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公開番号2025064509
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-17
出願番号2023174338
出願日2023-10-06
発明の名称ガラス物品の製造方法
出願人日本電気硝子株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C03B 5/24 20060101AFI20250410BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約【課題】生地枯れの発生を防止してガラス物品の生産を確実に継続する。
【解決手段】ガラス物品の製造方法は、溶融炉内の溶融ガラス上のガラス原料の状態を把握する把握工程S6と、移送装置内の溶融ガラスの液面レベルを測定する測定工程S7と、溶融ガラス上のガラス原料の状態及び溶融ガラスの液面レベルを判定する判定工程S8とを備える。判定工程S8で、溶融ガラス上のガラス原料が増加し、かつ、溶融ガラスの液面レベルが低下したと判定された場合に、溶融炉内にガラス原料を第一平均投入速度で連続的に投入する第一投入工程を停止し、第一平均投入速度よりも遅い第二平均投入速度でガラス原料を投入する第二投入工程を実行する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
溶融炉内にガラス原料を第一平均投入速度で連続的に投入する第一投入工程と、
前記溶融炉内に投入された前記ガラス原料を加熱溶融して溶融ガラスを生成する溶融工程と、
前記溶融炉内で生成された前記溶融ガラスを前記溶融炉外に排出する排出工程と、
前記溶融炉外に排出された前記溶融ガラスを移送装置で移送する移送工程と、
前記移送装置で移送された前記溶融ガラスからガラス物品を成形する成形工程とを備えるガラス物品の製造方法であって、
前記溶融炉内の前記溶融ガラス上の前記ガラス原料の状態を把握する把握工程と、
前記溶融炉内及び前記移送装置内の少なくとも一方における前記溶融ガラスの液面レベルを測定する測定工程と、
前記把握工程及び前記測定工程の結果に基づいて、前記溶融ガラス上の前記ガラス原料の状態及び前記溶融ガラスの液面レベルを判定する判定工程とを備え、
前記判定工程で、前記溶融ガラス上の前記ガラス原料が増加し、かつ、前記溶融ガラスの液面レベルが低下したと判定された場合に、前記第一投入工程を停止し、前記第一平均投入速度よりも遅い第二平均投入速度で前記ガラス原料を投入する第二投入工程を実行することを特徴とするガラス物品の製造方法。
続きを表示(約 620 文字)【請求項2】
前記第二投入工程では、間欠的に前記ガラス原料を投入する請求項1に記載のガラス物品の製造方法。
【請求項3】
前記測定工程では、前記移送装置内の前記溶融ガラスの液面レベルを測定する請求項1又は2に記載のガラス物品の製造方法。
【請求項4】
前記判定工程では、前記移送装置内の前記溶融ガラスの液面レベルが閾値以下に低下した場合に、前記溶融ガラスの液面レベルが低下したと判定し、
前記閾値が、定常時の液面レベルの80~95%である請求項3に記載のガラス物品の製造方法。
【請求項5】
前記第二投入工程では、前記溶融ガラスの前記液面レベルが低下した状態を維持しながら、前記溶融ガラス上の前記ガラス原料を減少させる請求項1又は2に記載のガラス物品の製造方法。
【請求項6】
前記判定工程で、前記第二投入工程により前記溶融ガラス上の前記ガラス原料が減少したと判定された場合に、前記第二投入工程を停止し、前記第二投入工程から投入速度を漸次速めながら前記ガラス原料を投入する第三投入工程を実行する請求項1又は2に記載のガラス物品の製造方法。
【請求項7】
前記判定工程で、前記第三投入工程により前記溶融ガラスの液面レベルが上昇したと判定された場合に、前記第三投入工程を停止し、前記第一投入工程を再開する請求項6に記載のガラス物品の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス物品の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
ガラス繊維やガラス板などのガラス物品の製造方法では、例えば、溶融炉内にガラス原料を連続的に投入する投入工程と、溶融炉内に投入されたガラス原料を加熱溶融して溶融ガラスを生成する溶融工程と、溶融炉内で生成された溶融ガラスを溶融炉外に排出する排出工程と、溶融炉外に排出された溶融ガラスを移送装置で移送する移送工程と、移送装置で移送された溶融ガラスからガラス物品を成形する成形工程とを備える(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
上記の製造方法では、溶融炉内に投入されたガラス原料は、先に溶融した溶融ガラスの液面上に投入される。その結果、溶融ガラスの液面上には、未溶解のガラス原料からなるバッチ層が形成され、このバッチ層が加熱溶融されることにより徐々に溶融ガラスが生成される。
【0004】
バッチ層は、例えば、溶融ガラスの液面よりも上方に配置されたバーナーによりガス燃料を燃焼したり、あるいは、溶融ガラス中に浸漬された電極により溶融ガラスを通電加熱したりすることに伴って加熱溶融される(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-183902号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の製造方法において、バッチ層が厚くなりすぎたり、バッチ層に含まれるバッチ山が大きくなったりすると、溶融炉内の温度(例えば溶融炉内の天井温度や雰囲気温度、溶融ガラス温度)の低下などが発生し、バッチ層のガラス原料が溶解しにくくなる。その結果、溶融炉内の溶融ガラスの液面レベルが低下し、最終的に、溶融炉内や移送装置内の溶融ガラスが消失する、いわゆる生地枯れが発生するおそれがある。生地枯れは、ガラス物品の生産を継続できなくなるという重大な問題を引き起こす。
【0007】
本発明は、生地枯れの発生を防止してガラス物品の生産を確実に継続することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1) 上記の課題を解決するために創案された本発明は、溶融炉内にガラス原料を第一平均投入速度で連続的に投入する第一投入工程と、溶融炉内に投入されたガラス原料を加熱溶融して溶融ガラスを生成する溶融工程と、溶融炉内で生成された溶融ガラスを溶融炉外に排出する排出工程と、溶融炉外に排出された溶融ガラスを移送装置で移送する移送工程と、移送装置で移送された溶融ガラスからガラス物品を成形する成形工程とを備えるガラス物品の製造方法であって、溶融炉内の溶融ガラス上のガラス原料の状態を把握する把握工程と、溶融炉内及び移送装置内の少なくとも一方における溶融ガラスの液面レベルを測定する測定工程と、把握工程及び測定工程の結果に基づいて、溶融ガラス上のガラス原料の状態及び溶融ガラスの液面レベルを判定する判定工程とを備え、判定工程で、溶融ガラス上のガラス原料が増加し、かつ、溶融ガラスの液面レベルが低下したと判定された場合に、第一投入工程を停止し、第一平均投入速度よりも遅い第二平均投入速度でガラス原料を投入する第二投入工程を実行することを特徴とする。
【0009】
このようにすれば、第二投入工程では、第一投入工程の第一平均投入速度よりも遅い第二平均投入速度でガラス原料が投入されるため、溶融炉内の温度(例えば溶融炉内の天井温度や雰囲気温度、溶融ガラス温度)が上昇し、溶融ガラス上のガラス原料の加熱溶融が促進される。その結果、溶融ガラス上のガラス原料が増加した状態が緩和されると共に、溶融ガラスの液面レベルがさらに低下するのを抑制できる。したがって、溶融ガラス上のガラス原料が増加した場合でも生地枯れが発生するのを防止し、ガラス物品の生産を確実に継続できる。
【0010】
(2) 上記(1)の構成において、第二投入工程では、間欠的にガラス原料を投入することが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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