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公開番号2024127859
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-20
出願番号2024034910
出願日2024-03-07
発明の名称電動式二輪車
出願人ライブワイヤー イーブイ エルエルシー
代理人個人,個人
主分類B62J 43/16 20200101AFI20240912BHJP(鉄道以外の路面車両)
要約【課題】電動式二輪車及びその構造を提供する。
【解決手段】 電動式二輪車が、横向きの回転軸線を有する電動モータを含み、モータはケースを含む。後輪が、推進のためのモータに駆動可能に結合される。揺動アームは、揺動アーム枢動軸線を規定する前端部を有する。バッテリパックは、モータフランジを含むように形成されたバッテリケースの内部セルキャビティ内に受容される複数の再充電可能な電気化学セルを含む。モータケース及びバッテリケースはモータフランジで結合されて二輪車のフレームを形成する。側面視において、モータフランジは、モータの少なくとも一部を覆い、セルキャビティから離れる方向に少なくともモータの回転軸線まで延びる。揺動アームの前端部は、モータケースに枢動可能に結合した第1の側部と、バッテリケースのモータフランジに枢動可能に結合した第2の側部とを有する。
【選択図】図3

特許請求の範囲【請求項1】
電動式二輪車であって、当該電動式二輪車は、
該二輪車の長手方向の走行軸線を横切る方向に向き合わせされた回転軸線を有する電動モータであって、モータケースを含む電動モータと、
前記電動モータに駆動可能に結合されて前記二輪車を推進させる後輪と、
揺動アーム枢動軸線を規定する前端部と、前記後輪を回転可能に支持する後端部とを有する揺動アームと、
バッテリケースの内部セルキャビティ内に受容される複数の再充電可能な電気化学セルを含むバッテリパックと、を含み、
前記バッテリケースは、ちょうどその側面の一方にモータフランジを含むように形成され、前記モータケース及び前記バッテリケースは、前記モータフランジで結合されて、前記二輪車のフレームを形成し、
前記モータフランジは、前記二輪車の側面視において、前記電動モータの少なくとも一部を覆い、前記内部セルキャビティから離れる方向に少なくとも前記電動モータの前記回転軸線まで延び、
前記揺動アームの前端部は、二股に分かれており、第1の側面に第1の側部と、第2の側面に第2の側部とを規定し、前記第1の側部は前記モータケースに枢動可能に結合され、前記第2の側部は前記バッテリケースの前記モータフランジに枢動可能に結合される、
電動式二輪車。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記電動モータのシャフトが、前記モータケースから前記揺動アームの前端部の前記第1の側部を通って延びており、前記二輪車は前記第1の側面の前記シャフトに固定された駆動スプロケットをさらに含む、請求項1に記載の電動式二輪車。
【請求項3】
前記電動モータ及び前記モータフランジは一緒に横水平方向にクランプされる請求項1に記載の電動式二輪車。
【請求項4】
前記モータケースは、前記モータフランジとは反対側の側面において、前記電動モータの回転軸線と直交する軸線に沿って少なくとも1つの締結具を用いて前記バッテリケースに固定される、請求項1に記載の電動式二輪車。
【請求項5】
前記電動モータは、前記第2の側面に軸方向端壁を有しており、該軸方向端壁と前記モータフランジとの間には、環境から密閉された空間が形成され、該空間には前記電動モータに接続された複数の電気導体が収容される、請求項1に記載の電動式二輪車。
【請求項6】
前記空間には、モータ速度センサが位置付けされる、請求項5に記載の電動式二輪車。
【請求項7】
前記モータフランジは、前記二輪車の側面視において、前記電動モータの大部分を覆う、請求項1に記載の電動式二輪車。
【請求項8】
ショックアブソーバ及びサスペンションリンクをさらに含み、前記バッテリケースの後側には、前記ショックアブソーバの第1の端部のためのショックアブソーバマウントが含まれ、前記モータケースには、サスペンションリンクマウント、該サスペンションリンクマウントに結合した前記サスペンションリンク、前記揺動アーム、及び前記ショックアブソーバの第2の端部が含まれる、請求項1に記載の電動式二輪車。
【請求項9】
前記モータフランジを含む前記バッテリケースは鋳造アルミニウムである、請求項1に記載の電動式二輪車。
【請求項10】
電動式二輪車であって、当該電動式二輪車は、
ステアリングヘッドによって支持される操向可能な前輪と、
前記二輪車を推進するように動作可能であり、前記二輪車の応力フレーム部材であるモータケースを含む電動モータと、
第1の側面及び第2の側面を有するバッテリケースを含むバッテリパックと、を含み、
前記バッテリケースは前記ステアリングヘッドから斜め後方且つ下方に延びており、前記バッテリケースは前記二輪車の応力フレーム部材であり、
前記バッテリケースの前記第2の側面は、側面視において、前記第2の側面のみが前記電動モータと重なるように、前記第1の側面よりも斜め方向にさらに延びる、
電動式二輪車。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は車両に関し、より具体的には電動式二輪車及びその構造に関する。
続きを表示(約 4,200 文字)【発明の概要】
【0002】
一態様では、本発明は電動式二輪車を提供し、電動式二輪車は、この二輪車の長手方向の走行軸線を横切る方向に向き合わせされた回転軸線を有する電動モータを含み、電動モータはモータケースを含む。後輪は、二輪車を推進するために電動モータに駆動可能に結合される。揺動アームは、揺動アーム枢動(swingarm pivot)軸線を規定する前端部と、後輪を回転可能に支持する後端部とを有する。バッテリパックは、バッテリケースの内部セルキャビティ内に受容される複数の再充電可能な電気化学セルを含み、バッテリケースはちょうどその側面の一方にモータフランジを含むように形成される。モータケース及びバッテリケースは、モータフランジで結合されて二輪車のフレームを形成する。モータフランジは、二輪車の側面視において、電動モータの少なくとも一部を覆い、内部セルキャビティから離れる方向に少なくとも電動モータの回転軸線まで延びる。揺動アームの前端部は、二股に分かれており、第1の側面に第1の側部と、第2の側面に第2の側部とを規定し、第1の側部はモータケースに枢動可能に結合され、第2の側部はバッテリケースのモータフランジに枢動可能に結合される。
【0003】
別の態様では、本発明は電動式二輪車を提供し、電動式二輪車は、ステアリングヘッドによって支持される操向可能な前輪を含む。電動モータは、二輪車を推進するように動作可能であり、モータケースを含む。モータケースは、二輪車の応力フレーム部材(stressed flame member:応力がかかる部材)である。バッテリパックは、第1の側面及び第2の側面を有するバッテリケースを含む。バッテリケースは、ステアリングヘッドから斜め後方且つ下方(diagonal direction rearward and downward)に延びており、バッテリケースは二輪車の応力フレーム部材である。バッテリケースの第2の側面は、側面視において、第2の側面のみが電動モータと重なるように、第1の側面よりも斜め方向にさらに延びる。
【0004】
さらに別の態様では、本発明は電動式二輪車を提供し、電動式二輪車は、ステアリングヘッドによって支持される操向可能な前輪を含む。電動モータは二輪車を推進するように動作可能であり、電動モータは駆動側と反対側の非駆動側とを規定する。バッテリパックは、ステアリングヘッドに結合される第1の端部を有するバッテリケースを含む。バッテリケースは、第1の端部から斜め後方且つ下方に第2の端部まで延びる。揺動アームはその前端部で枢動可能に支持(pivotally supported:軸支)され、揺動アームの後端部は電動モータにより駆動される後輪を回転可能に支持する。バッテリケースの第2の端部は、揺動アームの前端部を枢動可能に支持する揺動アームマウントを形成する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
本開示の一実施形態に係る電動式二輪車の右側斜視図である。
図1の二輪車の左側斜視図である。
図1の二輪車の左側正面図であり、この図は、その二輪車の下にあるシャーシ構造をより良く示すためにいくつかの部分が除去される。
図1の二輪車の右側正面図であり、この図は、その二輪車の下にあるシャーシ構造をより良く示すためにいくつかの部分が除去される。
図4の線5-5に沿って切り取った二輪車の駆動モータの中心を通る断面図である。
図1~図4の二輪車の駆動モータ、バッテリパックハウジング及びパワーエレクトロニクスハウジングの分解組立図である。
図4と同様の右側正面図であるが、バッテリパックハウジングの一体型キャビティ内のパワーエレクトロニクスコントローラへの電気接続を示すためにカバーが取り外される。
バッテリパックハウジングの一体型キャビティ内の電気接続の詳細図である。
モータ相リード線(図示せず)とバッテリ接続部との間の長手方向平面に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本発明のあらゆる態様を詳細に説明する前に、本発明は、その適用において、以下の説明に記載する、又は以下の図面に示す構成要素の構造及び配置の詳細に限定されないことを理解されたい。本発明は、他の実施形態が可能であり、様々な方法で実施又は実行することができる。
【0007】
図1は、本開示の一実施形態に係る二輪車20を示す。二輪車20は、前輪22及び後輪24(例えば、単一の軌道を形成するために単一の前輪22とこの前輪22と整列する単一の後輪24と)を含む。二輪車20は、従来のメインフレームを省略したフレーム構造を含み、これについて以下でさらに詳細に説明する。フロントフォーク32が、前輪22を支持し、前輪22が路面に沿って回転できるようにする。フロントフォーク32は、前輪22の操向制御のためにフレームのヘッドチューブ36に回転可能に結合される。ハンドルバー40はフロントフォーク32に結合され、ライダーがフロントフォーク32及び前輪22の向きを制御できるようにする。後部揺動アーム44が、後輪24をその中で回転できるように支持し、後部揺動アーム44は、後輪24及び揺動アーム44が軸線Aの周りで一緒に枢動するサスペンション動作を可能にする。軸線Aでの枢動支持に加えて、揺動アーム44は、ショックアブソーバユニット46(例えば、コイルスプリング及び油圧ダンパを含む)によって支持される。二輪車20は、少なくとも1つのシート48(例えば、オペレータ及びオプションで同乗者用のサドルシート)及び少なくとも1組のフットサポート50(例えば、横方向に延びるフットペグ)をさらに含む。
【0008】
図示されるように、二輪車20は、電動パワートレインによって駆動するように動作可能な電動式二輪車であり、電動パワートレインは、充電式エネルギー蓄積システム(「バッテリパック54」)と、バッテリパック54に電気的に接続された電動モータ58とを含み、バッテリパックからの蓄電した電気エネルギーを回転運動エネルギーに変換して二輪車20を駆動する。バッテリパック54は、複数の再充電可能な電気化学セル65を受容する内部セルキャビティを規定する中空のバッテリケース60を含む(図9)。図示されるように、モータ58は、駆動スプロケット66(図5)及び後輪24に堅固に固定された従動スプロケット68(図2及び図3)の周りに巻き付けられたループの形態の無端(endless)駆動部材62(例えば、ベルト又はチェーン)を介して後輪24に動力を供給する。以下でさらに詳細に議論するように、無端駆動部材62を駆動する駆動スプロケット66は、揺動アーム44の枢軸でもある軸線Aの周りに回転するように位置付けられる。さらに、駆動スプロケット66は、軸線Aの周りに電動モータ58の出力シャフト(図7)と一体的に回転するように取り付けられる。そのため、二輪車20には、電動モータ58と駆動スプロケット66との間に多段変速機が設けられず、またいかなるギアボックスも設けられない。これは、電動モータ58を、高トルク密度を有する高極数モータ(high pole count motor)として提供することによってさらに促進され得る。図面から分かるように、モータ出力軸線Aは、二輪車20の長手方向走行軸線を横切る方向に向き合わせされる。
【0009】
揺動アーム枢動軸線を規定する別個のピボットシャフトを有するのとは対照的に、揺動アーム44をモータ出力軸線Aと同軸に枢動させることにより、二輪車20は、揺動アーム44の移動全体を通じて、駆動スプロケット66と従動スプロケット68との間の中心距離の変動が排除されるので、広範囲のサスペンション移動に適応することができるようになる。無端駆動部材62の張力はサスペンションの移動によって変化せず、これにより耐久性が向上すると同時に張力を効率に合わせて最適化することができる。
【0010】
電動モータ58のハウジング又はケース72は、モータのロータ86を収容するために設けられ、モータのロータ86には、出力シャフト70が、軸線Aの周りに回転するように取り付けられる。ロータ86は、例えば永久磁石を含む回転アセンブリであり、回転アセンブリは、モータ58に通電すると、ステータ87及びモータケース72に対して回転駆動される。モータケース72は、組み立てのために、例えば軸線Aに平行に一緒に結合する複数の部品で形成することができる。出力シャフト70は、モータケース72の駆動側の外側の横方向に突出するボス82を通って出る。モータ58は、バッテリパックのセルからパワーエレクトロニクス(例えば、インバータを含む)を介して制御された方法で供給される電力で通電される。パワーエレクトロニクスは、バッテリケース60とは別に設けられ得るハウジング100内に設けることができる。パワーエレクトロニクスハウジング100は、バッテリケース60の前向き側に沿って位置付けする(及びそこに固定する)ことができる。パワーエレクトロニクスハウジング100は、図示されるように、バッテリケース60の前向き側の下端部に隣接して位置付けすることができる。パワーエレクトロニクスハウジング100は、とりわけ、インバータ、充電器、及びDC/DCコンバータの1つ又は任意の組合せを収容することができる。パワーエレクトロニクスハウジング100内の構成要素は、一般に、バッテリパック54とモータ58との間、またバッテリパック54と充電のために選択的に結合される外部(グリッド)電力との間の電力を制御するように動作可能なパワーエレクトロニクスコントローラを構成する。パワーエレクトロニクスエンクロージャ100は、互いに結合した1つ又は複数の個別の部品によって提供され得る。
(【0011】以降は省略されています)

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