TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024145032
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2023057255
出願日2023-03-31
発明の名称染色システム
出願人株式会社ニデック
代理人個人,個人
主分類D06P 5/00 20060101AFI20241004BHJP(繊維または類似のものの処理;洗濯;他に分類されない可とう性材料)
要約【課題】樹脂体の変形を抑制しつつ、適切に樹脂体を染色することが可能な染色システムを提供する。
【解決手段】染色システム1は、搬送装置10、染料定着装置50、および温度低下速度減少部を備える。搬送装置10は、樹脂体を含む搬送ユニットを搬送する。染料定着装置50は、搬送装置10によって搬送された搬送ユニットに含まれる、染料が付着した樹脂体を加熱することで、樹脂体に染料を定着させる。温度低下速度減少部は、染料定着装置50による加熱定着工程の終了後、搬送装置10によって加熱定着位置から搬送される樹脂体の温度低下速度を減少させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
樹脂体を染色する染色システムであって、
樹脂体を含む搬送ユニットを搬送する搬送装置と、
前記搬送装置によって搬送された前記搬送ユニットに含まれる、染料が付着した樹脂体を加熱することで、前記樹脂体に前記染料を定着させる染料定着装置と、
前記染料定着装置による加熱定着工程の終了後、前記搬送装置によって加熱定着位置から搬送される前記樹脂体の温度低下速度を減少させる温度低下速度減少部と、
を備えたことを特徴とする染色システム。
続きを表示(約 2,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載の染色システムであって、
前記温度低下速度減少部は、前記搬送装置によって前記加熱定着位置から搬送される前記樹脂体の周囲を外気から遮蔽するための遮蔽部材を、前記搬送ユニットに設置する樹脂体遮蔽部を備えることを特徴とする染色システム。
【請求項3】
請求項2に記載の染色システムであって、
シート状の基体に染料を印刷する印刷装置と、
前記搬送装置によって搬送された前記搬送ユニットの樹脂体を、前記染料が印刷された前記基体に対向させた状態で、前記染料を前記樹脂体に転写する転写装置と、
をさらに備え、
前記樹脂体遮蔽部は、前記搬送ユニットへの前記基体の設置、および、前記搬送ユニットからの前記基体の除去を行う基体着脱部を備え、
前記基体着脱部は、
前記転写装置による染料の転写工程の終了後、前記染料定着装置による加熱定着工程の開始前に、前記搬送ユニットから前記基体を除去し、
前記染料定着装置による加熱定着工程の終了後、除去されていた前記基体を前記遮蔽部材として前記搬送ユニットに再度設置することで、前記加熱定着位置から搬送される前記樹脂体の周囲を外気から遮蔽することを特徴とする染色システム。
【請求項4】
請求項2または3に記載の染色システムであって、
前記搬送ユニットに含まれる樹脂体に関する情報を取得する樹脂体情報取得部をさらに備え、
前記染色システムの制御部は、前記加熱定着位置から搬送される前記樹脂体の周囲を、前記遮蔽部材によって外気から遮蔽するか否かを、前記樹脂体情報取得部によって取得された前記樹脂体に関する情報に応じて切り換えることを特徴とする染色システム。
【請求項5】
請求項4に記載の染色システムであって、
前記制御部は、
前記樹脂体情報取得部によって取得された前記樹脂体の素材および形状の少なくともいずれかの情報に応じて、前記加熱定着位置から搬送される前記樹脂体の周囲を前記遮蔽部材によって外気から遮蔽するか否かを切り換えることを特徴とする染色システム。
【請求項6】
請求項2から5のいずれかに記載の染色システムであって、
前記染料定着装置による前記加熱定着工程の終了後に、前記染料が定着された前記樹脂体の色情報を計測する色情報計測器をさらに備え、
前記染色システムの制御部は、
前記搬送ユニットから前記遮蔽部材が除去された状態で、前記色情報計測器によって前記樹脂体の色情報を計測し、
前記色情報計測器による前記樹脂体の色情報の計測の終了後に、除去されていた前記遮蔽部材を前記樹脂体遮蔽部によって前記搬送ユニットに再度設置することで、前記樹脂体の周囲を外気から遮蔽することを特徴とする染色システム。
【請求項7】
請求項6に記載の染色システムであって、
前記染料定着装置によって前記染料が定着された前記樹脂体の温度を測定する温度測定部をさらに備え、
前記制御部は、
前記温度測定部によって測定された前記樹脂体の温度が計測基準温度以下に低下した以後に、前記色情報計測器によって前記樹脂体の色情報を計測することを特徴とする染色システム。
【請求項8】
請求項1から7のいずれかに記載の染色システムであって、
自然冷却による温度低下速度よりも大きい温度低下速度で、加熱定着工程の終了後における前記搬送ユニット中の前記樹脂体の温度を低下させる強制冷却部と、
前記搬送ユニットに含まれる樹脂体に関する情報を取得する樹脂体情報取得部と、
をさらに備え、
前記染色システムの制御部は、
前記樹脂体情報取得部によって取得された前記樹脂体に関する情報に応じて、前記強制冷却部によって前記樹脂体の温度を低下させるか否かを切り換えることを特徴とする染色システム。
【請求項9】
請求項1から8のいずれかに記載の染色システムであって、
前記温度低下速度減少部は、
前記加熱定着工程の終了後に、前記搬送装置によって前記加熱定着位置から搬送される前記搬送ユニットの搬送経路の周囲を覆うカバー部材を備えたことを特徴とする染色システム。
【請求項10】
請求項9に記載の染色システムであって、
前記温度低下速度減少部は、
前記カバー部材によって覆われている前記加熱定着位置からの前記搬送経路の少なくとも一部を遮蔽する可動シャッターをさらに備えたことを特徴とする染色システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、樹脂体を染色する染色システムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
プラスチックレンズ等の樹脂体を染色するための種々の技術が提案されている。例えば、浸染法と言われる染色方法では、樹脂体を染色液の中に浸漬することで樹脂体が染色される。しかし、浸染法では、作業環境を良好にすることが難しく、また、一部の樹脂体(例えば高屈折率のレンズ等)を染色するのが困難である。
【0003】
そこで、染料を樹脂体の表面に転写し、染料が付着した樹脂体を加熱することで樹脂体を染色する技術が提案されている。例えば、特許文献1に記載の染色方法では、昇華性の染料が、インクジェットプリンタによって基体に塗布(印刷)される。次いで、真空中で樹脂体と基体が非接触で配置された状態で、基体に塗布された昇華性の染料が昇華されることで、染料が樹脂体に転写される。次いで、染料が転写された樹脂体が加熱されることで、染料が樹脂体に定着する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-127722号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
染料を樹脂体に定着させるためには、樹脂体を非常に高い温度に加熱する必要がある。従来の染色方法では、樹脂体への染料の加熱定着工程が終了した後、高い温度に加熱された樹脂体が冷却される過程で、樹脂体の部位毎の温度差(例えば、表面と内部の温度差、中央部と外周部の温度差、または上部と下部の温度差等)に起因して、樹脂体に変形(例えば、歪みおよび亀裂等)が生じてしまう場合があった。樹脂体の変形を抑制するための処理(例えば、樹脂体に熱を加えて残留応力を取り除くことで変形を抑制するアニール処理等)を、染色された樹脂体に対して別途行うことも考えられる。しかし、処理を別途行うと効率が悪化してしまう。従って、染色工程中における樹脂体の変形を抑制しつつ、適切に樹脂体を染色することが可能な技術が望まれる。
【0006】
本開示の典型的な目的は、樹脂体の変形を抑制しつつ、適切に樹脂体を染色することが可能な染色システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示における典型的な実施形態が提供する染色システムは、樹脂体を染色する染色システムであって、樹脂体を含む搬送ユニットを搬送する搬送装置と、前記搬送装置によって搬送された前記搬送ユニットに含まれる、染料が付着した樹脂体を加熱することで、前記樹脂体に前記染料を定着させる染料定着装置と、前記染料定着装置による加熱定着工程の終了後、前記搬送装置によって加熱定着位置から搬送される前記樹脂体の温度低下速度を減少させる温度低下速度減少部と、を備える。
【0008】
本開示に係る染色システムは、樹脂体の変形を抑制しつつ、適切に樹脂体を染色することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
染色システム1のシステム構成を示すブロック図である。
2つのレンズLが設置された状態の染色用トレイ80を右斜め上方から見た斜視図である。
転写装置40、染料定着装置50、および第1基体着脱部52を右斜め上方から見た斜視図である。
定着後搬送経路11、強制冷却部55、第2基体着脱部57、および色情報計測器を右斜め上方から見た斜視図である。
図4に示す構成から、定着後搬送経路11のカバー部材13、強制冷却部55、および色情報計測器60を取り外した状態の斜視図である。
第1実施形態の染色システム1が実行する染色処理のフローチャートである。
第2実施形態の染色システム1が実行する染色処理のフローチャートである。
第3実施形態の染色システム101のシステム構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<概要>
本開示で例示する染色システムは、搬送装置、染料定着装置、および温度低下速度減少部を備える。搬送装置は、樹脂体を含む搬送ユニットを搬送する。染料定着装置は、搬送装置によって搬送された搬送ユニットに含まれる、染料が付着した樹脂体を加熱することで、樹脂体に染料を定着させる。温度低下速度減少部は、染料定着装置による加熱定着工程の終了後、搬送装置によって加熱定着位置から搬送される樹脂体の温度低下速度を減少させる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

株式会社ニデック
医療画像処理装置、OCT装置、および医療画像処理プログラム
1か月前
アキレス株式会社
合成皮革
2か月前
アキレス株式会社
合成皮革
2か月前
株式会社リコー
捺染方法
1か月前
株式会社ニチベイ
吊下装置
2か月前
アキレス株式会社
壁紙
2か月前
大阪瓦斯株式会社
衣類乾燥装置
2か月前
大阪瓦斯株式会社
衣類乾燥装置
2か月前
アキレス株式会社
合成皮革
1か月前
日本バイリーン株式会社
難燃性繊維シート
1か月前
東レ株式会社
人工皮革およびその製造方法
2か月前
リンナイ株式会社
衣類乾燥機
6日前
株式会社フードリボン
果肉除去装置
29日前
アキレス株式会社
表皮一体成形用の表皮材
1か月前
東レ株式会社
人工皮革およびその製造方法
2か月前
東レ株式会社
人工皮革およびその製造方法
1か月前
株式会社ニデック
染色システム
1か月前
アイリスオーヤマ株式会社
洗濯機
2か月前
大和ハウス工業株式会社
物干し竿
2か月前
リンナイ株式会社
乾燥装置
1か月前
帝人株式会社
難燃性布帛および繊維製品
1か月前
シャープ株式会社
撹拌翼及び洗濯機
1か月前
シャープ株式会社
撹拌翼及び洗濯機
1か月前
シャープ株式会社
洗濯機
28日前
シャープ株式会社
洗濯機
28日前
株式会社ARTS
吊支具
13日前
シャープ株式会社
洗濯機
1か月前
シャープ株式会社
洗濯機
1か月前
シャープ株式会社
洗濯機
1か月前
シャープ株式会社
洗濯機
26日前
東レ・デュポン株式会社
ゴム補強用繊維コード
1か月前
エレファンテック株式会社
脱色装置、脱色方法
2か月前
オリオン株式会社
涼感体及びその製造方法
6日前
東芝ライフスタイル株式会社
洗濯機
2か月前
有限会社安藤合成
洗濯板
1か月前
東芝ライフスタイル株式会社
洗濯機
2か月前
続きを見る