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公開番号2024132913
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-01
出願番号2024026897
出願日2024-02-26
発明の名称繊維樹脂複合体シート、装身具および自動車用内装材
出願人三井化学株式会社
代理人弁理士法人鷲田国際特許事務所
主分類D06N 7/06 20060101AFI20240920BHJP(繊維または類似のものの処理;洗濯;他に分類されない可とう性材料)
要約【課題】シートの裁断面に毛羽が発生しにくい繊維樹脂複合体シートを提供すること。
【解決手段】繊維集合体と、前記繊維集合体に含浸された樹脂組成物とを含む繊維樹脂複合体シート。前記樹脂組成物は下記要件(A-a)を満たす4-メチル-1-ペンテン共重合体(A)を含む。前記繊維樹脂複合体シートは、前記繊維樹脂複合体シートを厚み方向に裁断した断面における、前記繊維樹脂複合体シートの面積に対する前記樹脂組成物が前記繊維集合体に含浸していない未含浸部の面積の比率である空隙率が36%以下である。
(A-a)4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位の含有率が65モル%以上90モル%未満であり、エチレン、および炭素原子数3~20の直鎖状または分岐鎖状のα-オレフィン(4-メチル-1-ペンテンを除く)からなる群から選択されるモノマーから導かれる構成単位の含有率が10モル%を超え35モル%以下である
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
繊維集合体と、前記繊維集合体に含浸された樹脂組成物とを含む繊維樹脂複合体シートであって、
前記樹脂組成物は下記要件(A-a)を満たす4-メチル-1-ペンテン共重合体(A)を含み、
前記繊維樹脂複合体シートを厚み方向に裁断した断面における、前記繊維樹脂複合体シートの面積に対する前記樹脂組成物が前記繊維集合体に含浸していない未含浸部の面積の比率を前記繊維樹脂複合体シートの空隙率としたとき、前記空隙率が36%以下である、
繊維樹脂複合体シート。
(A-a)4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位(P)の含有率が65モル%以上90モル%未満であり、エチレン、および炭素原子数3~20の直鎖状または分岐鎖状のα-オレフィン(4-メチル-1-ペンテンを除く)からなる群から選択されるモノマーから導かれる構成単位(AQ)の含有率が10モル%を超え35モル%以下である
続きを表示(約 710 文字)【請求項2】
前記構成単位(AQ)が、エチレン、および炭素原子数3~4のα-オレフィンからなる群から選択されるモノマーから導かれる構成単位を含む、
請求項1に記載の繊維樹脂複合体シート。
【請求項3】
前記空隙率が20%以下である、
請求項1又は請求項2に記載の繊維樹脂複合体シート。
【請求項4】
前記4-メチル-1-ペンテン共重合体(A)は、更に下記要件(A-b)を満たす、
請求項1又は請求項2に記載の繊維樹脂複合体シート。
(A-b)示差走査型熱量計(DSC)による測定で融点(Tm)が観測されない
【請求項5】
前記4-メチル-1-ペンテン共重合体(A)は、更に下記要件(A-c)及び(A-d)を満たす、
請求項4に記載の繊維樹脂複合体シート。
(A-c)-40~150℃の温度範囲、周波数10rad/s(1.6Hz)での動的粘弾性測定で求められる損失正接tanδのピーク温度が、15℃~45℃である
(A-d)-40~150℃の温度範囲、周波数10rad/s(1.6Hz)での動的粘弾性測定で求められる損失正接tanδのピーク値が、1.0~5.0の範囲にある
【請求項6】
前記繊維集合体が、炭素繊維を含む、
請求項1又は請求項2に記載の繊維樹脂複合体シート。
【請求項7】
請求項1又は請求項2に記載の繊維樹脂複合体シートを含む、装身具。
【請求項8】
請求項1又は請求項2項に記載の繊維樹脂複合体シートを含む、自動車用内装材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維樹脂複合体シート、装身具および自動車用内装材に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、繊維強化プラスチックが知られている。繊維強化プラスチックは、繊維と、繊維に含浸された樹脂組成物とを含む。繊維強化プラスチックの成形物は、優れた強度を有する。また、繊維強化プラスチックの成形物は、屈曲し難い性質を有する。
【0003】
一方、日用品や自動車用内装材料などの用途によっては、繊維強化プラスチックには、屈曲し易い性質(易屈曲性)が要求される場合がある。また、これらの用途には、屈曲後に復元し易い性質(屈曲復元性)が要求される場合がある。そこで、屈曲し易く屈曲後に復元し易い繊維強化プラスチックとして、織物に熱可塑性樹脂をラミネートさせた繊維樹脂複合体シートが研究されている。
【0004】
屈曲可能な繊維樹脂複合体シートとして、特許文献1には、炭素繊維布帛の両面に、熱可塑性のエラストマーフィルムもしくはゴムフィルムがラミネートしてなる炭素繊維強化樹脂加工シートが記載されている。また、特許文献2には、ポリエステル繊維、炭素繊維、アラミド繊維などの織物に熱可塑性エラストマーとして、ポリウレタン系熱可塑性エラストマーや軟質ポリ塩化ビニル(軟質PVC)を熱ラミネートさせた複合膜材が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2016-179667号公報
特開2022-242085号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の熱可塑性エラストマーを中心に用いた上記の繊維樹脂複合体シートでは、熱可塑性エラストマーが極性を有するため炭素繊維表面の収束剤などとの密着性が良く、高い機械強度を発現することが可能である。しかし、特にポリウレタン系熱可塑性エラストマーと積層された炭素繊維樹脂加工シートは、内部まで完全に含浸させると材料が硬くなりすぎて折り曲げ性や触感に劣るため、表面のみに樹脂が含浸されていることが多い。これによりシート裁断時に裁断面から繊維の端部が樹脂から出てしまい(毛羽が発生し)、かゆみなどを誘発する場合があった。
【0007】
上記課題をもとに、本発明は、シートの裁断面に毛羽が発生しにくい繊維樹脂複合体シートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための本発明の一態様は、下記[1]~[6]の繊維樹脂複合体シートに関する。
[1]繊維集合体と、前記繊維集合体に含浸された樹脂組成物とを含む繊維樹脂複合体シートであって、
前記樹脂組成物は下記要件(A-a)を満たす4-メチル-1-ペンテン共重合体(A)を含み、
前記繊維樹脂複合体シートを厚み方向に裁断した断面における、前記繊維樹脂複合体シートの面積に対する前記樹脂組成物が前記繊維集合体に含浸していない未含浸部の面積の比率を前記繊維樹脂複合体シートの空隙率としたとき、前記空隙率が36%以下である、
繊維樹脂複合体シート。
(A-a)4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位(P)の含有率が65モル%以上90モル%未満であり、エチレン、および炭素原子数3~20の直鎖状または分岐鎖状のα-オレフィン(4-メチル-1-ペンテンを除く)からなる群から選択されるモノマーから導かれる構成単位(AQ)の含有率が10モル%を超え35モル%以下である
[2]前記構成単位(AQ)が、エチレン、および炭素原子数3~4のα-オレフィンからなる群から選択されるモノマーから導かれる構成単位を含む、
[1]に記載の繊維樹脂複合体シート。
[3]前記空隙率が20%以下である、
[1]又は[2]に記載の繊維樹脂複合体シート。
[4]前記4-メチル-1-ペンテン共重合体(A)は、更に下記要件(A-b)を満たす、
[1]~[3]のいずれかに記載の繊維樹脂複合体シート。
(A-b)示差走査型熱量計(DSC)による測定で融点(Tm)が観測されない
[5]前記4-メチル-1-ペンテン共重合体(A)は、更に下記要件(A-c)及び(A-d)を満たす、
[4]に記載の繊維樹脂複合体シート。
(A-c)-40~150℃の温度範囲、周波数10rad/s(1.6Hz)での動的粘弾性測定で求められる損失正接tanδのピーク温度が、15℃~45℃である
(A-d)-40~150℃の温度範囲、周波数10rad/s(1.6Hz)での動的粘弾性測定で求められる損失正接tanδのピーク値が、1.0~5.0の範囲にある
[6]前記繊維集合体が、炭素繊維を含む、
[1]~[5]のいずれかに記載の繊維樹脂複合体シート。
【0009】
上記課題を解決するための本発明の他の態様は、下記[7]の装身具に関する。
[7][1]~[6]のいずれかに記載の繊維樹脂複合体シートを含む、装身具。
【0010】
上記課題を解決するための本発明の他の態様は、下記[8]の自動車用内装材に関する。
[8][1]~[6]のいずれかに記載の繊維樹脂複合体シートを含む、自動車用内装材。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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