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公開番号2024130860
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-30
出願番号2023040795
出願日2023-03-15
発明の名称抗微生物性部材及びその製造方法
出願人三井化学株式会社
代理人弁理士法人鷲田国際特許事務所
主分類B32B 15/04 20060101AFI20240920BHJP(積層体)
要約【課題】例えば人の手が頻繁に触れても、摩耗しにくく、耐擦性の良好な銅-錫合金層を有する抗微生物性部材を提供する。
【解決手段】三次元形状の基材と、前記基材上に配置され、銅と錫の合計100原子%に対して、銅を40~90原子%含み、かつ錫を10~60原子%含む銅-錫合金層とを含み、前記銅-錫合金層の表面のJIS B0601:2013で定義されるスキューネスRskが0.5以上である、抗微生物性部材。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
三次元形状の基材と、
前記基材上に配置され、銅と錫の合計100原子%に対して、銅を40~90原子%含み、かつ錫を10~60原子%含む銅-錫合金層と
を含み、
前記銅-錫合金層の表面のJIS B0601:2013で定義されるスキューネスRskが0.5以上である、
抗微生物性部材。
続きを表示(約 960 文字)【請求項2】
前記基材と前記銅-錫合金層との間に配置され、シリカ微粒子を主成分とするシリカ含有層をさらに有する、
請求項1に記載の抗微生物性部材。
【請求項3】
前記銅-錫合金層の表面のJIS B0601:2013で定義される2乗平均高さRqが、0.008μm以上である、
請求項1又は2に記載の抗微生物性部材。
【請求項4】
前記銅-錫合金層の表面のJIS B0601:2013で定義される突出谷部深さRvkが、0.010μm以上である、
請求項1又は2に記載の抗微生物性部材。
【請求項5】
前記銅-錫合金層の表面のJIS B0601:2013で定義される平均高さRcが0.014μm以上である、
請求項1又は2に記載の抗微生物性部材。
【請求項6】
前記銅-錫合金層の厚みは、1~200nmである、
請求項1又は2に記載の抗微生物性部材。
【請求項7】
三次元形状の基材の表面を、有機ケイ素化合物を含む火炎を用いてフレーム処理して、シリカ含有層を形成する工程と、
前記基材の前記シリカ含有層が形成された面上に、蒸着法により、銅と錫の合計100原子%に対して銅を40~90原子%含み、かつ錫を10~60原子%含む銅-錫合金層を形成する工程と
を含む、
抗微生物性部材の製造方法。
【請求項8】
前記基材の前記シリカ含有層が形成された面の、JIS B0601:2013で定義されるスキューネスRskが0.5以上である、
請求項7に記載の抗微生物性部材の製造方法。
【請求項9】
前記基材の前記シリカ含有層が形成された面の、JIS B0601:2013で定義される2乗平均高さRqが、0.008μm以上である、
請求項7又は8に記載の抗微生物性部材の製造方法。
【請求項10】
前記基材の前記シリカ含有層が形成された面の、JIS B0601:2013で定義される突出谷部深さRvkが、0.010μm以上である、
請求項7又は8に記載の抗微生物性部材の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、抗微生物性部材及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
物品の衛生を維持するために、抗微生物性を有する物質を物品表面に付与することがある。抗微生物性を付与する手段としては、物品の表面に抗菌剤を練りこんだり、抗菌剤を含む塗料を塗布したりすることが広く行われている。しかしながら、これらの方法では、表面における抗微生物剤の存在割合が少ないため、十分な抗微生物性が得られにくい。
【0003】
高い抗微生物性を付与する方法として、物品の表面に、銅、銀及びそれらを含む合金等の金属薄膜を設ける方法も知られている。例えば、特許文献1では、粗面化処理が施された樹脂基材層と、当該樹脂基材層の粗面化処理面上に配置された銅-錫系合金薄膜とを含み、銅-錫系合金薄膜の厚みが2~1500nmである抗微生物性材料が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2016-013995号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、感染症予防等の観点から、様々な対象物に対して抗微生物性を付与できることが求められている。特に、マイクの持ち手やドアノブ、手術に用いるメス等のように、人の手が常時触れるような物に対しても抗微生物性を付与できることが求められる。
【0006】
これらの物に抗微生物性を付与するには、抗微生物性の金属薄膜が、摩擦によって摩耗したり、剥がれたりしにくいこと、即ち、耐擦性を有することが求められる。
【0007】
耐擦性を高める方法としては、例えば特許文献1に示されるように、対象物の表面を粗面化処理することにより、金属薄膜の密着性を高める方法が知られている。しかしながら、当該粗面化処理だけでは、上記のような物にも適用できるような高い耐擦性を得ることは難しかった。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、例えば人の手が頻繁に触れても、摩耗しにくく、耐擦性の良好な銅-錫合金層を有する抗微生物性部材及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、以下の抗微生物部材及びその製造方法に関する。
【0010】
[1] 三次元形状の基材と、前記基材上に配置され、銅と錫の合計100原子%に対して、銅を40~90原子%含み、かつ錫を10~60原子%含む銅-錫合金層とを含み、前記銅-錫合金層の表面のJIS B0601:2013で定義されるスキューネスRskが0.5以上である、抗微生物性部材。
[2] 前記基材と前記銅-錫合金層との間に配置され、シリカ微粒子を主成分とするシリカ含有層をさらに有する、[1]に記載の抗微生物性部材。
[3] 前記銅-錫合金層の表面のJIS B0601:2013で定義される2乗平均高さRqが、0.008μm以上である、[1]又は[2]に記載の抗微生物性部材。
[4] 前記銅-錫合金層の表面のJIS B0601:2013で定義される突出谷部深さRvkが、0.010μm以上である、[1]~[3]のいずれかに記載の抗微生物性部材。
[5] 前記銅-錫合金層の表面のJIS B0601:2013で定義される平均高さRcが0.014μm以上である、[1]~[4]のいずれかに記載の抗微生物性部材。
[6] 前記銅-錫合金層の厚みは、1~200nmである、[1]~[5]のいずれかに記載の抗微生物性部材。
[7] 三次元形状の基材の表面を、有機ケイ素化合物を含む火炎を用いてフレーム処理して、シリカ含有層を形成する工程と、前記基材の前記シリカ含有層が形成された面上に、蒸着法により、銅と錫の合計100原子%に対して銅を40~90原子%含み、かつ錫を10~60原子%含む銅-錫合金層を形成する工程とを含む、抗微生物性部材の製造方法。
[8] 前記基材の前記シリカ含有層が形成された面の、JIS B0601:2013で定義されるスキューネスRskが0.5以上である、[7]に記載の抗微生物性部材の製造方法。
[9] 前記基材の前記シリカ含有層が形成された面の、JIS B0601:2013で定義される2乗平均高さRqが、0.008μm以上である、[7]又は[8]に記載の抗微生物性部材の製造方法。
[10] 前記基材の前記シリカ含有層が形成された面の、JIS B0601:2013で定義される突出谷部深さRvkが、0.010μm以上である、である、[7]~[9]のいずれかに記載の抗微生物性部材の製造方法。
[11] 前記基材の前記シリカ含有層が形成された面の、JIS B0601:2013で定義される平均高さRcが0.014μm以上である、[7]~[10]のいずれかに記載の抗微生物性部材の製造方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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