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公開番号2024009554
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-01-23
出願番号2022111164
出願日2022-07-11
発明の名称多層フィルム
出願人東ソー株式会社
代理人
主分類B32B 27/00 20060101AFI20240116BHJP(積層体)
要約【課題】 高い透明性が維持された環状ポリオレフィンおよびエチレン系重合体からなる樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 少なくともシーラント層および酸素バリア層を有する多層フィルムであり、シーラント層が、ガラス転移温度125℃以上、屈折率1.52~1.54である環状ポリオレフィン(A)5~95重量%、および屈折率が1.52~1.53、Mw/Mnが2~7の範囲であり、Mnが10万以上のフラクション中に炭素数6以上の長鎖分岐を主鎖1000炭素数あたり0.15個以上有するエチレン系重合体(B)5~95重量%を含む樹脂組成物からなり、酸素バリア層が、80℃のDMSO-d6に不溶であるまたはFT-IR測定において1643cm-1、1550cm-1の吸収ピークを示すエチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)からなる多層フィルム。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
少なくともシーラント層および酸素バリア層を有する多層フィルムであり、シーラント層が、ガラス転移温度125℃以上、JIS K7142を準拠した屈折率が1.52~1.54である環状ポリオレフィン(A)5~95重量%、およびJIS K7142を準拠した屈折率が1.52~1.53、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーによる分子量測定において重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が2~7の範囲であり、分子量分別した際のMnが10万以上のフラクション中に炭素数6以上の長鎖分岐を主鎖1000炭素数あたり0.15個以上有するエチレン系重合体(B)5~95重量%を含む樹脂組成物からなり、酸素バリア層が、80℃のDMSO-d

に不溶であるまたはFT-IR測定において1643cm
-1
、1550cm
-1
の吸収ピークを示すエチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)からなる多層フィルム。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
シーラント層を最表面に有する請求項1に記載の多層フィルム。
【請求項3】
耐熱層、接着層1、酸素バリア層、接着層2、シーラント層をこの順で有する、請求項2に記載の多層フィルム。
【請求項4】
接着層2とシーラント層の間にさらに中間層を有する請求項3に記載の多層フィルム。
【請求項5】
耐熱層および中間層がポリオレフィン樹脂である請求項4に記載の多層フィルム。
【請求項6】
環状ポリオレフィン(A)が、
(i)ASTM D1238を準拠し、260℃、21.18Nにて測定したメルトマスフローレート(MFR)が10~30g/10分、
(ii)ISO 1133を準拠し、280℃、21.2Nにて測定したメルトマスフローレート(MFR)が10~60g/10分、または
(iii)ISO 1133を準拠し、230℃、21.18Nにて測定したメルトボリュームフローレート(MVR)では10~60cm

/10minのいずれかを少なくとも一つ以上満たすものであり、
エチレン系重合体(B)がJIS K 6922-1に準拠し、190℃、荷重21.18Nで測定したメルトマスフローレート(MFR)が0.1~15g/10分である請求項1に記載の多層フィルム。
【請求項7】
環状ポリオレフィン(A)が、下記構造式(1)で示される単位を含む重合体である請求項1に記載の多層フィルム。
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2024009554000026.jpg
46
47
(上記式(1)中、Ra、Rbは、水素原子又は有機基を表し、RaとRbはそれぞれ同一であっても異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。mは1以上の整数、nは0以上の整数である。)
【請求項8】
環状ポリオレフィン(A)が、下記構造式(3)で示される単位を30モル%以上含む重合体である請求項7に記載の多層フィルム。
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2024009554000027.jpg
39
46
【請求項9】
環状ポリオレフィン(A)が、下記構造式(4)で示される単位を20モル%以上含む多元共重合体である請求項7に記載の多層フィルム。
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2024009554000028.jpg
47
46
【請求項10】
環状ポリオレフィン(A)が、下記構造式(5)で示される単位を10モル%以上含む共重合体である請求項7に記載の多層フィルム。
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2024009554000029.jpg
38
51
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルムに関する。さらに詳しくは、輸液や食品包装に用いられる医療用フィルムないし部材および食品用フィルムないし部材に好適なフィルムに関するものである。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
薬液、血液等を包装する医療用フィルムないし部材および食品を包装する食品用フィルムには、異物の有無を目視確認するための透明性、内容液ないし内容物中の有効成分の散逸防止性ないし保存安定性などが要求される。
【0003】
従来、これらの性能を満たす医療用フィルムおよび食品用フィルムにポリオレフィン樹脂や環状ポリオレフィン樹脂が使用されるが、環状ポリオレフィン樹脂はガラス転移温度が室温以上であることから、環状ポリオレフィンのみからなるフィルムは衝撃によりひび割れるなど、耐衝撃性の点で課題がある。
【0004】
そこで、フィルムの材料である環状ポリオレフィンへポリエチレンやポリプロピレン等の線状ポリオレフィンないしスチレンブロック共重合体、イソブチレン共重合体等をブレンドした樹脂組成物が種々開発され、環状ポリオレフィンと線状ポリオレフィン等からなる樹脂組成物を用いた医療用フィルムが提案されている(例えば、特許文献1~6参照。)。
【0005】
しかし、環状ポリオレフィン樹脂とポリエチレン系樹脂の樹脂組成物からなるフィルムは、透明性等が低下するなどの課題がある。また、環状ポリオレフィン樹脂とポリプロピレンの樹脂組成物からなるフィルムは、低温下での耐衝撃性が低下するなどの課題がある。一方、環状ポリオレフィン樹脂とスチレンブロック共重合体ないしイソブチレン共重合体等の樹脂組成物からなるフィルムは、フィルムのコストが上昇するなどの課題がある。そのため、環状ポリオレフィン樹脂の耐衝撃性を改良する樹脂の開発が望まれていた。
【0006】
また、近年、医療用容器の分野において、複数成分の分離収容と、使用直前の上記複数成分を容器内で混合する処理とが可能な複室容器が多用されている。このような複室容器では、互いに隣接する収容部間を隔離するための易剥離シール部を形成できるヒートシール温度範囲が広い易剥離シール性を付与することが重要となっている。
【0007】
易剥離シール性を付与するために、多層フィルムが提案されている。多層フィルムには、易剥離シール性、透明性、加熱滅菌処理に対する耐熱性などの諸物性を満足する設計が求められる。
【0008】
このような多層フィルムおよびそれを用いた容器として、特許文献2には、環状ポリオレフィンと線状ポリオレフィンとを含有する組成物をシーラント層に用いた医療用複室容器が提案されている。
【0009】
特許文献3には、2種の密度の異なる直鎖状低密度ポリエチレンからなる組成物をシーラント層に用いた薬液バッグが提案されている。
【0010】
特許文献4には、直鎖状ポリエチレンとプロピレンホモポリマーからなる組成物をシーラント層に用いた薬剤容器が提案されている。
(【0011】以降は省略されています)

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