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公開番号2024117087
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-28
出願番号2024021981
出願日2024-02-16
発明の名称磁気ディスク基板用研磨液組成物
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人池内アンドパートナーズ
主分類G11B 5/84 20060101AFI20240821BHJP(情報記憶)
要約【課題】一態様において、研磨速度を維持しつつ、研磨後の基板表面のスクラッチを低減できる研磨液組成物を提供する。
【解決手段】本開示は、一態様において、シリカ粒子(成分A)、酸(成分B)、高分子(成分C)、及び水を含む研磨液組成物であって、該研磨液組成物のpHが1以上5以下であり、成分Cは、下記ゼータ電位測定サンプルで測定したゼータ電位が+1mV以上+40mV以下となる陽イオン性高分子であり、前記研磨液組成物中のシリカ粒子(成分A)の平均粒径dと前記研磨液組成物から成分Cが除かれた組成である組成物中のシリカ粒子(成分A)の平均粒径d0との比d/d0が、1.4以下であり、前記研磨液組成物中の成分Cの含有量は、10質量ppm超100質量ppm以下である、磁気ディスク基板用研磨液組成物に関する。
ゼータ電位測定サンプル:水、成分C、酸(成分B)からなるpHが1.5の組成物であって、該組成物中の成分Cの含有量が0.5質量%である
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
シリカ粒子(成分A)、酸(成分B)、高分子(成分C)、及び水を含む研磨液組成物であって、
該研磨液組成物のpHが1以上5以下であり、
成分Cは、下記ゼータ電位測定サンプルで測定したゼータ電位が+1mV以上+40mV以下となる陽イオン性高分子であり、
前記研磨液組成物中のシリカ粒子(成分A)の平均粒径dと前記研磨液組成物から成分Cが除かれた組成である組成物中のシリカ粒子(成分A)の平均粒径d
0
との比d/d
0
が、1.4以下であり、
成分Cの含有量は、10質量ppm超100質量ppm以下である、磁気ディスク基板用研磨液組成物。
ゼータ電位測定サンプル:水、成分C、酸(成分B)からなるpHが1.5の組成物であって、該組成物中の成分Cの含有量が0.5質量%である
続きを表示(約 970 文字)【請求項2】
成分Cは、アリルアミン誘導体、アクリルアミド誘導体、ビニルイミダゾール誘導体、ビニルフェノール誘導体、及び、主鎖又は側鎖官能基に窒素原子を有する重合体から選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1に記載の研磨液組成物。
【請求項3】
成分Cは、ビニルフェノール誘導体を含む、請求項1に記載の研磨液組成物。
【請求項4】
成分Cは、主鎖又は側鎖官能基に窒素原子を有する重合体を含む、請求項1に記載の研磨液組成物。
【請求項5】
前記ビニルフェノール誘導体は、フェノール性水酸基を有する単量体と、フェノール性水酸基と該フェノール性水酸基のo(オルト)位又はm(メタ)位に窒素原子含有官能基を有する単量体との共重合体である、請求項2に記載の研磨液組成物。
【請求項6】
前記ビニルフェノール誘導体は、下記式(I)で表される構造を有する化合物である、請求項2に記載の研磨液組成物。
TIFF
2024117087000005.tif
40
170
式(I)中、R
1
及びR
2
はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1~3の炭化水素基、又は、炭素数1~3のヒドロキシアルキル基である。ただし、R
1
とR
2
とが環構造を形成してもよい。xは1又は2であり、yは1又は2である。m及びnはモル比を示し、m+n=100、20≦m≦80、20≦n≦80を満たす。
【請求項7】
前記研磨液組成物中の成分Aの含有量と成分Cの含有量との質量比A/Cが、100以上5000以下である、請求項1に記載の研磨液組成物。
【請求項8】
成分Cの重量平均分子量が、1000以上5万以下である、請求項1に記載の研磨液組成物。
【請求項9】
酸化剤(成分D)をさらに含む、請求項1に記載の研磨液組成物。
【請求項10】
請求項1から9のいずれかに記載の研磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨することを含み、前記被研磨基板は、磁気ディスク基板の製造に用いられる基板である、基板の研磨方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、磁気ディスク基板用研磨液組成物、並びにこれを用いた磁気ディスク基板の製造方法及び研磨方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
近年、磁気ディスクドライブは小型化・大容量化が進み、高記録密度化が求められている。高記録密度化するために、単位記録面積を縮小し、弱くなった磁気信号の検出感度を向上するため、磁気ヘッドの浮上高さをより低くするための技術開発が進められている。磁気ディスク基板には、磁気ヘッドの低浮上化と記録面積の確保に対応するため、表面粗さ、うねり、端面ダレ(ロールオフ)の低減に代表される平滑性・平坦性の向上とスクラッチ、突起、ピット等の低減に代表される欠陥低減に対する要求が厳しくなっている。
【0003】
このような要求に対して、例えば、特許文献1には、ニッケルリンめっきが施された磁気ディスク基板用研磨液組成物として、シリカ粒子と、酸と、酸化剤と、欠陥低減剤と、水とを含み、前記欠陥低減剤としてアリルアミン重合体を含み、前記アリルアミン重合体の含有量が10ppm以下である、研磨液組成物が提案されている。
磁気ディスク基板以外の研磨に用いられる研磨方法も各種提案されている。
例えば、特許文献2には、銅膜用研磨液組成物として、シリカ粒子と、有機酸と、重量平均分子量が1万以上150万以下のルイス塩基としての性質を有する水溶性高分子と、を含有する化学機械研磨用水系分散体が開示されている。
特許文献3には、タングステン含有機材用研磨液組成物として、第二鉄イオンと、少なくとも1つの窒素含有複素環又は三級若しくは四級窒素原子を有する少なくとも1つの繰り返し基を含むポリマー、コポリマー又はポリマーブレンドであり、1ppm~1000ppmの量で存在しているタングステンのエッチング抑制剤と、シリカと、マロン酸と、水を含む化学機械研磨組成物が提案されている。
特許文献4には、ガラス素材用研磨液組成物として、少なくとも加工用助剤と水とを含む加工用助剤組成物において、上記加工用助剤が水溶性又は水分散性の有機高分子からなり、該有機高分子は、1個以上の水酸基を持つ芳香族基を分子量500単位当たりに1個以上有し、且つその主鎖中に重合性のビニル系単量体から誘導される2価の基、又は-Ar-CH
2
-(Arは官能基で置換されていてもよいフェニレン基を表す)で表される基を含む、加工用助剤組成物が提案されている。
特許文献5には、(a)砥粒、研磨パッド、基材の酸化手段(例えば、酸化剤)、又はそれらの任意の組み合わせ、(b)導電性ポリマー、及び(c)液体キャリヤーを含んで成る研磨系であって、該導電性ポリマーが10
-10
S/cm~10
6
S/cmの導電率を有する、研磨系が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-54990号公報
特開2010-16346号公報
特表2010-518601号公報
特開平10-102041号公報
特表2006-500762号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
磁気ディスクドライブの大容量化に伴い、基板の表面品質に対する要求特性はさらに厳しくなっており、基板表面のスクラッチをいっそう低減できる研磨液組成物の開発が求められている。また、一般的に、研磨速度とスクラッチとはトレードオフの関係にあり、一方が改善すれば一方が悪化するという問題がある。
【0006】
そこで、本開示は、一態様において、研磨速度を維持しつつ、研磨後の基板表面のスクラッチを低減できる研磨液組成物を提供する。また、本開示は、その他の態様において、研磨後の基板表面のスクラッチを大きく増やすことなく、研磨速度を向上できる研磨液組成物を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、一態様において、シリカ粒子(成分A)、酸(成分B)、高分子(成分C)、及び水を含む研磨液組成物であって、該研磨液組成物のpHが1以上5以下であり、成分Cは、下記ゼータ電位測定サンプルで測定したゼータ電位が+1mV以上+40mV以下となる陽イオン性高分子であり、前記研磨液組成物中のシリカ粒子(成分A)の平均粒径dと前記研磨液組成物から成分Cが除かれた組成である組成物中のシリカ粒子(成分A)の平均粒径d
0
との比d/d
0
が1.4以下であり、前記研磨液組成物中の成分Cの含有量は、10質量ppm超100質量ppm以下である、磁気ディスク基板用研磨液組成物に関する。
ゼータ電位測定サンプル:水、成分C、酸(成分B)からなるpHが1.5の組成物であって、該組成物中の成分Cの含有量が0.5質量%である
【0008】
本開示は、一態様において、本開示の研磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨することを含み、前記被研磨基板は磁気ディスク基板の製造に用いられる基板である、基板の研磨方法に関する。
【0009】
本開示は、一態様において、本開示の研磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨する工程を含む、磁気ディスク基板の製造方法に関する。
【発明の効果】
【0010】
本開示は、一態様において、研磨速度を維持しつつ、研磨後の基板表面のスクラッチを低減できる研磨液組成物を提供できる。また、本開示は、その他の態様において、研磨後の基板表面のスクラッチを大きく増やすことなく、研磨速度を向上できる研磨液組成物を提供できる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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