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公開番号
2024142577
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-11
出願番号
2023054766
出願日
2023-03-30
発明の名称
乳化組成物
出願人
花王株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C08L
1/02 20060101AFI20241003BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】滑液持続性に優れた膜を形成させるための乳化組成物を提供すること。
【解決手段】下記の成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)、成分(E)及び水を含有する乳化組成物。(A)アニオン変性セルロース繊維、(B)カチオン性官能基を有する疎水性化合物、(C)25℃1気圧で液体の有機化合物(ただし、前記成分(B)を除く。)、(D)非イオン性増粘剤及び(E)膜補強剤。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記の成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)、成分(E)及び水を含有する乳化組成物。
(A)アニオン変性セルロース繊維
(B)カチオン性官能基を有する疎水性化合物
(C)25℃1気圧で液体の有機化合物(ただし、前記成分(B)を除く。)
(D)非イオン性増粘剤
(E)膜補強剤
続きを表示(約 470 文字)
【請求項2】
更に成分(F)を含有する、請求項1に記載の乳化組成物。
(F)濡れ剤
【請求項3】
更に成分(G)を含有する、請求項1又は2に記載の乳化組成物。
(G)凝集抑制剤
【請求項4】
成分(C)100質量部に対する成分(A)の含有量が0.1質量部以上50質量部以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の乳化組成物。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の乳化組成物を成膜して得られる膜。
【請求項6】
下記の工程を有する乳化組成物の製造方法。
工程1:成分(A)、成分(B)、成分(C)及び水を混合する工程
工程2:工程1で得られた乳化混合物と、成分(D)及び成分(E)とを混合する工程
(A)アニオン変性セルロース繊維
(B)カチオン性官能基を有する疎水性化合物
(C)25℃1気圧で液体の有機化合物(ただし、前記成分(B)を除く。)
(D)非イオン性増粘剤
(E)膜補強剤
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は乳化組成物に関する。さらに本発明は乳化組成物の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
従来より、汚れ、海洋生物等の固着を防止するする表面膜が開発されてきた。そのような表面膜として、最近では、疎水変性セルロース繊維及び油を含有する滑液性を有する膜が知られている。特許文献1では、アニオン変性セルロース繊維、アミノ変性シリコーン及び25℃1気圧で液体の有機化合物を含有する乳化組成物を固体表面に塗布することにより、滑液性を有する膜が得られることが開示されている。
【0003】
かかる滑液性を有する膜を屋外で使用することも可能であり、屋外の構造物、例えば信号機等に膜を形成させることで、汚れや雪の付着を防止し、メンテナンスコストの低下が期待できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-095557号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、屋外使用の際には固有の事情が存在する。具体的には、屋外では膜自体を傷つける外的因子、例えば、紫外線や砂塵、風雨、海に配した際は波や浮遊物等、が存在するので、これらの外的因子に曝された場合でも滑液性を持続できる膜が求められる。
【0006】
従って、本発明は、滑液持続性に優れた膜を形成させるための乳化組成物を提供することに関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、下記〔1〕~〔5〕に関する。
〔1〕 下記の成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)、成分(E)及び水を含有する乳化組成物。
(A)アニオン変性セルロース繊維
(B)カチオン性官能基を有する疎水性化合物
(C)25℃1気圧で液体の有機化合物(ただし、前記成分(B)を除く。)
(D)非イオン性増粘剤
(E)膜補強剤
〔2〕 更に成分(F)を含有する、前記〔1〕に記載の乳化組成物。
(F)濡れ剤
〔3〕 更に成分(G)を含有する、前記〔1〕又は〔2〕に記載の乳化組成物。
(G)凝集抑制剤
〔4〕 前記〔1〕~〔3〕のいずれか1項に記載の乳化組成物を成膜して得られる膜。
〔5〕 下記の工程を有する乳化組成物の製造方法。
工程1:前記成分(A)、前記成分(B)、前記成分(C)及び水を混合する工程
工程2:工程1で得られた乳化混合物と、前記成分(D)及び前記成分(E)とを混合する工程
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、滑液持続性に優れた膜を形成させるための乳化組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明者らが検討した結果、アニオン変性セルロース繊維を含有する乳化組成物に特定の成分、即ち成分(D)の非イオン性増粘剤を添加することで、滑液持続性に優れる膜を形成することができる乳化組成物が得られることを見出して、本発明を完成させた。
【0010】
本発明の効果が達成される推定メカニズムとしては、乳化組成物に非イオン性増粘剤を添加することで乳化組成物の粘度が上がり、その結果形成される膜の膜厚が大きくなったことによるものと考えられる。とりわけ会合型増粘剤を添加することで膜の滑液持続性がより向上するメカニズムとしては、会合型増粘剤は他の非イオン性増粘剤に比べ、分子内の疎水的な部位の割合が大きいことによるものと考えられる。
(【0011】以降は省略されています)
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