TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2024126980
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-20
出願番号
2023035787
出願日
2023-03-08
発明の名称
ゲル封入細胞製造装置及び細胞製造システム
出願人
キヤノンメディカルシステムズ株式会社
,
キヤノン株式会社
代理人
弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
主分類
C12M
3/00 20060101AFI20240912BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】ゲルに封入された加工済みの細胞を簡易且つ高品質に製造すること。
【解決手段】 実施形態に係るゲル封入細胞製造装置は、第1液滴生成部、第2液滴生成部及びゲル封入細胞生成部を有する。第1液滴生成部は、加工された細胞を封入した第1の液滴を生成する。第2液滴生成部は、ゲル化剤を封入した第2の液滴を生成する。ゲル封入細胞生成部は、第1液滴生成部と第2液滴生成部とに流路を介して接続され、第1の液滴と第2の液滴とを融合し、ゲル化剤に由来するゲルに封入した細胞であるゲル封入細胞を生成する。
【選択図】 図2
特許請求の範囲
【請求項1】
加工された細胞を封入した第1の液滴を生成する第1液滴生成部と、
ゲル化剤を封入した第2の液滴を生成する第2液滴生成部と、
前記第1液滴生成部と前記第2液滴生成部とに流路を介して接続され、前記第1の液滴と前記第2の液滴とを融合し、前記ゲル化剤に由来するゲルに封入した前記細胞であるゲル封入細胞を生成するゲル封入細胞生成部と、
を具備するゲル封入細胞製造装置。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記第1液滴生成部は、前記細胞と前記細胞を加工するための加工試薬とを混合して前記第1の液滴を生成する、請求項1記載のゲル封入細胞製造装置。
【請求項3】
前記第1液滴生成部は、
前記細胞が流通する第1流路と、
前記加工試薬が流通する第2流路と、
第1のオイルが流通する第3流路と、
前記第1流路、前記第2流路及び前記第3流路を合流し、前記第1のオイルにより、前記細胞と前記加工試薬とを封入した第3の液滴を生成する生成部と、
前記第3の液滴の内部における前記加工試薬による前記細胞の加工を促進し、前記第1の液滴を生成する促進部と、を有する、
請求項2記載のゲル封入細胞製造装置。
【請求項4】
前記促進部は、前記第3の液滴を保留するための容器であり、温度調節器により至適温度に調整される加工促進容器を有する、請求項3記載のゲル封入細胞製造装置。
【請求項5】
前記促進部は、前記第3の液滴の粒径に比して幅の狭い流路を有する、請求項3記載のゲル封入細胞製造装置。
【請求項6】
前記第2液滴生成部は、
前記ゲル化剤が流通する第5流路と、
第2のオイルが流通する第6流路と、
前記第5流路及び前記第6流路が合流し、前記第2のオイルにより、前記ゲル化剤を封入した前記第2の液滴を生成する第7流路と、を有する、
請求項5記載のゲル封入細胞製造装置。
【請求項7】
前記ゲル封入細胞生成部は、
前記第1の液滴と前記第2の液滴とを融合して融合液滴を生成する融合部と、
前記ゲル封入細胞を生成するために、前記融合液滴に、前記ゲル化剤による前記細胞のゲル化を誘導するための刺激を与える刺激導入部と、を有する、
請求項1記載のゲル封入細胞製造装置。
【請求項8】
前記融合部は、
前記第1の液滴と前記第2の液滴とを保留するための保留容器と、
前記保留容器に保留している前記第1の液滴と前記第2の液滴とに、融合を誘発するための電場を印加するための電極とを有する、
請求項7記載のゲル封入細胞製造装置。
【請求項9】
前記ゲル封入細胞生成部は、前記融合部と前記刺激導入部との間に設けられ、前記融合液滴の内部において前記ゲル化剤と前記細胞とを撹拌するための撹拌流路を有する撹拌部を更に備える、請求項7記載のゲル封入細胞製造装置。
【請求項10】
前記刺激は、前記ゲル化剤に応じた架橋剤、酸又はイオンを含む試薬であり、
前記刺激導入部は、前記撹拌流路に接続され、前記融合液滴と前記試薬を含む第3のオイルとを保留するための保留容器とを有する、
請求項9記載のゲル封入細胞製造装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本明細書及び図面に開示の実施形態は、ゲル封入細胞製造装置及び細胞製造システムに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
細胞に核酸等を導入するトランスフェクション等の細胞加工が行われている。トランスフェクションの手法としてリポプレックス等があるが、浮遊細胞では導入効率が低いことが知られている。マイクロ流体技術を用いて液滴の微小空間内に細胞とトランフェクション試薬とを封入することで、バルクでのトランスフェクションよりも効率が高くなる技術(以下、技術1)が知られている。また、マイクロ流路を利用して1細胞を液滴内に封入してからゲル化し培養する技術(以下、技術2)が知られている。例えば、アルギン酸がCa
2+
によってゲル化する現象を利用し、Ca
2+
をキレートしているCa-NTA(Nitrilotriacetic acid)を液滴内に共封入し、Ca-NTAが低pH環境下でCa
2+
を放出する性質を利用して、酸が含まれたオイルを液滴に反応させることで液滴内のゲル化を促進させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2020/066306号
【非特許文献】
【0004】
Fangyuan Chen等、”Chemical Transfection of Cells in Picoliter Aqueous Droplets in Fluorocarbon Oil”、Anal. Chem、2011年,83巻,22号,p.8816-8820
Xuan Li等、”Lipoplex-Mediated Single-Cell Transfection via Droplet Microfluidics”、Small、2018年9月10日、Vol.14、Issue 40
Fei Shao等、”Microfluidic Encapsulation of Single Cells by Alginate Microgels Using a Trigger-Gellified Strategy”、Frontiers in Bioengineering and Biotechnology、2020年10月14日、Vol.8、Article 583065
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
液滴内でのトランスフェクション後に細胞を1細胞ずつ培養する方法として、技術1及び技術2を組み合わせることが考えられる。しかしながら、リポフェクションの様な正電荷を有する脂質と負電荷を有する核酸等の物質とで複合体を形成して細胞に導入する手法では、一般的にゲル化に用いられるアルギン酸ナトリウムやヒアルロン酸ナトリウムといった材料の静電特性により、細胞への導入効率が減少する虞がある。また、ゲル化剤は、粘度が高いため、液滴内での撹拌の効率が悪く、細胞に導入する物質との衝突回数が減り、導入効率が落ちる虞がある。
【0006】
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、ゲルに封入された加工済みの細胞を簡易且つ高品質に製造することである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態に係るゲル封入細胞製造装置は、基盤と、前記基盤に設けられ、加工された細胞を封入した第1の液滴を生成する第1液滴生成部と、前記基盤に設けられ、ゲル化剤を封入した第2の液滴を生成する第2液滴生成部と、前記基盤に設けられ、前記第1液滴生成部と前記第2液滴生成部とに流路を介して接続され、前記第1の液滴と前記第2の液滴とを融合し、前記ゲル化剤に由来するゲルに封入した前記細胞であるゲル封入細胞を生成するゲル封入細胞生成部と、を具備する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、第1実施形態に係るゲル封入細胞製造システムの構成例を示す図である。
図2は、図1に示すゲル封入細胞製造装置の構成例を模式的に示す図である。
図3は、図2に示す第1液滴生成部の構造例を模式的に示す図である。
図4は、図2に示す第2液滴生成部の構造例を模式的に示す図である。
図5は、図2に示すゲル封入細胞生成部の構造例を模式的に示す図である。
図6は、図1に示すゲル封入細胞製造システムの制御装置の構成例を示す図である。
図7は、第1実施形態に係るゲル封入細胞製造システムによるゲル封入細胞の製造処理の処理手順を示す図である。
図8は、図7に示す第1の液滴の生成過程(SA2)を模式的に示す図である。
図9は、図7に示す第2の液滴の生成過程(SA5)を模式的に示す図である。
図10は、図7に示すゲル封入細胞の生成過程(SA6~SA8)を模式的に示す図である。
図11は、変形例2に係る狭窄流路によるメカノポレーションを模式的に示す図である。
図12は、第2実施形態に係る細胞培養システムの構成例を示す図である。
図13は、第2実施形態に係る細胞培養システムによるゲル封入細胞の培養処理の処理手順を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら、本実施形態に係るゲル封入細胞製造装置及び細胞培養システムについて詳細に説明する。
【0010】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係るゲル封入細胞製造システム100の構成例を示す図である。図1に示すように、ゲル封入細胞製造システム100は、ゲルに封入された細胞加工済の細胞(以下、ゲル封入細胞)を製造する機械システムである。ゲル封入細胞製造システム100は、ゲル封入細胞製造装置200と制御装置300とを含む。ゲル封入細胞製造装置200は、ゲル封入細胞を製造するための各種構造が形成された基盤状の装置である。制御装置300は、ゲル封入細胞製造装置200に対する各種物質の吐出及び回収、各種機器の制御等を行う機械装置である。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
個人
酒類
1か月前
株式会社オシキリ
発酵検査装置
1か月前
個人
セルロース性物質の製造方法
8日前
松谷化学工業株式会社
澱粉分解物の製造方法
1か月前
株式会社GSP研究所
miRNA検出方法
19日前
東ソー株式会社
ポリマーコートビーズの製造方法
1か月前
インヒブルクス バイオサイエンシズ インコーポレイテッド
CLEC12a結合性ポリペプチド及びその使用
2か月前
豊田合成株式会社
細胞培養膜及び細胞培養方法
2か月前
サッポロビール株式会社
アルコール飲料
11日前
サッポロビール株式会社
アルコール飲料
11日前
本田技研工業株式会社
培養システム
2か月前
アサヒビール株式会社
容器詰麦芽発酵飲料
5日前
学校法人君が淵学園
核酸の部位特異的アシル修飾剤
7日前
株式会社エムスタイル
微生物群の賦活化方法
19日前
東ソー株式会社
アデノ随伴ウイルスのスクリーニング方法
1か月前
住友化学株式会社
積層体
2か月前
国立大学法人東京海洋大学
ウイルス不活化用組成物
2か月前
東ソー株式会社
免疫グロブリン結合性タンパク質の製造方法
4日前
株式会社渡辺オイスター研究所
脂肪細胞の成長抑制剤
1か月前
三井化学株式会社
培養容器
1か月前
東ソー株式会社
免疫グロブリン結合性タンパク質の製造方法
4日前
学校法人近畿大学
好気性微生物の培養方法および培養器
4日前
住友化学株式会社
細胞チップ
2か月前
サムコ株式会社
ポアデバイス
8日前
旭化成ファーマ株式会社
ジアホラーゼ
1か月前
株式会社豊田中央研究所
環境核酸モニタリング方法
4日前
国立大学法人富山大学
T細胞受容体およびその利用
8日前
セイコーエプソン株式会社
糖化酵素の回収方法
2か月前
ZACROS株式会社
培養装置、及び培養装置積層体
1か月前
株式会社トクヤマ
乾燥用保護剤、生体試料測定試薬、及び分析方法
1か月前
三浦工業株式会社
試料液に含まれる微生物の生体の抽出方法
8日前
雪印メグミルク株式会社
D-セリン濃度低減用組成物
1か月前
国立大学法人 宮崎大学
水素発生装置
2か月前
公立大学法人宮城大学
D-セリンの製造方法
1か月前
ウシオ電機株式会社
培養容器
1か月前
個人
細胞処理装置、細胞処理システム及び細胞処理方法
13日前
続きを見る
他の特許を見る