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公開番号2024115524
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-26
出願番号2024013127
出願日2024-01-31
発明の名称光ファイバ用母材の製造方法
出願人株式会社フジクラ
代理人個人
主分類C03B 37/012 20060101AFI20240819BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約【課題】 クラッド内における複数の所定部位の位置ずれが従来よりも均等に近づけられた光ファイバを製造可能な光ファイバ用母材の製造方法を提供する。
【解決手段】 光ファイバ用母材1Pの製造方法は、複数の貫通孔20PHが形成され光ファイバ1のクラッド20となるクラッドロッド20P、及び貫通孔20PHに個別に挿入可能であり光ファイバ1の所定部位となる複数のガラスロッド10Pを準備する準備工程P1と、貫通孔20PHにガラスロッド10Pを挿入する場合におけるガラスロッド10Pと貫通孔20PHの内壁20Wとのそれぞれのクリアランスの大きさCSの残差平方和RSが最小となるガラスロッド10Pと貫通孔20PHとの組み合わせを決定する決定工程P3と、決定されたガラスロッド10Pと貫通孔20PHとの組み合わせで、それぞれのガラスロッド10Pをそれぞれの貫通孔20PHに挿入する挿入工程P4と、を備える。
【選択図】 図2
特許請求の範囲【請求項1】
複数の貫通孔が形成され光ファイバのクラッドとなるクラッドロッド、及び前記貫通孔に個別に挿入可能であり前記光ファイバの所定部位となる複数のガラスロッドを準備する準備工程と、
前記貫通孔に前記ガラスロッドを挿入する場合における前記ガラスロッドと前記貫通孔の内壁とのそれぞれのクリアランスの大きさの残差平方和が最小となる前記ガラスロッドと前記貫通孔との組み合わせを決定する決定工程と、
決定された前記ガラスロッドと前記貫通孔との組み合わせで、それぞれの前記ガラスロッドをそれぞれの前記貫通孔に挿入する挿入工程と、
を備えることを特徴とする光ファイバ用母材の製造方法。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記ガラスロッドのそれぞれの外径と前記ガラスロッドが挿入される前記貫通孔の孔径とを計測する計測工程を更に備え、
前記決定工程を前記計測工程の計測結果に基づいて行う
ことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ用母材の製造方法。
【請求項3】
前記ガラスロッドは、前記光ファイバのコアとなるコアロッドである
ことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ用母材の製造方法。
【請求項4】
前記ガラスロッドのそれぞれの外径が互いに異なり、前記ガラスロッドが挿入されるそれぞれの前記貫通孔の孔径が互いに異なる
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の光ファイバ用母材の製造方法。
【請求項5】
前記ガラスロッドが挿入される前記貫通孔のうち2以上の前記貫通孔は、前記クラッドロッドの長手方向に垂直な断面における前記クラッドロッドの中心を中心とする所定の円周上に形成される
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の光ファイバ用母材の製造方法。
【請求項6】
前記所定の円周上に形成される前記貫通孔の数は4以上の偶数であり、
前記所定の円周上に形成される前記貫通孔により、前記クラッドロッドの径方向に並ぶ前記貫通孔の組が複数形成され、
前記決定工程で決定された前記ガラスロッドと前記貫通孔との組み合わせにおいて、それぞれの前記組毎にそれぞれの前記クリアランスの大きさの和を取る場合に、それぞれの前記和の残差平方和が最小である
ことを特徴とする請求項5に記載の光ファイバ用母材の製造方法。
【請求項7】
前記クラッドロッドの長手方向に垂直な断面において、複数の前記貫通孔は直線状の位置に形成されている
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の光ファイバ用母材の製造方法。
【請求項8】
複数の貫通孔が形成され光ファイバのクラッドとなるクラッドロッド、及び前記貫通孔に個別に挿入可能であり前記光ファイバの所定部位となる複数のガラスロッドを準備する準備工程と、
前記貫通孔に前記ガラスロッドを挿入する場合における前記ガラスロッドと前記貫通孔の内壁とのそれぞれのクリアランスの大きさを前記クラッドロッドの外径で除して100を乗じたそれぞれの規格化クリアランスの残差平方和を前記ガラスロッドの数で除した値が0.46以下となるように、前記ガラスロッドと前記貫通孔との組み合わせを決定する決定工程と、
決定された前記ガラスロッドと前記貫通孔との組み合わせで、それぞれの前記ガラスロッドをそれぞれの前記貫通孔に挿入する挿入工程と、
を備え、
前記複数の貫通孔は、前記クラッドロッドの長手方向に垂直な断面における前記クラッドロッドの中心を中心とする所定の円周上に形成される
ることを特徴とする光ファイバ用母材の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光ファイバ用母材の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、光ファイバ通信システムの普及に伴い、光ファイバによって伝送される情報量が飛躍的に増大している。このような背景から、複数のコアの外周が1つのクラッドにより囲まれたマルチコアファイバが用いられている。マルチコアファイバは複数のコアのそれぞれを伝搬する光により複数の信号を伝送させることができるので、1つの光ファイバ当たりの伝送容量が増大される。
【0003】
下記特許文献1には、マルチコアファイバの製造方法が記載されている。具体的には、マルチコアファイバのクラッドとなるクラッドロッドに形成された複数の貫通孔にコアロッドを挿入し、クラッドロッド、コアロッド間を一体化させつつ線引して、マルチコアファイバを製造する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-38706号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のマルチコアファイバの製造方法のように、クラッドロッドの貫通孔にコアロッドを挿入する場合、クラッドロッドの貫通孔の内壁と、コアロッドの外周面との間にクリアランスが生じる。このクリアランスが大きいほど、光ファイバにおけるコアの位置ずれが生じやすい。位置ずれが極端に大きいコアが存在する場合、当該コアを他の導波路に接続するとロスが他のコアより大きくなる傾向がある。従って、コアの位置ずれが均等に近づけられたマルチコアファイバを製造可能なマルチコアファイバ用母材の製造方法が求められている。
【0006】
また、応力付与部が設けられた偏波保持ファイバは、例えば、クラッドロッドに設けられる貫通孔に応力付与部となるガラスロッドが挿入された光ファイバ用母材を用いて、クラッドロッドとガラスロッドとの間のクリアランスがコラプスされて製造される場合がある。この場合、光ファイバ用母材のクリアランスがコラプスされて、光ファイバの中間体である光ファイバ中間体を製造し、当該光ファイバ中間体を線引きしても良く、光ファイバ用母材のクリアランスをコラプスしながら線引きしても良い。この場合において、応力付与部の位置ずれが均等に近づけられれば、特定の応力付与部からコアに加えられる応力が大きくなることを抑制し得る。つまり、上記のようにコアの位置ずれが均等に近づけられるのみならず、応力付与部といったクラッド内における複数の所定部位の位置ずれが均等に近づけられることが好ましい。
【0007】
そこで、本発明は、クラッド内における複数の所定部位の位置ずれが従来よりも均等に近づけられた光ファイバを製造可能な光ファイバ用母材の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための本発明の態様1は、複数の貫通孔が形成され光ファイバのクラッドとなるクラッドロッド、及び前記貫通孔に個別に挿入可能であり前記光ファイバの所定部位となる複数のガラスロッドを準備する準備工程と、前記貫通孔に前記ガラスロッドを挿入する場合における前記ガラスロッドと前記貫通孔の内壁とのそれぞれのクリアランスの大きさの残差平方和が最小となる前記ガラスロッドと前記貫通孔との組み合わせを決定する決定工程と、決定された前記ガラスロッドと前記貫通孔との組み合わせで、それぞれの前記ガラスロッドをそれぞれの前記貫通孔に挿入する挿入工程と、を備えることを特徴とする光ファイバ用母材の製造方法である。
【0009】
この光ファイバ用母材の製造方法によれば、ガラスロッドと貫通孔の内壁とのそれぞれのクリアランスの大きさの残差平方和が最小となるガラスロッドと貫通孔との組み合わせを決定し、決定された組み合わせでガラスロッドを貫通孔に挿入するため、それぞれのクリアランスの大きさを従来よりも均等に近づけられ得る。従って、この光ファイバ用母材の製造方法で製造された光ファイバ用母材を用いることで、クラッド内における所定部位の位置ずれが従来よりも均等に近づけられた光ファイバを製造し得る。
【0010】
本発明の態様2は、前記ガラスロッドのそれぞれの外径と前記ガラスロッドが挿入される前記貫通孔の孔径とを計測する計測工程を更に備え、前記決定工程を前記計測工程の計測結果に基づいて行うことを特徴とする態様1の光ファイバ用母材の製造方法である。
(【0011】以降は省略されています)

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