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公開番号
2024156761
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-06
出願番号
2024120934,2022576733
出願日
2024-07-26,2022-01-20
発明の名称
樹脂組成物および成形体
出願人
三井化学株式会社
代理人
弁理士法人エスエス国際特許事務所
主分類
C08L
23/20 20060101AFI20241029BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】本発明は、容易に成形加工することができ、柔軟かつ重量感を有する熱可塑性樹脂と無機充填材からなる樹脂組成物、および成形体を提供することを課題としている。
【解決手段】特定の4-メチル-1-ペンテン・α-オレフィン共重合体(A)15~50質量部と、無機充填材(B)10~50質量部と、熱可塑性エラストマー(C)5~49質量部(4-メチル-1-ペンテン・α-オレフィン共重合体(A)と、無機充填材(B)と、熱可塑性エラストマー(C)との合計を100質量部とする)を含み、かつ、前記熱可塑性エラストマー(C)が、オレフィン系熱可塑性エラストマー(C1)とスチレン系熱可塑性エラストマー(C2)とからなる群より選ばれる少なくとも1種である樹脂組成物、並びに、前記樹脂組成物からなる成形体。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
以下の要件(d)および要件(e)の少なくとも1つの要件を満たす4-メチル-1-ペンテン・α-オレフィン共重合体(A)15~50質量部と、
無機充填材(B)10~50質量部と、
熱可塑性エラストマー(C)5~49質量部(4-メチル-1-ペンテン・α-オレフィン共重合体(A)と、無機充填材(B)と、熱可塑性エラストマー(C)との合計量を100質量部とする)と
を含み、
前記熱可塑性エラストマー(C)が、オレフィン系熱可塑性エラストマー(C1)とスチレン系熱可塑性エラストマー(C2)とからなる群より選ばれる少なくとも1種であり、かつ、
以下の要件(a)~(c)を満たすことを特徴とする樹脂組成物。
(a)-40~150℃の温度範囲で、周波数10rad/s(1.6Hz)による動的粘弾性測定で求められる損失正接tanδの値が最大となる際の温度(以下、tanδピーク温度ともいう。)が、0℃以上60℃以下である。
(b)-40~150℃の温度範囲で、周波数10rad/s(1.6Hz)による動的粘弾性測定で求められる損失正接tanδの最大値(以下、tanδピーク値ともいう。)が、0.6以上5.0以下である。
(c)密度が、1.0g/cm
3
以上5.0g/cm
3
以下である。
(d)4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位55~90モル%と、炭素原子数2~4のα-オレフィンから導かれる構成単位10~45モル%(4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位と炭素原子数2~4のα-オレフィンから導かれる構成単位の合計を100モル%とする)とからなる。
(e)示差走査熱量計(DSC)で測定した融点が160℃以下であるか、または融点が観測されない。
続きを表示(約 670 文字)
【請求項2】
前記4-メチル-1-ペンテン・α-オレフィン共重合体(A)が、以下の要件(f)および(g)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
(f)-40~150℃の温度範囲で、周波数10rad/s(1.6Hz)による動的粘弾性測定で求められるtanδピーク温度が、15℃以上45℃以下である。
(g)-40~150℃の温度範囲で、周波数10rad/s(1.6Hz)による動的粘弾性測定で求められるtanδピーク値が、0.6以上5.0以下である。
【請求項3】
前記無機充填材(B)が、炭酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、酸化マグネシウムおよびタルクからなる群より選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1~2のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
前記無機充填材(B)の平均粒子径が、0.01~100μmであることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の樹脂組成物からなる成形体。
【請求項6】
請求項1~4のいずれか1項に記載の樹脂組成物からなる日用雑貨。
【請求項7】
請求項1~4のいずれか1項に記載の樹脂組成物からなる玩具。
【請求項8】
請求項1~4のいずれか1項に記載の樹脂組成物からなる挿耳部材。
【請求項9】
請求項1~4のいずれか1項に記載の樹脂組成物からなるシート。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂組成物および成形体、より詳しくは熱可塑性樹脂と無機充填材とを含む樹脂組成物および成形体、その用途に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
熱可塑性樹脂の中でもポリオレフィンは、従来から日用雑貨に幅広く使用されている。射出成形などの量産が可能であり、比重が軽いうえに機械強度に優れ、光沢性や着色性、耐薬品性やリサイクル性等の様々な特長を有する。しかしながら、薄肉成形体の場合には、衝撃荷重に対して破損しやすいことがある。成形体の形状として、例えば、リブ構造を設けると、衝撃荷重の緩衝効果を発揮して破損を防止することもできるが、リブ構造を設けることが困難な形状の場合には、無機フィラーを充填した成形材料を用いて、衝撃強度の向上を図ることがある。
【0003】
玩具にも従来からポリオレフィンが幅広く使用されている。薄肉形状の玩具でも、耐衝撃性の向上としては、日用雑貨と同様に無機フィラーを充填した成形材料が用いられる。そのような成形材料は硬くなる傾向であり、例えば、玩具を扱う機会が多い幼児には、硬い感触ゆえに形状の変化が乏しいため、遊び飽きてしまうということがあった。
【0004】
一方、スチレン系熱可塑性エラストマーは、ゴム材料に近い弾性を有する特徴から、日用雑貨や玩具に使用されている。例えば、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン共重合体(スチレン・エチレン・ブテン・スチレンブロック共重合体)(SEBS)は、硬いポリスチレン部分(ハードセグメント)と柔らかいポリブチレン部分(ソフトセグメント)をブロック状に共重合体した構成単位を有する。ポリスチレンの末端ブロックは、お互いに凝集した構造(ドメイン)を形成するため、それらポリスチレンのドメインが疑似架橋点となって、ゴム材料に近い弾性を発現することが知られている。ただし、強固な自己粘着力(タック性)を有する樹脂でもあり、例えば、射出成形時に成形体が金型へ貼り付いてしまい、量産性に劣るという不具合があった。その自己粘着力を抑制するため、結晶性ポリオレフィン等の配合や無機フィラーを充填した成形材料が用いられる。しかしながら、それらの成形材料は柔軟性を維持できず、硬質な成形体となる傾向であった。
【0005】
特許文献1には、無機鉱物粉末とポリエチレンを含む樹脂組成物からなる合成紙が開示されている。
さらに、特許文献2および特許文献3には、特定の無機充填物とポリオレフィンを含む樹脂組成物からなるシート成形体が開示されている。このうち、特許文献2には、ポリプロピレン樹脂と炭酸カルシウムとを等量含む樹脂組成物および当該樹脂組成物からなるシートが開示されている。ここで、特許文献2には、ポリプロピレン樹脂の代わりにポリエチレン樹脂を用いうることも開示されている。また、特許文献3には、ポリプロピレン樹脂やポリエチレン樹脂などの結晶性高分子と無機微細粉末とを含む樹脂組成物および当該樹脂組成物からなるシートが開示されている。ここで、特許文献3は、そのような樹脂組成物の例として、プロピレン単独重合体と炭酸カルシウムと少量のステアリン酸マグネシウムとを含む樹脂組成物を具体的に開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2001-071378号公報
特開2003-026866号公報
WO2018/092494号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
エラストマーなどの材料が変形する際の粘弾性を評価する際の指標として、損失係数が挙げられる。この損失係数は、損失弾性率(G")と貯蔵弾性率(G')との比(G"/G')で表される数値であり、tanδとして知られている。tanδが大きい材料は、成形体としたときに柔らかい感触につながりやすい傾向にある。
【0008】
特許文献1の樹脂組成物は、合成紙として活用することができ、折り畳み性や引裂き性に優れる。しかしながら、高いtanδピーク値は発現せず、柔軟性に劣る材料である。
特許文献2および特許文献3の樹脂組成物は、無機充填物を多く含有しつつも、良好な成形加工性が得られることが提案されている。それらは、成形体表面のべたつきが解消されたものと推察できる。ただし、無機充填物を多く含有するので、得られる成形体は硬質なものである。したがって、柔軟性が失われる傾向であり、そもそも高いtanδピーク値を発現することは困難である。
【0009】
そこで、本発明は、容易に成形加工することができ、柔軟かつ重量感を有する熱可塑性樹脂と無機充填材からなる樹脂組成物、および成形体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前述の課題を解決するために鋭意検討した結果、4-メチル-1-ペンテン・α-オレフィン共重合体(A)と、無機充填材(B)と、特定の熱可塑性エラストマー(C)ととを、特定の配合比率で含む樹脂組成物を用いることにより、前述の課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
(【0011】以降は省略されています)
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