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公開番号
2024132403
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-01
出願番号
2023043147
出願日
2023-03-17
発明の名称
ポリオレフィン樹脂組成物および成形体
出願人
三井化学株式会社
代理人
弁理士法人エスエス国際特許事務所
主分類
C08L
23/00 20060101AFI20240920BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】地球環境内における環境負荷の低減(主に二酸化炭素などの温室効果ガスの削減)が可能で、超高分子量ポリエチレンの優れた特性を保持しながら、成形性などに優れる超高分子量ポリエチレンを含むポリオレフィン樹脂組成物を提供する。
【解決手段】下記要件(a-1)を満たす超高分子量ポリエチレン(A)と、下記要件(b-1)を満たすポリオレフィン(B)を含み、下記要件(I)を満たす、バイオマス由来のポリオレフィン樹脂組成物。
(I)ASTM D1238Eに準拠して、荷重10kg、温度190℃で測定したMFRが0.01~500g/10分である。
(a-1)135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が8~50dl/gである;
(b-1)135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が0.1~5dl/gである。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記要件(a-1)を満たす超高分子量ポリエチレン(A)と、
下記要件(b-1)を満たすポリオレフィン(B)を含み、
下記要件(I)を満たす、バイオマス由来のポリオレフィン樹脂組成物。
(I)ASTM D1238Eに準拠して、荷重10kg、温度190℃で測定したMFRが0.01~500g/10分である。
(a-1)135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が8~50dl/gである;
(b-1)135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が0.1~5dl/gである。
続きを表示(約 590 文字)
【請求項2】
前記超高分子量ポリエチレン(A)の含有量が5~40質量部であり、
前記ポリオレフィン(B)の含有量が60~95質量部(ただし、ポリエチレン(A)とポリオレフィン(B)の合計量を100質量部とする)である、
請求項1に記載のポリオレフィン樹脂組成物。
【請求項3】
前記超高分子量ポリエチレン(A)および、ポリオレフィン(B)の少なくとも一方が、バイオマス由来モノマーに由来する構成単位を含む、請求項1に記載のポリオレフィン樹脂組成物。
【請求項4】
ASTM D 6866に準拠したバイオマス度が1%以上である、請求項1に記載のポリオレフィン樹脂組成物。
【請求項5】
前記超高分子量ポリエチレン(A)および、ポリオレフィン(B)の少なくとも一方が、バイオマス由来モノマーに由来する構成単位、および非バイオマス由来モノマーに由来する構成単位を含む、請求項1に記載のポリオレフィン樹脂組成物。
【請求項6】
前記ポリオレフィン(B)がポリエチレンである、請求項1に記載のポリオレフィン樹脂組成物。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載のポリオレフィン樹脂組成物を含む、成形体。
【請求項8】
射出成形体である、請求項7に記載の成形体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリオレフィン樹脂組成物、および該組成物を含む成形体に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
超高分子量ポリエチレンは、一般的なポリエチレンのような汎用樹脂に比べて、分子間凝集力が弱く、分子構造が対称的であり、結晶化度が高いので摺動性に優れ、かつ、耐衝撃性、耐摩耗性、引張強度などにも優れている。そのため、超高分子量ポリエチレンを含むポリオレフィン樹脂組成物は摺動材をはじめとする、種々の用途への検討が進められている。
【0003】
近年、樹脂材料の製造から利用、廃棄に至るライフサイクルにおける環境負荷の低減を目的とし、温室効果ガスの一つとされる二酸化炭素の低減が求められている。
樹脂材料の原料として従来から用いられてきた化石燃料は、地球環境外に存在する地中深くに固定された炭素源であり、これを原料とし樹脂製品を得た場合には、そのライフサイクルの過程(例えば廃棄の際の燃焼)で、地球環境中に存在しなかった炭素を二酸化炭素として大気中に放出することになり、このことが地球環境内での二酸化炭素増加の一因とされている。
一方、地球環境内で循環する炭素源(例えば二酸化炭素)を、吸収、有機物に変化などして成長するバイオマス(植物、動物などの生物)を原料とした樹脂製品は、燃焼して二酸化炭素を発生させたとしても、化石燃料とは異なり、地球環境内に存在する炭素を循環するのみであるので、地球環境内での炭素の総量に変化は生じない。そのため、このようなバイオマス由来の樹脂材料は、カーボンニュートラル材料として、注目を浴びている。
【0004】
例えば、特許文献1および2には、バイオマス由来のプロピレンを製造すること、また、そのバイオマス由来のプロピレンを含む原料からバイオマス由来のプロピレン系重合体を製造することが記載されている。また、特許文献3には、植物由来の直鎖状低密度ポリエチレンと非植物由来の低密度ポリエチレンとのポリエチレン系樹脂組成物が記載されている。さらに、特許文献4には、原料の少なくとも一部にバイオマス由来の共重合体を用いて得られた熱可塑性エラストマー組成物が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2007/055361号
特許第7004864号
特許第5845936号
特許第6621364号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記特許文献には、超高分子量ポリエチレンを含むバイオマス由来のポリオレフィン樹脂組成物に関する開示も示唆もない。また、超高分子量ポリエチレンを含むポリオレフィン樹脂組成物では、上述したような優れた特性を保持しながら、成形性も良好であることが求められる。
本発明の課題は、地球環境内における環境負荷の低減(主に二酸化炭素などの温室効果ガスの削減)が可能で、超高分子量ポリエチレンに由来する優れた特性を保持しながら、成形性に優れる超高分子量ポリエチレンを含むポリオレフィン樹脂組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者が研究を進めた結果、下記構成例によれば、前記課題を解決できることを見出した。本発明の構成例は、以下の通りである。
なお、本明細書では、数値範囲を示す「A~B」は、A以上B以下を示す。
【0008】
すなわち本発明は、例えば以下[1]~[8]の事項を有する。
【0009】
[1] 下記要件(a-1)を満たす超高分子量ポリエチレン(A)と、
下記要件(b-1)を満たすポリオレフィン(B)を含み、
下記要件(I)を満たす、バイオマス由来のポリオレフィン樹脂組成物。
(I)ASTM D1238Eに準拠して、荷重10kg、温度190℃で測定したMFRが0.01~500g/10分である。
(a-1)135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が8~50dl/gである;
(b-1)135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が0.1~5dl/gである。
【0010】
[2] 前記超高分子量ポリエチレン(A)の含有量が5~40質量部であり、
前記ポリオレフィン(B)の含有量が60~95質量部(ただし、ポリエチレン(A)とポリオレフィン(B)の合計量を100質量部とする)である、
[1]に記載のポリオレフィン樹脂組成物。
[3] 前記超高分子量ポリエチレン(A)および、ポリオレフィン(B)の少なくとも一方が、バイオマス由来モノマーに由来する構成単位を含む、[1]または[2]に記載のポリオレフィン樹脂組成物。
[4]ASTM D 6866に準拠したバイオマス度が1%以上である、[1]~[3]のいずれか1つに記載のポリオレフィン樹脂組成物。
[5] 前記超高分子量ポリエチレン(A)および、ポリオレフィン(B)の少なくとも一方が、バイオマス由来モノマーに由来する構成単位、および非バイオマス由来モノマーに由来する構成単位を含む、[1]~[4]のいずれか1つに記載のポリオレフィン樹脂組成物。
[6] 前記ポリオレフィン(B)がポリエチレンである、[1]~[5]のいずれか1つに記載のポリオレフィン樹脂組成物。
(【0011】以降は省略されています)
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