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公開番号2024156572
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-06
出願番号2023071156
出願日2023-04-24
発明の名称ポリエステル系繊維材料用バインダー組成物
出願人ユニ化成株式会社
代理人弁理士法人京都国際特許事務所
主分類D06P 5/00 20060101AFI20241029BHJP(繊維または類似のものの処理;洗濯;他に分類されない可とう性材料)
要約【課題】ポリエステル樹脂繊維材料の印刷に使用しても、前記繊維材料の柔軟性を妨げず、且つリサイクル性を損なわない印刷用バインダーを提供する。
【解決手段】本発明のポリエステル系樹脂繊維の印刷用バインダー組成物は、
(A)分散剤(ダイドール DL)、
(B)界面活性剤 (ノイゲン XL-140)、
(C)ポリエステル樹脂 (ネオステッカーPBシリーズ)、
(D)シリコン系消泡剤 (ダウ1266、FS Antiform)、
(E)ウレタン系会合型増粘剤 (アデカノール)、
(F)アクリル共重合体系増粘剤(FLOPRINT)、及び
(G)防腐剤 (NB-1000)
を含み、
前記アニオン系ポリエステル(C)が、前記印刷用バインダー組成物100重量%に対して40重量%~96重量%含まれており、且つ、前記印刷用バインダー組成物の粘度が30,000~80,000(mPa・s)となるように調整されているものである。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリエステル系樹脂繊維の印刷用バインダー組成物であって、
(A)分散剤(ダイドール DL)、
(B)界面活性剤 (ノイゲン XL-140)、
(C)ポリエステル樹脂 (ネオステッカー)、
(D)シリコン系消泡剤 (ダウ1266、FS Antiform)、
(E)ウレタン系会合型増粘剤 (アデカノール)、
(F)アクリル共重合体系増粘剤(FLOPRINT)、及び
(G)防腐剤 (NB-100)
を含み、
前記アニオン系ポリエステル(C)が、前記印刷用バインダー組成物100重量%に対して40重量%~96重量%含まれており、且つ、前記印刷用バインダー組成物の粘度が30,000~80,000(mPa・s)となるように調整されていることを特徴とする、ポリエステル系樹脂繊維の印刷用バインダー組成物。
続きを表示(約 360 文字)【請求項2】
請求項1に記載のポリエステル系樹脂繊維の印刷用バインダー組成物において、
前記界面活性剤(B)と前記シリコン系消泡剤(D)と前記防腐剤(G)の合計量に対して、前記アニオン系ポリエステル(C)が40重量%含まれていることを特徴とする、ポリエステル系樹脂繊維の印刷用バインダー組成物。
【請求項3】
請求項1に記載のポリエステル系樹脂繊維の印刷用バインダー組成物において、
さらに、(H)乾燥遅行剤が含まれる、ポリエステル系樹脂繊維の印刷用バインダー組成物。
【請求項4】
請求項1に記載のポリエステル系樹脂繊維の印刷用バインダー組成物において、
さらに、(I)ウレタン系ポリマーが含まれる、ポリエステル系樹脂繊維の印刷用バインダー組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリエステル系繊維材料用バインダー組成物に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
ポリエステル樹脂を主原料とする繊維(以下、ポリエステル系繊維)は、耐熱性、耐薬品性、強度、染色性に優れており、比較的低コストで製造できる。そのため、ポリエステル系繊維から成る編物や織物等の生地は、一般的な被服はもちろん、スポーツ選手のユニフォーム、医師、看護師等の医療従事者のユニフォーム等の耐久性が求められる被服の素材として広く使用されている。
【0003】
例えばスポーツ選手用ユニフォームの場合、そのスポーツ選手が属するチームの名称やロゴマーク、選手名等がユニフォームの前面や背面に印刷されることが多く、通常このような印刷は転写機械捺染法、直接捺染法によって行われる(特許文献1)。転写機械捺染法、直接捺染法のいずれの方法でも、染料を生地に固着させるために、ウレタン樹脂バインダー、アクリル樹脂バインダー、ポリエステル樹脂バインダーといった水溶性の合成樹脂バインダーが用いられる。ポリエステル樹脂バインダーは、他の水溶性合成樹脂バインダーに比べると硬度が高い。そのため、スポーツ選手用ユニフォームのように、柔軟性が求められる被服には不向きであり、従来はウレタン樹脂バインダー、アクリル樹脂バインダーが使用されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-007571号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ポリエステル樹脂は、繊維以外にも、ペットボトルの容器やフィルム等、様々な分野で製品素材として広く利用されており、その分、廃棄される量も多い。そのため、従来よりポリエステル樹脂製品のリサイクル方法の研究が進められており、近年では、ポリエステル樹脂製品を化学的に処理することによりポリエステル樹脂を解重合し、モノマー成分を回収する方法が開発されている。この方法によると、製品中にポリエステル樹脂以外の合成樹脂が含まれていても、ポリエステル樹脂のモノマー成分を回収することができる。
【0006】
しかしながら、ポリエステル樹脂製品にポリエステル樹脂以外の合成樹脂が多く含まれると、回収されたモノマー成分に占める不純物の割合が大きくなり、精製に時間がかかってしまう。
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、ポリエステル樹脂繊維材料の印刷に使用しても、前記生地の柔軟性を妨げず、且つポリエステル樹脂繊維材料のリサイクル性を損なわない印刷用バインダーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために成された本発明は、ポリエステル系樹脂繊維の印刷用バインダー組成物であって、
(A)分散剤、
(B)界面活性剤、
(C)ポリエステル樹脂、
(D)シリコン系消泡剤、
(E)ウレタン系会合型増粘剤、
(F)アクリル共重合体系増粘剤、及び
(G)防腐剤
を含み、
前記アニオン系ポリエステル(C)が、前記印刷用バインダー組成物100重量%に対して40重量%~96重量%含まれており、且つ、前記印刷用バインダー組成物の粘度が30,000~80,000(mPa・s)となるように調整されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る印刷用バインダー組成物は、前記印刷用バインダー組成物全体の40重量%~96重量%をアニオン系ポリエステル(C)が占めるため、この印刷用バインダー組成物を用いてポリエステル樹脂材料に印刷した製品を化学的に処理したときに得られるモノマー成分に含まれる不純物を低減することができる。また、前記印刷用バインダー組成物の粘度が30,000~80,000(mPa・s)であるため、該印刷用バインダー組成物と染料、含量を用い転写機械捺染法、直接捺染法によってポリエステル樹脂繊維材料に印刷した場合でも、そのポリエステル樹脂繊維材料の柔軟性を妨げず、且つ該繊維材料のリサイクル性を損なわない。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係るポリエステル樹脂繊維材料用の印刷用バインダー組成物について詳細に説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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