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公開番号2025091183
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-18
出願番号2023206286
出願日2023-12-06
発明の名称ガラス板及びディスプレイ装置
出願人AGC株式会社
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類C03C 3/095 20060101AFI20250611BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約【課題】本発明は、結晶化させたガラスの表面結晶化を抑制し得るガラス板の提供を目的とする。
【解決手段】第1主面と、前記第1主面に対向する第2主面と、を有し、厚さが0.30~1.00mmであり、950℃~1260℃のいずれかの温度における結晶成長速度が100~5000μm/時間であり、リチウムを含有し、酸化物基準の質量百分率表示で、母組成におけるR2Oの含有量が5.0~15%であり、少なくとも前記第1主面において、表面から深さ10μmまでのR2Oの平均含有量が、板厚中心のR2Oの含有量より0.5~4.0%少ない、ガラス板。但し、R2Oは、Li2O、Na2O及びK2Oの合計である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
第1主面と、前記第1主面に対向する第2主面と、を有し、
厚さが0.30~1.00mmであり、
950℃~1260℃のいずれかの温度における結晶成長速度が100~5000μm/時間であり、
リチウムを含有し、
酸化物基準の質量百分率表示で、母組成におけるR

Oの含有量が5.0~15%であり、
少なくとも前記第1主面において、表面から深さ10μmまでのR

Oの平均含有量が、板厚中心のR

Oの含有量より0.5~4.0%少ない、ガラス板。但し、R

Oは、Li

O、Na

O及びK

Oの合計である。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
請求項1に記載のガラス板を結晶化させた結晶化ガラス板であり、
前記第1主面の算術平均粗さRaが500nm以下であるガラス板。
【請求項3】
母組成が、酸化物基準の質量百分率表示で、
SiO

を60~75%、
Al



を7.0~23%、
Li

Oを4.5~13.0%含有する、請求項1に記載のガラス板。
【請求項4】
母組成が、酸化物基準の質量百分率表示で、
SiO

を60~75%、
Al



を7.0~23%、
Li

Oを4.5~13.0%、
Na

Oを0~1.5%、
SnO

を0.10~2.5%、
ZrO

を1.0~6.0%、




を1.0~9.0%、




を0~5.0%
含有する、請求項3に記載のガラス板。
【請求項5】
化学強化ガラスである、請求項1に記載のガラス板。
【請求項6】
フロートガラスである、請求項1に記載のガラス板。
【請求項7】
厚さ0.7mmに換算した場合の可視光透過率が91.0%以上である、請求項1に記載のガラス板。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載のガラス板を含むディスプレイ装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス板及びディスプレイ装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
携帯端末のカバーガラス、車載用のカーナビゲーションシステムのカバーガラス等のディスプレイ装置の保護部材には、ディスプレイの視認性等を向上するため、高い透明性が求められることが多い。
【0003】
結晶化ガラスは、ガラス中に結晶を析出させたものであり、結晶を含まない非晶質ガラスと比較して硬く、傷つきにくい。かかる特性から、結晶化ガラスはディスプレイ装置の保護部材に好適に用いられており、例えば、特許文献1には、携帯型電子機器や光学機器などの保護部材として適している結晶化ガラスが記載されている。
【0004】
化学強化処理が可能な結晶化ガラスは、非晶質ガラスと比較して、破砕を防止しながら高強度とし得る。化学強化処理は、ガラス転移点以下の温度でイオン交換によりガラス板表面付近に存在するイオン半径が小さなアルカリ金属イオンをイオン半径のより大きいアルカリイオンに置換する処理である。これにより、ガラスの表面に圧縮応力が残留し、ガラスの強度が向上する。
【0005】
Liを含有するガラス(以下、リチウム含有ガラス)は、高速のイオン交換(例えば、NaイオンまたはKイオンによるLiイオンの置換)により深い圧縮応力層深さ(以下、DOL)を実現し得る硝材である。そのため、近年リチウム含有ガラスの開発への期待が高まっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特表2021-509658号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
リチウム含有ガラスは、フロート法により製造する際に結晶を生じ易く、フロート法製造の際に生じた該結晶に起因して、結晶化処理において表面結晶化が促進され、表面の平坦度が悪くなるという課題がある。表面の平坦度が悪くなると、透明性及び強度が低下し、また、製造工程において研磨等の表面の平坦度向上のための工数を要することとなり、生産効率の低下につながる。
【0008】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、結晶化させたガラスの表面結晶化を抑制し得るガラス板の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、表面のアルカリ金属酸化物の合計含有量を下げることで、リチウム含有ガラスの結晶化処理における表面結晶化を抑制し得ることを見出し、本発明を完成させた。
【0010】
すなわち、本発明は下記の通りである。
1.第1主面と、前記第1主面に対向する第2主面と、を有し、
厚さが0.30~1.00mmであり、
950℃~1260℃のいずれかの温度における結晶成長速度が100~5000μm/時間であり、
リチウムを含有し、
酸化物基準の質量百分率表示で、母組成におけるR

Oの含有量が5.0~15%であり、
少なくとも前記第1主面において、表面から深さ10μmまでのR

Oの平均含有量が、板厚中心のR

Oの含有量より0.5~4.0%少ない、ガラス板。但し、R

Oは、Li

O、Na

O及びK

Oの合計である。
2.前記1に記載のガラス板を結晶化させた結晶化ガラス板であり、
前記第1主面の算術平均粗さRaが500nm以下であるガラス板。
3.母組成が、酸化物基準の質量百分率表示で、
SiO

を60~75%、
Al



を7.0~23%、
Li

Oを4.5~13.0%含有する、前記1又は2に記載のガラス板。
4.母組成が、酸化物基準の質量百分率表示で、
SiO

を60~75%、
Al



を7.0~23%、
Li

Oを4.5~13.0%、
Na

Oを0~1.5%、
SnO

を0.10~2.5%、
ZrO

を1.0~6.0%、




を1.0~9.0%、




を0~5.0%
含有する、前記1~3のいずれか1に記載のガラス板。
5.化学強化ガラスである、前記1~4のいずれか1に記載のガラス板。
6.フロートガラスである、前記1~5のいずれか1に記載のガラス板。
7.厚さ0.7mmに換算した場合の可視光透過率が91.0%以上である、前記1~6のいずれか1に記載のガラス板。
8.前記1~7のいずれか1に記載のガラス板を含むディスプレイ装置。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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