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公開番号2024148792
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-18
出願番号2023062238
出願日2023-04-06
発明の名称フィルム
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人
主分類C08J 5/18 20060101AFI20241010BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】透明性に優れるとともに、耐衝撃性に優れるフィルムの提供。
【解決手段】セルロースエステル化合物(A)、脂肪族ポリエステル(B)、及びアクリ
ル重合体(C)を含む樹脂組成物からなるフィルムであり、MD方向の引張弾性率が13
00MPa以下であり、MD方向の引張破断伸度が80%以上であるフィルム。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
セルロースエステル化合物(A)、脂肪族ポリエステル(B)、及びアクリル重合体(
C)を含む樹脂組成物からなるフィルムであり、MD方向の引張弾性率が1300MPa
以下であり、MD方向の引張破断伸度が80%以上であるフィルム。
続きを表示(約 470 文字)【請求項2】
前記樹脂組成物の総質量に対して、前記セルロースエステル化合物(A)の含有量が1
0質量%以上60質量%以下である、請求項1に記載のフィルム。
【請求項3】
前記樹脂組成物の総質量に対して、前記脂肪族ポリエステル(B)の含有量が10質量
%以上50質量%以下である、請求項1に記載のフィルム。
【請求項4】
前記樹脂組成物の総質量に対して、前記アクリル重合体(C)の含有量が10質量%以
上50質量%以下である、請求項1に記載のフィルム。
【請求項5】
前記脂肪族ポリエステル(B)が、脂肪族多価カルボン酸由来の構成単位と脂肪族多価
アルコール由来の構成単位とを有する重合体である、請求項1に記載のフィルム。
【請求項6】
全光線透過率が90%以上である、請求項1に記載のフィルム。
【請求項7】
23℃におけるパンクチャー衝撃が1.5J以上である、請求項1にのいずれかに記載
のフィルム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルムに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
各種物品の表面上に積層して用いられるフィルムが知られている。特許文献1には、例
えば液晶表示装置等に用いられる偏光板用保護フィルム、位相差フィルム、視野角拡大フ
ィルム、プラズマディスプレイに用いられる反射防止フィルム等の光学フィルムとして利
用できるセルロースエステルフィルムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2005-54100号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
物品の表面に積層されるフィルムには、耐衝撃性が求められることがある。また、フィ
ルムの下の物品表面が視認できる透明性が求められることがある。
本発明は、透明性に優れるとともに、耐衝撃性に優れるフィルムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下の態様を有する。
[1] セルロースエステル化合物(A)、脂肪族ポリエステル(B)、及びアクリル重
合体(C)を含む樹脂組成物からなるフィルムであり、MD方向の引張弾性率が1300
MPa以下であり、MD方向の引張破断伸度が80%以上であるフィルム。
[2] 前記樹脂組成物の総質量に対して、前記セルロースエステル化合物(A)の含有
量が10質量%以上60質量%以下である、[1]に記載のフィルム。
[3] 前記樹脂組成物の総質量に対して、前記脂肪族ポリエステル(B)の含有量が1
0質量%以上50質量%以下である、[1]又は[2]に記載のフィルム。
[4] 前記樹脂組成物の総質量に対して、前記アクリル重合体(C)の含有量が10質
量%以上50質量%以下である、[1]~[3]のいずれかに記載のフィルム。
[5] 前記脂肪族ポリエステル(B)が、脂肪族多価カルボン酸由来の構成単位と脂肪
族多価アルコール由来の構成単位とを有する重合体である、[1]~[4]のいずれかに
記載のフィルム。
[6] 全光線透過率が90%以上である、[1]~[5]のいずれかに記載のフィルム

[7] 23℃におけるパンクチャー衝撃が1.5J以上である、[1]~[6]のいず
れかに記載のフィルム。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、透明性に優れるとともに、耐衝撃性に優れるフィルムが得られる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書において、重合体の「構成単位」とは単量体1分子から形成される単位(原子
団)を意味する。
本明細書において、数値範囲を示す「~」は、その前後に記載された数値を下限値及び
上限値として含むことを意味する。
【0008】
≪樹脂組成物(X)≫
本実施形態の樹脂組成物(X)は、セルロースエステル化合物(A)、脂肪族ポリエス
テル(B)及びアクリル重合体(C)を含む。
【0009】
<セルロースエステル化合物(A)>
セルロースエステル化合物(A)としては、例えば、セルロースプロピオネート(CP
)、セルロースブチレート(CB)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)、
セルロースアセテートブチレート(CAB)、セルロースアセテートイソブチレート(C
AIB)、セルロースプロピオネートブチレート(CPB)等が挙げられる。得られるフ
ィルムの透明性の点から、セルロースアセテートプロピオネートが好ましい。セルロース
エステル化合物(A)は、1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
樹脂組成物(X)が、再生可能な有機資源由来の物質であるセルロースエステル化合物
を含むと、環境負荷を低減できる。
【0010】
セルロースエステル化合物(A)のガラス転移温度(Tg)は、得られるフィルムの機
械特性の点から120℃以上が好ましく、130℃以上がより好ましい。また、成形性の
点から180℃以下が好ましく、170℃以下がより好ましい。
セルロースエステル化合物(A)のガラス転移温度(Tg)は、JIS K7244-
4:1999に準拠する方法で、粘弾性スペクトロメーターを用いて、加熱速度3℃/分
で昇温させたときの、損失正接(tanδ)のピークのピークトップ温度から求めること
ができる。
(【0011】以降は省略されています)

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