TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2024115178
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-08-26
出願番号
2023020723
出願日
2023-02-14
発明の名称
エチレン系重合用触媒
出願人
東ソー株式会社
代理人
主分類
C08F
4/6592 20060101AFI20240819BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】 加工性と成形体の機械物性のバランスに優れる成形体となりうるエチレン系重合体を、簡素な工程で製造可能なエチレン系重合用触媒を提供する。
【解決手段】 メタロセン錯体(A)、有機変性粘土(B)及びアルキルアルミニウム(C)を構成成分とするエチレン系重合用触媒であって、メタロセン錯体(A)が、少なくとも超高分子量ポリエチレン生成用のメタロセン錯体(A-1)、ポリエチレン生成用のメタロセン錯体(A-2)であり、その構成割合がメタロセン錯体(A-1)/メタロセン錯体(A-2)(物質量比)=0.05以上19以下であるエチレン系重合用触媒。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
メタロセン錯体(A)、有機変性粘土(B)及びアルキルアルミニウム(C)を構成成分とするエチレン系重合用触媒であって、メタロセン錯体(A)が、少なくとも超高分子量ポリエチレン生成用のメタロセン錯体(A-1)、ポリエチレン生成用のメタロセン錯体(A-2)であり、その構成割合がメタロセン錯体(A-1)/メタロセン錯体(A-2)(物質量比)=0.05以上19以下であることを特徴とするエチレン系重合用触媒。
続きを表示(約 3,900 文字)
【請求項2】
メタロセン錯体(A-1)が、下記一般式(1)で示されるメタロセン錯体であることを特徴とする請求項1に記載のエチレン系重合用触媒。
JPEG
2024115178000018.jpg
36
87
[式中、M
1
はジルコニウム原子またはハフニウム原子であり、X
1
は各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~20の炭化水素基、炭素数1~20のアルキルアミノ基、炭素数1~20のアルキルシリル基、炭素数1~20のアルコキシ基、炭素数2~20のアルコキシアルキレン基、炭素数3~20のジアルキルアミノアルキレン基、炭素数4~20のトリアルキルシリルアルキレン基であり、R
1
は下記一般式(2)で示されるシクロペンタジエニル基であり、
JPEG
2024115178000019.jpg
54
77
(式中、R
4
~R
7
は各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~20の炭化水素基、炭素数1~20のアルコキシ基、炭素数1~20のアルキルアミノ基、炭素数1~20のアルキルシリル基、炭素数1~20のアルコキシ基、炭素数2~20のアルコキシアルキレン基、炭素数3~20のジアルキルアミノアルキレン基、炭素数4~20のトリアルキルシリルアルキレン基である。)
R
2
は下記一般式(3)で示されるフルオレニル基であり、
JPEG
2024115178000020.jpg
59
122
(式中、R
8
~R
15
は各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~20の炭化水素基、炭素数1~20のアルコキシ基、炭素数1~20のアルキルアミノ基、炭素数6~30のアリールアミノ基、炭素数7~30アリールアルキルアミノ基、炭素数1~20のアルキルシリル基、炭素数1~20のアルコキシ基、炭素数2~20のアルコキシアルキレン基、炭素数3~20のジアルキルアミノアルキレン基、炭素数4~20のトリアルキルシリルアルキレン基であり、そのうち少なくとも一つは炭素数1~20のアルキルアミノ基または4級の炭素原子を有する炭素数4~20の炭化水素基である。)
R
3
は、下記一般式(4)または下記一般式(5)で示されるR
1
とR
2
の架橋単位であり、
JPEG
2024115178000021.jpg
51
70
JPEG
2024115178000022.jpg
51
69
(式中、R
16
~R
17
およびR
18
~R
19
は各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~30の炭化水素基、炭素数1~20のアルコキシ基、炭素数1~20のアルキルアミノ基、炭素数1~20のアルキルシリル基、炭素数1~20のアルコキシ基、炭素数2~20のアルコキシアルキレン基、炭素数3~20のジアルキルアミノアルキレン基、炭素数4~20のトリアルキルシリルアルキレン基であり、M
2
はケイ素原子、ゲルマニウム原子または錫原子である。)
lは1~5の自然数である。]
【請求項3】
メタロセン錯体(A-2)が、下記一般式(6)または(7)で示されるメタロセン錯体であることを特徴とする請求項1または2に記載のエチレン系重合用触媒。
JPEG
2024115178000023.jpg
34
95
JPEG
2024115178000024.jpg
36
83
[式中、M
3
及びM
4
はチタン原子、ジルコニウム原子またはハフニウム原子であり、X
2
及びX
3
は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~20の炭化水素基、炭素数1~20のアルキルシリル基、炭素数1~20のアルコキシ基、炭素数2~20のアルコキシアルキレン基、炭素数3~20のジアルキルアミノアルキレン基、炭素数4~20のトリアルキルシリルアルキレン基であり、R
20
及びR
23
は下記一般式(8)で表されるシクロペンタジエニル基または下記一般式(9)で表されるインデニル基であり、
JPEG
2024115178000025.jpg
50
74
JPEG
2024115178000026.jpg
56
105
(式中、R
25
~R
28
及びR
29
~R
34
各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~20の炭化水素基、炭素数1~20のアルコキシ基、炭素数1~20のアルキルシリル基、炭素数1~20のアルコキシ基、炭素数2~20のアルコキシアルキレン基、炭素数3~20のジアルキルアミノアルキレン基、炭素数4~20のトリアルキルシリルアルキレン基である。)
R
21
及びR
24
は下記一般式(10)~(12)で示されるシクロペンタジエニル基、インデニル基またはフルオレニル基であり、
JPEG
2024115178000027.jpg
46
72
JPEG
2024115178000028.jpg
55
102
JPEG
2024115178000029.jpg
53
113
(式中、R
35
~R
38
、R
39
~R
44
及びR
45
~R
52
は各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~20の炭化水素基、炭素数1~20のアルコキシ基、炭素数1~20のアルキルシリル基、炭素数1~20のアルコキシ基、炭素数2~20のアルコキシアルキレン基、炭素数3~20のジアルキルアミノアルキレン基、炭素数4~20のトリアルキルシリルアルキレン基である。)
R
22
は、下記一般式(13)または下記一般式(14)で示されるR
20
とR
21
の架橋単位であり、
JPEG
2024115178000030.jpg
48
65
JPEG
2024115178000031.jpg
45
69
(式中、R
53
~R
54
およびR
55
~R
56
は各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~30の炭化水素基、炭素数1~20のアルコキシ基、炭素数1~20のアルキルアミノ基、炭素数1~20のアルキルシリル基、炭素数1~20のアルコキシ基、炭素数2~20のアルコキシアルキレン基、炭素数3~20のジアルキルアミノアルキレン基、炭素数4~20のトリアルキルシリルアルキレン基であり、M
5
はケイ素原子、ゲルマニウム原子または錫原子である。)
mは1~5の自然数である。]
【請求項4】
有機変性粘土(B)が、一般式(15)で示されるアルキルアンモニウム塩または一般式(16)で示されるアルキルアニリニウム塩の変性粘土または変性粘土鉱物であることを特徴とする請求項1又は2に記載のエチレン系重合用触媒。
JPEG
2024115178000032.jpg
38
85
JPEG
2024115178000033.jpg
39
80
(式中、R
57
は炭素数12~30のアルキル基または炭素数12~30のアルケニル基であり、R
58
~R
59
及びR
60
~R
61
は炭素数1~30のアルキル基または炭素数2~30のアルケニル基であり、(A
1
)及び(A
2
)は塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、硝酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオンまたは酢酸イオンであり、p及びqは1~3の自然数である。)
【請求項5】
有機変性粘土(B)が、メジアン径4~30μm、かつ、モード径6~25μmを有する有機変性粘土であることを特徴とする請求項1又は2に記載のエチレン系重合用触媒。
【請求項6】
有機変性粘土(B)が、有機変性モンモリロナイトまたは有機変性ヘクトライトであることを特徴とする請求項1又は2に記載のエチレン系重合用触媒。
【請求項7】
分子量分布のピークが多峰性を示すエチレン系重合体用であることを特徴とする請求項1又は2に記載のエチレン系重合用触媒。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規なエチレン系重合用触媒に関するものであり、さらに詳細には、高強度かつ加工性に優れ、特に分子量分布のピークが二峰性以上の多峰性を示すエチレン系重合体を簡易な装置で製造可能なエチレン系重合用触媒に関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
超高分子量ポリエチレンは、粘度平均分子量(Mv)で100万以上に相当する極めて高い分子量を有していることから、耐衝撃性、自己潤滑性、耐摩耗性、耐候性、耐薬品性、寸法安定性等に優れており、エンジニアリングプラスチックに匹敵する高い物性を有している。このため、各種成形方法により、ライニング材、食品工業のライン部品、機械部品、人工関節、スポーツ用品、微多孔膜等の用途への適用が試みられている。
【0003】
しかし、超高分子量ポリエチレンは、その高い分子量故に、溶融時の流動性が極めて低く、分子量が数万から約50万の範囲にある通常のポリエチレンのように混練押出により成形することは困難である。そこで、超高分子量ポリエチレンは、重合により得られた重合体粉末を直接焼結する方法、圧縮成形する方法、間歇圧縮させながら押出成形するラム押出機による成形方法、溶媒等に分散させた状態で押出成形した後、溶媒を除去する方法等の方法が行われている。しかし、これらの成形加工法は、技術的難易度が高く、成形体を得るのが困難であるという課題、さらには、高分子鎖の絡み合いによる局部的な高粘度部位の存在やポリマー粒子の流動性不足等に起因して圧縮時に疎な部分が形成されることによりウイークポイントが発生するため、得られる成形体が本来有するはずであろう機械的強度を発現することができず、機械的強度が比較的低くなるという課題があった。
【0004】
この成形体の機械的強度を上げる手段として、メタロセン触媒等の触媒を用いた分子量分布の狭い超高分子量ポリエチレンが提案されているが、メタロセン触媒から得られる超高分子量ポリエチレンには、成形品としての性能向上は見られるものの、溶融粘度が高くなるため、分子量の高くなるほどパウダーの粒界での融着不良が発生するなどして、分子量から期待される効果を十分発現することができず、製品物性のバランスに劣るという課題があった。
【0005】
この対策として、メタロセン触媒を用いて二段以上のエチレンの逐次重合を行うことにより、加工性と成形体の機械物性のバランスに優れる成形体を供給することが可能な超高分子量ポリエチレンの製造方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2021-172717号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1で提案されている多段の逐次重合を工業的に行う場合、複数の反応器と多数の接続配管が必要になるなど工程が複雑となるため、コストと管理の点に課題を有していた。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、強度、耐薬品性に優れ、かつ、伸び、靭性、耐衝撃性等にも優れる、加工性と成形体の機械物性のバランスに優れる成形体を供給することが可能なエチレン系重合体、特に分子量分布のピークが多峰性を示すエチレン系重合体を、簡素な工程で製造可能なエチレン系重合用触媒を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、触媒成分として、超高分子量ポリエチレンの製造に適したメタロセン錯体とポリエチレンの製造に適したメタロセン錯体とを特定の割合で用いることにより、一段の重合にて、加工性と成形体の機械物性のバランスに優れる成形体を供給することが可能なエチレン系重合体を容易に製造することが可能であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0010】
すなわち、本発明は、メタロセン錯体(A)、有機変性粘土(B)及びアルキルアルミニウム(C)を構成成分とするエチレン系重合用触媒であって、メタロセン錯体(A)が、少なくとも超高分子量ポリエチレン生成用のメタロセン錯体(A-1)、ポリエチレン生成用のメタロセン錯体(A-2)であり、その構成割合がメタロセン錯体(A-1)/メタロセン錯体(A-2)(物質量比)=0.05以上19以下であることを特徴とするエチレン系重合用触媒に関するものである。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
東ソー株式会社
ゴム組成物
7日前
東ソー株式会社
射出成形体
今日
東ソー株式会社
ブロー成形体
7日前
東ソー株式会社
多孔質ゼオライト成形体
1か月前
東ソー株式会社
硫酸マンガン溶液の製造方法
1か月前
東ソー株式会社
コーティング液及び突起形成方法
1か月前
東ソー株式会社
D-サイロキシン特異的測定方法
今日
東ソー株式会社
ジルコニア焼結体及びその製造方法
4日前
東ソー株式会社
窒化ガリウムの粉末及びその製造方法
1か月前
東ソー株式会社
合成皮革用ペースト塩化ビニル系樹脂
4日前
国立大学法人東海国立大学機構
デバイス
1か月前
東ソー株式会社
シクロオレフィン共重合物、その製造方法
7日前
東ソー株式会社
クマリン骨格を有する希土類錯体の製造方法
今日
東ソー株式会社
インフレーションフィルム及びその製造方法
今日
東ソー株式会社
二酸化炭素分離用アミン組成物及びその用途
29日前
東ソー株式会社
ピラン誘導体、その製造法及び光電変換素子
7日前
東ソー株式会社
免疫グロブリン結合性タンパク質の製造方法
今日
東ソー株式会社
免疫グロブリン結合性タンパク質の製造方法
今日
東ソー株式会社
ピロール化合物、その製造法及び光電変換素子
7日前
東ソー株式会社
キノリノン骨格を有する高溶解性ユウロピウム錯体
29日前
東ソー株式会社
ポリエチレン樹脂組成物およびそれよりなる成形品
7日前
東ソー株式会社
電極
17日前
国立大学法人東海国立大学機構
生体試料捕集用デバイス
1か月前
東ソー株式会社
カルコン誘導体、組成物、光学フィルム及びそれらの製造方法
16日前
国立大学法人 東京大学
ジルコニア焼結体およびその製造方法
1か月前
東ソー株式会社
変性ブロックポリイソシアネート、塗料組成物、塗膜及び塗膜の形成方法
1日前
東ソー株式会社
ジルコニア焼結体及びその製造方法
4日前
東ソー株式会社
疎水性ゼオライト、及びその製造方法
15日前
国立研究開発法人理化学研究所
イリジウム-マンガン酸化物複合電極材料の活性化方法
8日前
東ソー株式会社
微粉炭燃焼ボイラで複数種の固体燃料を混焼する際のボイラ炉内のクリンカ付着成長の抑制方法
7日前
東ソー株式会社
イソシアネート組成物の製造方法およびイソシアネート組成物
今日
東ソー株式会社
多能性幹細胞から外胚葉系細胞を分化誘導する方法及び製造方法
17日前
東ソー株式会社
ポリウレタン樹脂組成物、硬化物、人工皮革、合成皮革、および皮革用表面処理剤
1か月前
国立大学法人京都工芸繊維大学
二酸化炭素分離膜、二酸化炭素分離膜の製造方法、二酸化炭素分離方法及び二酸化炭素分離膜モジュール
17日前
東ソー株式会社
環状アジン化合物、有機電界発光素子用材料、有機電界発光素子用電子輸送材料、及び有機電界発光素子
17日前
東ソー株式会社
延伸物
1か月前
続きを見る
他の特許を見る