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公開番号2024122945
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-10
出願番号2021118152
出願日2021-07-16
発明の名称熱伝導用素材組成物
出願人株式会社大阪ソーダ
代理人
主分類C08L 33/08 20060101AFI20240903BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】熱伝導率に優れる熱伝導用素材組成物およびそれを架橋してなる熱伝導性シートを提供する。
【解決手段】アクリル系エラストマー、架橋剤、熱伝導フィラーを少なくとも含む熱伝導用素材組成物、および、熱伝導用素材組成物から作製される熱伝導性シートが熱伝導性に優れ、さらに熱伝導フィラーを担保する媒体としてアクリル系エラストマーを使用することで、シリコーンゴムが抱える課題である低分子シロキサンのような電子回路を短絡させるアウトガスの発生がないものである。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(a)アクリル系エラストマー、(b)架橋剤、(c)熱伝導フィラーを少なくとも含む熱伝導用素材組成物であって、前記熱伝導用素材組成物を架橋させた時の熱伝導率が1.0W/(m・K)以上である熱伝導用素材組成物。
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
(a)アクリル系エラストマー中に架橋基を有する不飽和単量体に由来する構成単位を含み、ハロゲン基を有する不飽和単量体に由来する構成単位、カルボキシル基を有する不飽和単量体に由来する構成単位、エポキシ基を有する不飽和単量体に由来する構成単位からなる群のうち1種以上を含有する請求項1記載の熱伝導用素材組成物。
【請求項3】
(b)架橋剤が、多価アミン化合物、多価ヒドラジド化合物、多価エポキシ化合物、多価イソシアナート化合物、アジリジン化合物、トリアジンチオール誘導体化合物、有機カルボン酸アンモニウム塩化合物、金属石ケン、硫黄、ジチオカルバミン酸塩化合物、イミダゾール類化合物、ポリカルボン酸化合物、第4級アンモニウム塩化合物又は第4級ホスホニウム塩化合物から1つ以上選ばれてなる請求項2記載の熱伝導用素材組成物。
【請求項4】
架橋基を有する不飽和単量体と架橋剤の組合せにおいて、
架橋基がハロゲン基の場合、トリアジンチオール誘導体化合物、有機カルボン酸アンモニウム塩化合物、金属石ケン、硫黄とのいずれかの組み合わせ、
架橋基がカルボキシル基の場合、多価アミン化合物、多価ヒドラジド化合物、多価エポキシ化合物、多価イソシアナート化合物、アジリジン化合物とのいずれかの組み合わせ、
架橋基がエポキシ基の場合、有機カルボン酸アンモニウム塩化合物、ジチオカルバミン酸塩化合物、多価アミン化合物、イミダゾール類化合物、ポリカルボン酸化合物、第4級アンモニウム塩化合物、第4級ホスホニウム塩化合物とのいずれかの組み合わせから選ばれる請求項3に記載の熱伝導用素材組成物。
【請求項5】
(c)熱伝導フィラーが水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム(アルミナ)、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、炭化ケイ素から1つ以上選ばれてなる請求項1記載の熱伝導用素材組成物。
【請求項6】
請求項1~5記載の熱伝導用素材組成物を架橋させてなる熱伝導性シート。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は熱伝導用素材組成物、および、それを架橋してなる熱伝導性シートに関するものであり、詳しくは、熱伝導用素材組成物から作製される熱伝導性シートが高い熱導電性を有する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、電子機器等から発せられる熱を外部への放出するために熱伝導性シートが用いられている。一般的に熱伝導性シートは、熱源から発せられる熱を引き受け、その後、ヒートシンクへ伝える役割を担っている。近年、電子機器の実装技術の向上に伴い、機器の小型化、薄型化が進んでおり、機器から発生する熱を効率的に外部へ放出することが重要となっており、より高い熱伝導率が求められている。
【0003】
このような状況下において、1分子中に2個以上のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン、Si-H基を2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、熱伝導性充填材、白金族金属系硬化触媒を含み、熱伝導性充填材として、重質炭酸カルシウムを含む熱伝導性シリコーン組成物が提供されている(特許文献1)。しかしながら、シリコーンゴムは熱劣化により発生する低分子シロキサンが電子機器の発熱によって揮発し、アウトガスとなることで電子回路を短絡させる原因となる可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-066670号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記課題を鑑み、熱伝導率に優れる熱伝導用素材組成物およびそれを架橋してなる熱伝導性シートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を達成するために種々検討した結果、アクリル系エラストマー、架橋剤、熱伝導フィラーを少なくとも含む熱伝導用素材組成物、および、熱伝導用素材組成物から作製される熱伝導性シートが、熱伝導性に優れたものであることを見出し、本発明を完成させた。
【0007】
本発明の態様は以下のとおりである。
項1 (a)アクリル系エラストマー、(b)架橋剤、(c)熱伝導フィラーを少なくとも含む熱伝導用素材組成物であって、前記熱伝導用素材組成物を架橋した時の熱伝導率が1.0W/(m・K)以上である熱伝導用素材組成物。
項2 (a)アクリル系エラストマー中に架橋基を有する不飽和単量体に由来する構成単位を含み、ハロゲン基を有する不飽和単量体に由来する構成単位、カルボキシル基を有する不飽和単量体に由来する構成単位、エポキシ基を有する不飽和単量体に由来する構成単位からなる群のうち1種以上を含有する項1記載の熱伝導用素材組成物。
項3 (b)架橋剤が、多価アミン化合物、多価ヒドラジド化合物、多価エポキシ化合物、多価イソシアナート化合物、アジリジン化合物、トリアジンチオール誘導体化合物、有機カルボン酸アンモニウム塩化合物、金属石ケン、硫黄、アンモニウムベンゾエート化合物、ジチオカルバミン酸塩化合物、イミダゾール類化合物、ポリカルボン酸化合物、第4級アンモニウム塩化合物又は第4級ホスホニウム塩化合物から1つ以上選ばれてなる項2記載の熱伝導用素材組成物。
項4 架橋基を有する不飽和単量体と架橋剤の組合せにおいて、
架橋基がハロゲン基の場合、トリアジンチオール誘導体化合物、有機カルボン酸アンモニウム塩化合物、金属石ケン、硫黄とのいずれかの組み合わせ、
架橋基がカルボキシル基の場合、多価アミン化合物、多価ヒドラジド化合物、多価エポキシ化合物、多価イソシアナート化合物、アジリジン化合物とのいずれかの組み合わせ、
架橋基がエポキシ基の場合、有機カルボン酸アンモニウム塩化合物、ジチオカルバミン酸塩化合物、多価アミン化合物、イミダゾール類化合物、ポリカルボン酸化合物、第4級アンモニウム塩化合物、第4級ホスホニウム塩化合物とのいずれかの組み合わせから選ばれる項3に記載の熱伝導用素材組成物。
項5 (c)熱伝導フィラーが水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、炭化ケイ素から1つ以上選ばれてなる項1記載の熱伝導用素材組成物
項6 項1~5記載の熱伝導用素材組成物を架橋させてなる熱伝導性シート
【発明の効果】
【0008】
本発明の熱伝導用素材組成物、および、これより作製されるシートは熱伝導率に優れ、さらに熱伝導フィラーを担保する媒体としてアクリル系エラストマーを使用することで、シリコーンゴムが抱える課題である低分子シロキサンのような電子回路を短絡させるアウトガスの発生がない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
<熱伝導用素材組成物>
本発明の熱伝導用素材組成物は、(a)アクリル系エラストマー、(b)架橋剤、(c)熱伝導フィラーを少なくとも含む熱伝導用素材組成物である。
【0010】
<(a)アクリル系エラストマー>
本発明の(a)アクリル系エラストマーは、(メタ)アクリル酸エステル単量体に由来する構成単位を少なくとも含む。
(【0011】以降は省略されています)

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