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公開番号
2024157453
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-07
出願番号
2023071837
出願日
2023-04-25
発明の名称
硬化性組成物
出願人
株式会社カネカ
代理人
個人
,
個人
主分類
C08L
101/10 20060101AFI20241030BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】非有機錫系硬化触媒を含んでいても、適度な速硬化性を示す、反応性ケイ素基含有有機重合体を含有する硬化性組成物を提供すること。
【解決手段】反応性ケイ素基を有する有機重合体を含む硬化性組成物において、アミジン化合物(b1)、特定のチタン化合物(b2)、及び特定のアンモニウムハライド化合物(b3)を含む硬化触媒を用いる。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
有機重合体(A)、及び硬化触媒(B)を含む、硬化性組成物であって、
前記有機重合体(A)が、下記式(1):
-SiR
1
3-a
X
a
(1)
(式(1)中、R
1
は置換、又は非置換の炭素数1~20の炭化水素基、又はR
0
3
SiO-で表されるトリオルガノシロキシ基を示し、3個のR
0
は、炭素数1~20の炭化水素基であり、それらは同じでもよく、異なっていてもよく、
Xは水酸基又は加水分解性基を示し、
aは1、2、又は3であり、
R
1
、Xのそれぞれについて、それらが複数存在するとき、それらは同じでもよく、異なっていてもよい。)
で表される反応性ケイ素基を有し、
前記硬化触媒(B)が、アミジン化合物(b1)、チタン化合物(b2)、及びアンモニウムハライド化合物(b3)を含み、
前記アミジン化合物(b1)が、下記式(2):
R
2
N=CR
3
-NR
4
2
(2)
(式(2)中、R
2
、R
3
、及びR
4
は、水素原子、又は置換基を有してもよい炭素原子数1~20の炭化水素基であり、2つのR
4
は同じであってもよく、異なっていてもよく、R
2
、R
3
、及び2つのR
4
のうち任意の2つが結合して環を形成していてもよい。)
で表される化合物であり、
前記チタン化合物(b2)が、下記式(3):
Ti(OR
5
)
d
Y
4-d
(3)
(式(3)中、R
2
は、置換基を有してもよい炭素原子数1~20の炭化水素基であり、Yは、キレート配位化合物であり、dは、0~4の整数である。)
で表される化合物であり、
前記アンモニウムハライド化合物(b3)が、下記式(4):
TIFF
2024157453000008.tif
34
134
(式(4)中、R
6
、R
7
、R
8
、及びR
9
は、それぞれ独立に、炭素原子数1~10の置換基を有してもよい炭化水素基であり、
Zは、Cl、Br、又はIである。)
で表される化合物であり、
前記アミジン化合物(b1)、前記チタン化合物(b2)、及び前記アンモニウムハライド化合物(b3)から選択される2種以上が、互いに反応していてもよい、硬化性組成物。
続きを表示(約 510 文字)
【請求項2】
前記有機重合体(A)の主鎖構造が、ポリオキシアルキレン系重合体、飽和炭化水素系重合体、及び(メタ)アクリル酸エステル系重合体からなる群より選択される1種以上である、請求項1に記載の硬化性組成物。
【請求項3】
前記有機重合体(A)の主鎖構造が、前記ポリオキシアルキレン系重合体である、請求項2に記載の硬化性組成物。
【請求項4】
前記反応性ケイ素基が、トリメトキシシリル基である、請求項1に記載の硬化性組成物。
【請求項5】
前記硬化触媒(B)が、前記アミジン化合物(b1)、前記チタン化合物(b2)、及び前記アンモニウムハライド化合物(b3)の混合物である、請求項1に記載の硬化性組成物。
【請求項6】
前記アミジン化合物(b1)が、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)である、請求項1に記載の硬化性組成物。
【請求項7】
前記式(2)において、dが4である、請求項1に記載の硬化性組成物。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載の硬化性組成物の硬化物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケイ素原子に結合した水酸基又は加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋を形成し得るケイ素基(以下、「反応性ケイ素基」ともいう。)を有する有機重合体、及びその有機重合体を含む硬化性組成物に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
分子中に少なくとも1個の反応性ケイ素基を有する有機重合体は、室温においても湿分等によるシリル基の加水分解反応等を伴うシロキサン結合の形成によって架橋し得る。反応性ケイ素基を有する有機重合体がかかる架橋反応によってゴム状硬化物を与える性質を有することが知られている。
【0003】
これらの反応性ケイ素基を有する有機重合体として、主鎖構造がポリオキシアルキレンやポリアクリル酸エステル、ポリイソブチレンである有機重合体は、既に工業的に生産され、シーリング材、接着剤、塗料、防水材等の用途に広く使用されている(特許文献1)、(特許文献2)、(特許文献3)、(特許文献4)。
【0004】
反応性ケイ素基を有する有機重合体をシーリング材、接着剤、塗料、防水材等の硬化性組成物として使用する場合、硬化性や接着性、作業性、硬化物の機械特性、防水性等種々の特性が硬化性組成物に要求される。
【0005】
反応性ケイ素基を有する有機重合体を含有する硬化性組成物は、通常、ジブチル錫ビス(アセチルアセトナート)に代表される、炭素-錫結合を有する有機錫化合物等のシラノール縮合触媒を用いて硬化させる。シラノール縮合触媒は硬化触媒とも称される。近年、有機錫系化合物はその毒性が指摘されており、環境に対する安全の観点からその使用には注意が必要である。
【0006】
このため、有機錫化合物以外の硬化触媒として、カルボン酸錫塩やその他のカルボン酸金属塩、カルボン酸とアミン化合物を併用した有機塩、チタン化合物等の金属錯体等の使用が提案されている(特許文献3)、(特許文献4)、(特許文献5)、(特許文献6)。
また、有機錫化合物以外の硬化触媒として、フッ化テトラブチルアンモニウムの使用も提案されている(特許文献7の段落[0117]を参照。)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開昭52-73998号公報
特開昭63-6041号公報
特開昭55-9669号公報
特開2003-206410号公報
特開平5-117519号公報
国際公開第2005/108499号公報
特開2014-114434号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述のような従来技術には、硬化性組成物の速硬化性の面で改善が求められる。他方、後述する参考例に示すように、反応性ケイ素基を有する有機重合体をアンモニウムフルオリド化合物を触媒として用いて硬化させる場合、反応性ケイ素基を有する有機重合体を含む硬化性組成物が瞬時に硬化してしまう問題がある。
【0009】
したがって、本発明は、非有機錫系硬化触媒を含んでいても、適度な速硬化性を示す、反応性ケイ素基含有有機重合体を含有する硬化性組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、前記の問題を解決するために鋭意検討した結果、反応性ケイ素基を有する有機重合体と、特定の硬化触媒を用いることにより、適度な速硬化性を示す硬化性組成物が得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。
(【0011】以降は省略されています)
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