造物;関連艤装品)
要約【課題】
大きなプロペラと大きな出力の主機関を搭載し、かつ舵効きを改善した内航船を提供すること。
【解決手段】
船体の長さ方向に上昇船底部Tをえぐった形状の溝10が設けられており、溝10の直下にプロペラ6と舵7が船首側から順に配置されている。溝10の底面10aは、プロペラ6よりも船首側を始端として上昇船底部Tから喫水WL側に近づき、プロペラ6と舵7の上を跨いで船尾1b側で上昇船底部Tに近づくことにより終端しており、底面10aが最も喫水WL側に上昇した位置の直下にプロペラ6が配置されている。溝10の幅は、舵7の位置から船尾1bにかけて次第に狭くなるようになっている。
【選択図】 図1



特許請求の範囲【請求項1】
船首から船尾に向けて船体途中まで水平方向に直線状に延びた船首船底部と、船首船底部に続き船尾方向にゆくに従って漸次浅くされた上昇船底部とを有し、前記上昇船底部の範囲にプロペラと舵が設けられているトランサムスターンの船体であって、
船体の長さ方向に前記上昇船底部をえぐった形状の溝が設けられており、
前記溝の直下に前記プロペラと前記舵が船首側から順に配置され、
前記溝の底面は、前記プロペラよりも船首側を始端として前記上昇船底部から喫水側に近づき、前記プロペラと舵の上を跨いで船尾側で前記上昇船底部に近づくことにより終端しており、前記底面が最も喫水方向に上昇した位置の直下に前記プロペラが配置され、
前記溝の幅は、前記舵の位置から船尾にかけて次第に狭くなるようになっていること特徴とする内航船。
続きを表示(約 240 文字)【請求項2】
請求項1の内航船において、前記溝の幅は、前記プロペラの位置から船首にかけて狭くなるようになっていること特徴とする内航船。
【請求項3】
請求項1の内航船において、前記溝内に取り付けられる舵の軸受けは、その上下の長さ範囲に喫水が存在することを特徴とする内航船。
【請求項4】
請求項1の内航船において、船首から下方に直角に伸ばした線と船首船底部から水平に伸ばした線が交わる所にアールをかけた水流板が設置されていることを特徴とする内航船。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、浅い水域を航行する内航用の商船に関し、特に直径の大きなプロペラを収容した内航船に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、船舶の推進効率をあげるために大きな直径のプロペラの収容を可能にした船尾部の形状が開示されている。同文献によれば、船尾部の形状は、船尾端は広範囲に水面下に位置しており、これよりプロペラの最大直径に接する部分にいたるまで船底は船首方向にゆくに従って漸次上昇し、プロペラ付近から先の船底は次第に下降した形状である。特許文献2には、船尾の底面にウェッジ部を設ける技術が開示されている。同文献によれば、ウェッジ部を利用して船尾を上昇させる。さらに、特許文献3には、船尾部の流れを加速し、かつ推進用のプロペラより後方の水流を整流することによって造波抵抗を低減した高速船の船尾構造が開示されている。同文献によれば、プロペラ軸を通る延長線を両側から挟むように船尾側に一対のフィンが設けられており、船尾端から排出される水流を加速することができる。そして、特許文献4には、プロペラ部分の船底のみを水玉状にくり抜いた三胴船が開示されている(同文献、図5)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
実開昭56-4997号公報
特開平9-52591号公報
特開2006-51895号公報
特開2023-128975号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術においては、プロペラの位置から船尾にかけて次第に下降させた形状によって、特許文献2に示されたようなウェッジの効果を得ることができている。一方で、特許文献1の技術では船底は船尾から船首方向にゆくに従って漸次上昇させ、プロペラのあたりで最も上昇させているため、プロペラを挟むように両舷から水中に向けてフィンを設けて、舷から空気の流入を抑止する必要がある。
【0005】
特許文献1の技術では大きなプロペラを使用することを目的としているが、船尾に比べてプロペラの位置の船底を上昇させたような形状では、浮力が低下し、安定性も低下するため、搭載できる主機関の大きさには限界がある。
【0006】
特許文献3の技術は、特許文献1のような船底の全範囲をくり抜いたような形状になっておらず、大きな直径のプロペラの収容を可能とすることができない。一方、船尾側に設けられた一対のフィンは、船尾端から排出される水流を左右で挟んで加速するものであるが、船尾端の上側の形状は船尾に向かうにつれて喫水に近付く形状になっている。
【0007】
特許文献4の技術によれば、プロペラの位置のみの船底を部分的にくり抜いた形状になっており、浮力が確保され、大きな主機関を搭載するのに適したものとなっている。また、水玉状にくり抜いた船底により、ウェッジの効果を得ることができる。
【0008】
ところで、浅い水域を船舶が航行する場合、船底と海底の間の距離が小さくなり船底下の部分だけ水流が速くなる現象が発生する。この結果、抵抗が増えて速力が低下し、舵効きが悪くなる。
【0009】
本発明は、このような従来の事情に対処してなされたものであり、大きなプロペラと大きな出力の主機関を搭載でき、かつ舵効きを改善した内航船を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、船首から船尾に向けて船体途中まで水平方向に直線状に延びた船首船底部と、船首船底部に続き船尾方向にゆくに従って漸次浅くされた上昇船底部とを有し、前記上昇船底部の範囲にプロペラと舵が設けられているトランサムスターンの船体であって、
船体の長さ方向に前記上昇船底部をえぐった形状の溝が設けられており、
前記溝の直下に前記プロペラと前記舵が船首側から順に配置され、
前記溝の底面は、前記プロペラよりも船首側を始端として前記上昇船底部から喫水側に近づき、前記プロペラと舵の上を跨いで船尾側で前記上昇船底部に近づくことにより終端しており、前記底面が最も喫水方向に上昇した位置の直下に前記プロペラが配置され、
前記溝の幅は、前記舵の位置から船尾にかけて次第に狭くなるようになっていること特徴とする。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

石田造船株式会社
内航船
今日
個人
水上遊具
5か月前
個人
川下り用船
11か月前
個人
洋上研究所
3か月前
個人
津波防災ウエア
2か月前
個人
補助機構
7か月前
個人
船用横揺防止具
9か月前
個人
コンパクトシティ船
7か月前
個人
渦流動力推進構造
7か月前
個人
セールのバテンガイド装置
4か月前
石田造船株式会社
内航船
今日
炎重工株式会社
浮標
10か月前
炎重工株式会社
浮標
10か月前
個人
水質浄化・集熱昇温システム
4か月前
住友重機械工業株式会社
船舶
4か月前
株式会社フルトン
水中捕捉装置
8か月前
株式会社ラフティ
サーフボード
4か月前
個人
船舶
10か月前
個人
スクリュープロペラ
7か月前
ペアリ株式会社
海の環境改善装置
11日前
オーケー工業株式会社
係留フック
8か月前
個人
回転式による流体流出防止タンカー
7か月前
常石造船株式会社
メタノール燃料船
11か月前
株式会社アカデミー出版
船舶
3か月前
スズキ株式会社
船外機
7か月前
スズキ株式会社
船外機
6か月前
朝日電装株式会社
船外機用照明装置
3か月前
スズキ株式会社
船外機
6か月前
スズキ株式会社
船外機
7か月前
ヤマハ発動機株式会社
船外機
10か月前
ナブテスコ株式会社
主機制御システム
1か月前
炎重工株式会社
自律航行浮遊体
10か月前
株式会社神戸タフ興産
船舶の甲板構造
11か月前
藤倉コンポジット株式会社
架台
10か月前
株式会社ユピテル
システム及びプログラム等
7か月前
ヤマハ発動機株式会社
船外機および船舶
9か月前
続きを見る