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公開番号2024158772
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-08
出願番号2023074286
出願日2023-04-28
発明の名称組成物、繊維製品
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類D06M 15/277 20060101AFI20241031BHJP(繊維または類似のものの処理;洗濯;他に分類されない可とう性材料)
要約【課題】本発明の目的は、作業性に優れ、コーティング剤として使用した際に繊維材に充分な撥水性および撥油性を付与できる組成物、前記撥水性および撥油性に優れた繊維製品を提供することである。
【解決手段】本発明の組成物は、バインダー樹脂(A)と、非イオン性界面活性剤(B)と、撥水剤(C)とを含む。本発明の組成物においては、バインダー樹脂(A)100質量部に対する非イオン性界面活性剤(B)の質量比が、固形分換算で1.5質量部以上である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
バインダー樹脂(A)と、
非イオン性界面活性剤(B)と、
撥水剤(C)と、
を含み、
前記バインダー樹脂(A)100質量部に対する前記非イオン性界面活性剤(B)の質量比が、固形分換算で1.5質量部以上である、組成物。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
前記組成物が、水性分散体である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記バインダー樹脂(A)が、(メタ)アクリル樹脂、スチレン樹脂、ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、オレフィン樹脂およびこれらの樹脂を構成する単量体由来の構成単位を有する共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1または請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記非イオン性界面活性剤(B)が、エステル型の非イオン性界面活性剤である、請求項1または請求項2に記載の組成物。
【請求項5】
前記撥水剤(C)が、バイオ材料である、請求項1または請求項2に記載の組成物。
【請求項6】
前記撥水剤(C)のバイオ化度が、10~100%である、請求項1または請求項2に記載の組成物。
【請求項7】
アニオン性界面活性剤(D1)を更に含む、請求項1または請求項2に記載の組成物。
【請求項8】
カチオン性界面活性剤(D2)を更に含む、請求項1または請求項2に記載の組成物。
【請求項9】
架橋剤(E)を更に含む、請求項1または請求項2に記載の組成物。
【請求項10】
前記非イオン性界面活性剤(B)のHLB値が、9以下である、請求項1または請求項2に記載の組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、組成物、繊維製品に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、フッ素系のコーティング剤を塗布することによって、撥水性および撥油性が繊維材に付与されてきた。フッ素系化合物は、撥水性および撥油性に優れる一方、環境や人体に対する影響が懸念される。そのため、フッ素系化合物はその使用が禁止されるか、または避けられている。
そこでフッ素系化合物の使用に伴う懸念を考慮して、フッ素系化合物の使用量を低減させることや、非フッ素系のアクリル系やシリコーン系のコーティング剤を用いて撥水性を付与することが代替策として検討されている。しかし、これらの代替策にあっては、撥油性が劣るため満足のいく性能が得られないという課題がある。加えて、近年では更に環境に配慮したバイオ材料が求められることがある。
【0003】
前記の課題を背景として、例えば、特許文献1では、アクリル系撥水剤、シリコーン系撥水剤およびデンドリマー系撥水剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の非フッ素系撥水剤を、特定の官能基を含む繊維に接触させることが提案されている。特許文献2には、ショ糖脂肪酸エステル、アニオン性界面活性剤、水を含有するショ糖脂肪酸エステルの水分散液が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2017―210704号公報
特開2022-100297号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、本発明者の検討によれば、特許文献1に記載の非フッ素系撥水剤をコーティング剤として用いても充分な耐油性が得られない。また、本発明者は、特許文献2に記載のショ糖脂肪酸エステルの水分散液を繊維材に適用したときには、撥水性および撥油性の両方を充分に発現させることに改善の余地があることを知見した。
【0006】
本発明の目的は、作業性に優れ、コーティング剤として使用した際に繊維材に充分な撥水性および撥油性を付与できる組成物、撥水性および撥油性に優れた繊維製品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、下記の態様を有する。
[1]バインダー樹脂(A)と、非イオン性界面活性剤(B)と、撥水剤(C)と、を含み、前記バインダー樹脂(A)100質量部に対する前記非イオン性界面活性剤(B)の質量比が、固形分換算で1.5質量部以上である、組成物。
[2]前記組成物が、水性分散体である、[1]に記載の組成物。
[3]前記バインダー樹脂(A)が、(メタ)アクリル樹脂、スチレン樹脂、ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、オレフィン樹脂およびこれらの樹脂を構成する単量体由来の構成単位を有する共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種である、[1]または[2]に記載の組成物。
[4]前記非イオン性界面活性剤(B)が、エステル型の非イオン性界面活性剤である、[1]~[3]のいずれかに記載の組成物。
[5]前記撥水剤(C)が、バイオ材料である、[1]~[4]のいずれかに記載の組成物。
[6]前記撥水剤(C)のバイオ化度が、10~100%である、[1]~[5]のいずれかに記載の組成物。
[7]アニオン性界面活性剤(D1)を更に含む、[1]~[6]のいずれかに記載の組成物。
[8]カチオン性界面活性剤(D2)を更に含む、[1]~[6]のいずれかに記載の組成物。
[9]架橋剤(E)を更に含む、[1]~[8]のいずれかに記載の組成物。
[10]前記非イオン性界面活性剤(B)のHLB値が、9以下である、[1]~[9]のいずれかに記載の組成物。
[11]前記非イオン性界面活性剤(B)が、ショ糖脂肪酸エステルである、[1]~[10]のいずれかに記載の組成物。
[12]繊維のコーティング用である、[1]~[11]のいずれかに記載の組成物。
[13][1]~[12]のいずれかに記載の組成物から形成された塗膜を有する、繊維製品。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、作業性に優れ、コーティング剤として使用した際に繊維材に充分な撥水性および撥油性を付与できる組成物、撥水性および撥油性に優れた繊維製品が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書における以下の用語の意味は以下の通りである。
数値範囲を示す「~」は、その前後に記載された数値を下限値および上限値として含むことを意味する。
【0010】
<組成物>
本発明の組成物は、バインダー樹脂(A)と、非イオン性界面活性剤(B)と、撥水剤(C)とを含む。そして、本発明の組成物においては、バインダー樹脂(A)100質量部に対する非イオン性界面活性剤(B)の質量比が、固形分換算で1.5質量部以上である。
(【0011】以降は省略されています)

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