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公開番号2024145399
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2023057724
出願日2023-03-31
発明の名称グリーンシートおよび造粒粉
出願人ノリタケ株式会社
代理人個人,個人
主分類C04B 35/634 20060101AFI20241004BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】セラミックスを含むシートの熱伝導性を向上させる技術を提供する。
【解決手段】ここで開示されるグリーンシート100は、複数の顆粒112を含んでおり、顆粒112は、セラミックス粉末14と、熱可塑性アクリル樹脂とを含む。セラミックス粉末14は、SEM観察に基づく平均アスペクト比が2以上、および、SEM観察に基づく平均長径が5μm以上である。そして、SEM画像に基づく顆粒112の平均粒子径が10μm以上70μm以下である。
【選択図】図6


特許請求の範囲【請求項1】
複数の顆粒を含むグリーンシートであって、
前記顆粒は、セラミックス粉末と、熱可塑性アクリル樹脂とを含み、
前記セラミックス粉末は、
SEM観察に基づく平均アスペクト比が2以上、および
SEM観察に基づく平均長径が5μm以上であり、
SEM画像に基づく前記顆粒の平均粒子径が10μm以上70μm以下である、
グリーンシート。
続きを表示(約 500 文字)【請求項2】
断面SEM画像に基づく前記顆粒の平均アスペクト比が1以上2以下である、請求項1に記載のグリーンシート。
【請求項3】
理論密度比((実測密度/理論密度)×100)が98%以上である、請求項1に記載のグリーンシート。
【請求項4】
前記セラミックス粉末と前記熱可塑性アクリル樹脂との合計を100vol%としたとき、前記セラミックス粉末の割合が40vol%以上70vol%以下である、請求項1に記載のグリーンシート。
【請求項5】
厚み方向における熱伝導率が3W/m・K以上である、請求項1~4のいずれか一項に記載のグリーンシート。
【請求項6】
複数の顆粒を有するセラミックス造粒粉であって、
前記顆粒はセラミックス粉末と、熱可塑性アクリル樹脂とを含み、
前記セラミックス粉末は、
SEM観察に基づく平均アスペクト比が2以上、および
SEM観察に基づく平均長径が5μm以上であり、
前記顆粒のSEM画像に基づく平均粒子径が10μm以上70μm以下である、
セラミックス造粒粉。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、グリーンシートおよびそのグリーンシートに用いられる造粒粉に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
電気エネルギーを効率的に利用するために、電力用半導体素子(いわゆるパワーデバイス)が不可欠な存在となっている。一般に、パワーデバイスの高密度化に伴い、パワーデバイスの発熱量が増大する。かかる発熱により、パワーデバイスや、かかるパワーデバイスの周囲の部材に不具合が生じ得るため、熱を周囲に放熱する技術が求められる。例えば、特許文献1には、緻密な窒化物セラミック粉末を含むシート状組成物(グリーンシート)を製造する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-097775号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、アスペクト比(長径/短径)の高いセラミックス粉末を使用したグリーンシートでは、例えば、セラミックス粉末の配向性等の影響により、熱伝導性が不十分になる場合がある。特許文献1に開示の技術では、このような制御の検討までは至っておらず、改良の余地がある。
【0005】
本開示は、セラミックスを含むシートの熱伝導性を向上させる技術を提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示により、ここで開示される技術の一態様としてグリーンシートが提供される。ここで開示されるグリーンシートの一態様は、複数の顆粒を含むグリーンシートであって、上記顆粒は、セラミックス粉末と、熱可塑性アクリル樹脂とを含む。上記セラミックス粉末は、SEM観察に基づく平均アスペクト比が2以上、および、SEM観察に基づく平均長径が5μm以上である。そして、SEM画像に基づく上記顆粒の平均粒子径が10μm以上70μm以下である。
【0007】
かかる構成のグリーンシートでは、グリーンシート中に顆粒が存在しており、当該顆粒は、アスペクト比が2以上かつ平均長径が5μm以上のセラミックス粉末を有している。このようなセラミックス粉末は熱伝導性に優れており、当該セラミックス粉末が顆粒中に配置されていることで、熱伝導性により優れたグリーンシートが実現される。
【0008】
ここで開示されるグリーンシートの一態様では、断面SEM画像に基づく上記顆粒の平均アスペクト比が1以上2以下である。かかる構成では、顆粒は略球状を有しており、グリーンシート中で潰れていない。換言すれば、顆粒に含まれるセラミックス粉末が所定の方向に配向されず、セラミックス粉末がランダムに配向されている。そのため、かかる構成のグリーンシートは、シートのいずれの方向に対しても熱伝導性が良好になる。
【0009】
ここで開示されるグリーンシートの一態様では、理論密度比((実測密度/理論密度)×100)が98%以上である。これにより、セラミックス粉末同士の繋がりが良好になり、熱伝導性がさらに向上する。
【0010】
ここで開示されるグリーンシートの一態様では、上記セラミックス粉末と上記熱可塑性アクリル樹脂との合計を100vol%としたとき、上記セラミックス粉末の割合が40vol%以上70vol%以下である。これにより、セラミックス粉末と熱可塑性アクリル樹脂との比率が良好となり、熱伝導性と成形安定性とが良好になり得る。
(【0011】以降は省略されています)

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