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公開番号2024129462
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-27
出願番号2023038683
出願日2023-03-13
発明の名称転がり軸受及び車両用駆動ユニット
出願人NTN株式会社
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類F16C 33/64 20060101AFI20240919BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】貧潤滑となる場合でも転がり面における亀裂の発生及び進展を抑制可能な転がり軸受を提供する。
【解決手段】転がり軸受(100)は、車両用駆動ユニットの回転軸を支持する。転がり軸受は、焼入れ及び焼戻しが行われた鋼製の内輪(10)、外輪(20)及び転動体(30)を備えている。内輪、外輪及び転動体の各々は、転がり面(10da,20ca,30a)を有する。内輪、外輪及び転動体のうちの少なくともいずれかの転がり面における硬さは、800Hv以上940Hvである。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
車両用駆動ユニットの回転軸を支持する転がり軸受であって、
焼入れ及び焼戻しが行われた鋼製の内輪、外輪及び転動体を備え、
前記内輪、前記外輪及び前記転動体の各々は、転がり面を有し、
前記内輪、前記外輪及び前記転動体のうちの少なくともいずれかの前記転がり面における硬さは、800Hv以上940Hv以下である、転がり軸受。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
前記内輪及び前記外輪のうちの少なくともいずれかの転がり面表層における残留オーステナイト量は、5体積パーセント以上16体積パーセント以下である、請求項1に記載の転がり軸受。
【請求項3】
前記内輪及び前記外輪のうちの少なくともいずれかの転がり面表層における残留オーステナイトの転位密度は、3.5×10
14

-2
以上1.0×10
17

-2
以下である、請求項1に記載の転がり軸受。
【請求項4】
前記内輪及び前記外輪のうちのすくなくともいずれかの転がり面表層における窒素濃度は、0.1質量パーセント以上0.3質量パーセント未満である、請求項1に記載の転がり軸受。
【請求項5】
第1回転軸と、
前記第1回転軸よりも回転速度が小さい第2回転軸と、
前記第1回転軸を支持している第1転がり軸受と、
前記第2回転軸を支持している第2転がり軸受とを備え、
前記第1転がり軸受は、焼入れ及び焼戻しが行われた鋼製の第1内輪、第1外輪及び第1転動体を有し、
前記第1内輪、前記第1外輪及び前記第1転動体の各々は、第1転がり面を有し、
前記第2転がり軸受は、焼入れ及び焼戻しが行われた鋼製の第2内輪、第2外輪及び第2転動体を有し、
前記第2内輪、前記第2外輪及び前記第2転動体の各々は、第2転がり面を有し、
前記第2転がり面における硬さは、前記第1転がり面における硬さよりも大きく、
前記第2転がり軸受は、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の前記転がり軸受である、車両用駆動ユニット。
【請求項6】
前記第1内輪及び前記第1外輪の転がり面表層における残留オーステナイト量は、前記第2内輪及び前記第2外輪の転がり面表層における残留オーステナイト量よりも小さい、請求項5に記載の車両用駆動ユニット。
【請求項7】
複数の回転軸と、
複数の転がり軸受とを備え、
前記複数の転がり軸受の各々は、焼入れ及び焼戻しが行われた鋼製の内輪、外輪及び転動体を有し、
前記内輪、前記外輪及び前転動体の各々は、転がり面を有し、
前記複数の回転軸の各々は、前記複数の転がり軸受の各々により支持されており、
回転速度が最も遅い前記複数の回転軸のうちの1つを第1回転軸とし、前記第1回転軸以外の前記複数の回転軸を第2回転軸とすると、前記第2回転軸を支持している前記複数の転がり軸受のうちの少なくとも1つの前記外輪、前記内輪及び前記転動体の少なくともいずれかでは、前記転がり面における硬さが800Hv以上940Hv以下である、車両用駆動ユニット。
【請求項8】
前記第2回転軸を支持している前記複数の転がり軸受のうちの少なくとも1つの前記外輪、前記内輪及び前記転動体の少なくともいずれかでは、転がり面表層における残留オーステナイト量が、5体積パーセント以上16体積パーセント以下である、請求項7に記載の車両用駆動ユニット。
【請求項9】
前記第2回転軸を支持している前記複数の転がり軸受のうちの少なくとも1つの前記外輪、前記内輪及び前記転動体の少なくともいずれかでは、転がり面表層における残留オーステナイトの転位密度は、3.5×10
14

-2
以上1.0×10
17

-2
以下である、請求項7に記載の車両用駆動ユニット。
【請求項10】
前記第2回転軸を支持している前記複数の転がり軸受のうちの少なくとも1つの前記外輪、前記内輪及び前記転動体の少なくともいずれかでは、転がり面表層における窒素濃度が、0.1質量パーセント以上0.3質量パーセント未満である、請求項7から請求項9のいずれか1項に記載の車両用駆動ユニット。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、転がり軸受及び車両用駆動ユニットに関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
特許第6023422号公報(特許文献1)には、機械部品が記載されている。特許文献1に記載の機械部品は、転がり軸受を構成している軌道輪又は転動体である。特許文献1に記載の機械部品は、表面に窒素を導入した上で焼入れを行い、その後に高温で焼戻しを行うことにより形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6023422号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
EV(Electric Vehicle)、HEV(Hybrid Electric Vehicle)等の電動車両に用いられる車両用駆動ユニットには、カーボンニュートラルの実現等の環境問題への配慮から、今後ますます高効率化が求められることになる。
【0005】
車両用駆動ユニットは複数の回転軸を有しており、複数の回転軸の各々は転がり軸受により支持されている。高効率化のために、潤滑油の低粘度化や油量の削減、オイルポンプの削減等により、軌道輪と転動体との間の潤滑が貧潤滑となることがある。
【0006】
高効率化のための車両用駆動ユニットの小型化に伴って、回転軸を支持する軸受のサイズが小さくなる。また、高効率化のために、車両用駆動ユニットの駆動源(モータ等)の出力が増加される。その結果、転がり軸受への負荷は、さらに大きくなる。
【0007】
特許文献1に記載の機械部品では、高温での焼戻しが行われており、表面のごく近傍における硬さが低下してしまう。そのため、特許文献1に記載の機械部品により構成されている転がり軸受を上記のような条件下で用いる場合、転がり面(軌道面、転動面)に亀裂が発生し、当該亀裂が進展してしまうおそれがある。
【0008】
本発明は、上記のような従来技術の問題点に鑑みてなされたものである。より具体的には、本発明は、貧潤滑となる場合でも転がり面における亀裂の発生及び進展を抑制可能な転がり軸受を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の転がり軸受は、車両用駆動ユニットの回転軸を支持する転がり軸受である。転がり軸受は、焼入れ及び焼戻しが行われた鋼製の内輪、外輪及び転動体を備える。内輪、外輪及び転動体の各々は、転がり面を有する。内輪、外輪及び転動体のうちの少なくともいずれかの転がり面における硬さは、800Hv以上940Hv以下である。
【発明の効果】
【0010】
本発明の転がり軸受によると、貧潤滑となる場合でも転がり面における亀裂の発生及び進展を抑制可能である。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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