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公開番号2024162696
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-21
出願番号2023078500
出願日2023-05-11
発明の名称フッ素含有イットリウム焼結体及びその製造方法
出願人東ソー株式会社
代理人
主分類C04B 35/553 20060101AFI20241114BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】
フッ素ガスを必須とすることなく、DC放電を用いたスパッタリング法によるオキシフッ化イットリウム膜の成膜が可能である、オキシフッ化イットリウム膜の成膜材料及びその製造方法、スパッタリングターゲット及びオキシフッ化イットリウム膜付き基板の製造方法の少なくともいずれかを提供する。
【解決手段】
フッ素の含有量が10質量%以上30質量%以下、イットリウムの含有量が70質量%以上90質量%以下である組成を有し、相対密度が90%以上であり、なおかつ、Y相及びYF3相を含む結晶相からなるフッ素含有イットリウム焼結体。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
フッ素の含有量が10質量%以上30質量%以下、イットリウムの含有量が70質量%以上90質量%以下である組成を有し、相対密度が90%以上であり、なおかつ、Y相及びYF

相を含む結晶相からなるフッ素含有イットリウム焼結体。
続きを表示(約 530 文字)【請求項2】
体積抵抗率が1.0Ω・cm以下である請求項1に記載のフッ素含有イットリウム焼結体。
【請求項3】
抗折強度が50MPa以上である請求項1又は請求項2に記載のフッ素含有イットリウム焼結体。
【請求項4】
イットリウム(Y)粉末を25質量%以上75質量%以下、フッ化イットリウム(YF

)粉末を25質量%以上75質量%以下の割合で、イットリウム(Y)粉末及びフッ化イットリウム(YF

)粉末の合計が100質量%となるように混合し、原料粉末を得る混合工程、及び、該原料粉末を不活性雰囲気、700℃以上で加圧焼成する熱処理工程、を有する請求項1又は請求項2に記載のフッ素含有イットリウム焼結体の製造方法。
【請求項5】
請求項1又は請求項2に記載のフッ素含有イットリウム焼結体を備えるスパッタリングターゲット。
【請求項6】
請求項5に記載のスパッタリングターゲットを用いて、スパッタリング法により基板上にオキシフッ化イットリウム膜を形成してオキシフッ化イットリウム膜付き基板を製造する、オキシフッ化イットリウム膜付き基板の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、フッ素含有イットリウム焼結体、特にオキシフッ化イットリウム成膜用スパッタリングターゲットに適したフッ素含有イットリウム焼結体及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
半導体デバイス等の製造工程において、高密度プラズマを用いたドライエッチングによる微細加工が行われている。ドライエッチングでは半導体デバイスの加工に伴い、治具等の加工部材自体もエッチングの影響を受ける。そのため、加工部材にはドライエッチングの影響を受けにくい材料が求められており、このような材料としてオキシフッ化イットリウムが注目されている。
【0003】
一般的に、ドライエッチング用の加工部材は、石英等からなる基材の表面にオキシフッ化イットリウム膜を成膜することで製造されている。例えば、オキシフッ化イットリウム(YOF)を成膜用材料とし、RF放電を用いたスパッタリング法により、オキシフッ化イットリウム膜を成膜された部材が知られている。また、特許文献1では、イットリウム(Y)を成膜材料とし、酸素及びフッ素ガスを導入しながらスパッタリング法により、オキシフッ化イットリウム膜を形成する工業プロセスが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-84788号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、オキシフッ化イットリウムは絶縁物であるためDC放電を用いたスパッタリング法によるオキシフッ化イットリウム膜の成膜はできない。イットリウムを成膜材料とするDC放電を用いたスパッタリング法では、フッ素ガスの導入が必須であり、その除害設備が必要になる等、成膜装置が大掛かり、かつ、高価になりやすいため、工業的な適用が非常に困難である。
【0006】
本開示は、フッ素ガスを必須とすることなく、DC放電を用いたスパッタリング法によるオキシフッ化イットリウム膜の成膜が可能である、オキシフッ化イットリウム膜の成膜材料及びその製造方法、スパッタリングターゲット及びオキシフッ化イットリウム膜付き基板の製造方法の少なくともいずれかを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、DC放電法を用いたスパッタリング法による成膜を可能とする成膜材料について検討を行った。その結果、イットリウム(Y)とフッ素含有イットリウム化合物を特定の割合で複合化することで、成膜材料の導電性を制御することができることに着目し、その組成を制御することにより、DC放電を用いたスパッタリング法により、オキシフッ化イットリウム膜が成膜を可能とする導電性を有する成膜材料が得られることを見出した。
【0008】
すなわち、本発明は特許請求の範囲に記載の通りであり、また、本開示の要旨は以下の通りである。
[1] フッ素の含有量が10質量%以上30質量%以下、イットリウムの含有量が70質量%以上90質量%以下である組成を有し、相対密度が90%以上であり、なおかつ、Y相及びYF

相を含む結晶相からなるフッ素含有イットリウム焼結体。
[2] 体積抵抗率が1.0Ω・cm以下である[1]に記載のフッ素含有イットリウム焼結体。
[3] 抗折強度が50MPa以上である[1]又は[2]に記載のフッ素含有イットリウム焼結体。
[4] イットリウム(Y)粉末を25質量%以上75質量%以下、フッ化イットリウム(YF

)粉末を25質量%以上75質量%以下の割合で、イットリウム(Y)粉末及びフッ化イットリウム(YF

)粉末の合計が100質量%となるように混合し、原料粉末を得る混合工程、及び、該原料粉末を不活性雰囲気、700℃以上で加圧焼成する熱処理工程、を有する[1]~[3]のいずれかひとつに記載のフッ素含有イットリウム焼結体の製造方法。
[5] [1]~[3]のいずれかひとつに記載のフッ素含有イットリウム焼結体を備えるスパッタリングターゲット。
[6] [5]に記載のスパッタリングターゲットを用いて、スパッタリング法により基板上にオキシフッ化イットリウム膜を形成してオキシフッ化イットリウム膜付き基板を製造する、オキシフッ化イットリウム膜付き基板の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本開示により、フッ素ガスを必須とすることなく、DC放電を用いたスパッタリング法によるオキシフッ化イットリウム膜の成膜が可能である、オキシフッ化イットリウム膜の成膜材料及びその製造方法、スパッタリングターゲット及びオキシフッ化イットリウム膜付き基板の製造方法の少なくともいずれかを提供することすることができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示について詳細に説明する。しかしながら、以下に記載する構成要件の説明は本開示の実施形態の一例であり、本開示はこれらの内容に限定されるものではない。
[フッ素含有イットリウム焼結体]
本実施形態は、フッ素の含有量が10質量%以上30質量%以下、イットリウムの含有量が70質量%以上90質量%以下である組成を有し、相対密度が90%以上であり、なおかつ、Y相及びYF

相を含む結晶相からなるフッ素含有イットリウム焼結体、である。このようなフッ素含有イットリウム焼結体(以下、「本実施形態の焼結体」ともいう。)は、DC放電を用いたスパッタリング法によりオキシフッ化イットリウム膜を製造することを可能とするスパッタリングターゲット以下、単に「ターゲット」ともいう。)として使用することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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