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公開番号
2024160461
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-14
出願番号
2023075476
出願日
2023-05-01
発明の名称
ガラス熔解装置
出願人
株式会社フルヤ金属
代理人
個人
,
個人
主分類
C03B
5/42 20060101AFI20241107BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約
【課題】本開示は、ガラス熔解装置において、イリジウム系材料を含む部材同士の溶接部における熱膨張・熱収縮による亀裂、破損又は変形を抑制することを目的とする。
【解決手段】本開示に係るガラス熔解装置100は、少なくとも、ガラス融液と接触する熔融槽1と、熔融槽に設けられた、ガラス融液を排出するための排出口2と、排出口に接合された排出管3と、を含むガラス熔解装置であって、ガラス熔解装置は、イリジウム系材料を含む板材及び管材の群から選ばれる3つ以上の部材を組み合わせて構成され、かつ、接し合う部材同士を接合している溶接部4を含み、溶接部によって接合された部材同士のうち、少なくとも一つの部材同士がなす角度が鈍角θを含んでいる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
少なくとも、ガラス融液と接触する熔融槽と、該熔融槽に設けられた、前記ガラス融液を排出するための排出口と、該排出口に接合された排出管と、を含むガラス熔解装置であって、
該ガラス熔解装置は、イリジウム系材料を含む板材及び管材の群から選ばれる3つ以上の部材を組み合わせて構成され、かつ、接し合う部材同士を接合している溶接部を含み、前記溶接部によって接合された部材同士のうち、少なくとも一つの部材同士がなす角度が鈍角を含んでいることを特徴とするガラス熔解装置。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記溶接部によって接合された部材同士の組み合わせは、
板材と板材、板材と管材、及び、管材と管材の群から選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする請求項1に記載のガラス熔解装置。
【請求項3】
前記ガラス熔解装置を収納するためのケーシングと、
該ケーシングの内部空間を不活性ガス雰囲気とする雰囲気ガス制御部と、をさらに有することを特徴とする請求項1に記載のガラス熔解装置。
【請求項4】
前記雰囲気ガス制御部は、前記ケーシングの内部空間の酸素濃度を0.1質量%以下の不活性ガス雰囲気に制御することを特徴とする請求項3に記載のガラス熔解装置。
【請求項5】
前記ガラス融液を加熱するための加熱装置は、前記ガラス融液の温度を1500℃以上に加熱する加熱能力を有することを特徴とする請求項1に記載のガラス熔解装置。
【請求項6】
前記ガラス熔解装置は、熱電対または放射温度計のいずれか一方または両方によって前記熔融槽を構成する部材温度、前記熔融槽の内部空間の温度または前記ガラス融液の温度の少なくとも1箇所を測定する温度計測装置を含むことを特徴とする請求項1に記載のガラス熔解装置。
【請求項7】
前記熱電対は、イリジウム-イリジウム・ロジウム熱電対またはタングステン-タングステン・レニウム熱電対、白金-白金・ロジウム熱電対、白金・ロジウム-白金・ロジウム熱電対及び強化白金熱電対の群から選ばれる少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項6に記載のガラス熔解装置。
【請求項8】
前記熔融槽は、ガラス原料を前記ガラス融液とするための加熱装置として、高周波誘導加熱装置、直接通電加熱装置及び間接抵抗加熱装置の群から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1に記載のガラス熔解装置。
【請求項9】
前記熔融槽若しくは前記排出管又は前記熔融槽と前記排出管の両方は、前記ガラス融液を加熱するための加熱装置として、高周波誘導加熱装置、直接通電加熱装置、電極通電加熱装置及び間接抵抗加熱装置の群から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1に記載のガラス熔解装置。
【請求項10】
前記電極通電加熱装置は、前記熔融槽に電極が2本以上挿入される構造と、該電極の電源と、を含み、該電極による前記ガラス融液への通電によって該ガラス融液を直接加熱することを特徴とする請求項9に記載のガラス熔解装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、イリジウム系材料を含む部材を組み合わせて構成されたガラス熔解装置に関し、例えば、熱膨張・熱収縮による接合箇所にかかる応力の影響を低減させたガラス熔解装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
光学ガラス,光ファイバーガラス等その他、着色や不純物を嫌う高品位ガラス、特に1000~2000℃位迄の融解温度(融点)を必要とする高品位ガラスの熔解装置に関する技術がある(例えば特許文献1を参照。)。特許文献1に記載の熔解装置は、不純物の混入を抑制して高品位ガラスの熔解を長期間に亘って可能にすることを課題としている。この課題を解決するために、この熔解装置に講じられた技術的手段は、熔解炉,スリーブ,ポット等の少なくとも熔融ガラスが接する装置本体構成部材を、1000~2000℃位迄の高温度域において、強度,引張り強さ,ビッカース硬さ,クリープ破断強度などの機械的性質に優れ且つ熔融ガラスに対し濡れ性が悪く、又、反応性に優れたイリジウム又はイリジウム基合金にて形成したことである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平2‐22132号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
イリジウム又はイリジウム基合金は、特許文献1で開示されているように、1000~2000℃位迄の高温度域において機械的性質に優れている一方で、曲げ加工等の加工性に劣るため、ガラス熔解装置の製造において設計の自由度が小さい。また、ガラス熔解装置では、連続使用することで、熱膨張・熱収縮を繰り返すため、基材の溶接箇所での亀裂若しくは破損、又は、基材の変形が発生しやすかった。特に、基材の溶接箇所には、熱膨張による応力が集中しやすいため、溶接箇所における亀裂、破損又は変形が生じやすかった。
【0005】
そこで本開示の目的は、ガラス熔解装置において、イリジウム系材料を含む部材同士の溶接部における熱膨張・熱収縮による亀裂、破損又は変形を抑制することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、鋭意検討した結果、ガラス熔解装置において、イリジウム系材料を含む部材同士の溶接部を含む部位に、熱膨張・熱収縮を緩衝する構造を含ませることで、上記の課題が解決できることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明に係るガラス熔解装置は、少なくとも、ガラス融液と接触する熔融槽と、該熔融槽に設けられた、前記ガラス融液を排出するための排出口と、該排出口に接合された排出管と、を含むガラス熔解装置であって、該ガラス熔解装置は、イリジウム系材料を含む板材及び管材の群から選ばれる3つ以上の部材を組み合わせて構成され、かつ、接し合う部材同士を接合している溶接部を含み、前記溶接部によって接合された部材同士のうち、少なくとも一つの部材同士がなす角度が鈍角を含んでいることを特徴とする。
【0007】
本発明に係るガラス熔解装置では、前記溶接部によって接合された部材同士の組み合わせは、板材と板材、板材と管材、及び、管材と管材の群から選ばれる少なくとも一つである形態を包含する。
【0008】
本発明に係るガラス熔解装置では、前記ガラス熔解装置を収納するためのケーシングと、該ケーシングの内部空間を不活性ガス雰囲気とする雰囲気ガス制御部と、をさらに有することが好ましい。イリジウムは、高温下で大気雰囲気に晒されると、酸化揮発しやすい。そこで、イリジウムの酸化揮発を抑制し、装置の寿命を延ばすことができる。
【0009】
本発明に係るガラス熔解装置では、前記雰囲気ガス制御部は、前記ケーシングの内部空間の酸素濃度を0.1質量%以下の不活性ガス雰囲気に制御することが好ましい。イリジウムの酸化揮発をより抑制することができる。
【0010】
本発明に係るガラス熔解装置では、前記ガラス融液を加熱するための加熱装置は、前記ガラス融液の温度を1500℃以上に加熱する加熱能力を有することが好ましい。ガラス熔解装置は1500℃未満でも使用することは可能であるものの、ガラス融液の温度が1500℃以上となる高温での使用において、主成分がイリジウム以外の材料で形成されたガラス熔解装置では基材の変形、劣化やインクルージョンなどが懸念されるため、高品位なガラスを熔解することができない。本実施形態に係るガラス熔解装置は、特許文献1に記載された性能を十分に発揮することに加え、特許文献1では解決されない溶接部における熱膨張・熱収縮による亀裂、破損又は変形を抑制することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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