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公開番号2024129477
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-27
出願番号2023038707
出願日2023-03-13
発明の名称化学強化ガラス板およびその製造方法
出願人日本電気硝子株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C03C 21/00 20060101AFI20240919BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約【課題】高い耐衝撃性と可撓性とを有する化学強化ガラス板を提供する。
【解決手段】化学強化ガラス板1は、薄肉部2と、厚肉部3と、薄肉部2および厚肉部3の各々表面部に形成された圧縮応力層6a,6bとを備え、薄肉部2において折り曲げ可能である。化学強化ガラス板1は、薄肉部2の最大圧縮応力深さをDOC1、厚肉部3の最大圧縮応力深さをDOC2、厚肉部3の厚みをt2とした場合に、DOC2>DOC1なる関係を有し、かつ、DOC2/t2≧0.05なる関係を有する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
薄肉部と、前記薄肉部よりも厚い厚肉部と、前記薄肉部および前記厚肉部の各々表面部に形成された圧縮応力層とを備え、前記薄肉部において折り曲げ可能な化学強化ガラス板であって、
前記薄肉部の最大圧縮応力深さをDOC1、前記厚肉部の最大圧縮応力深さをDOC2、前記厚肉部の厚みをt2とした場合に、
DOC2>DOC1なる関係を有し、かつ、
DOC2/t2≧0.05なる関係を有することを特徴とする化学強化ガラス板。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記薄肉部の最大圧縮応力深さをDOC1、前記薄肉部の厚みをt1とした場合に、
DOC1/t1≦0.20なる関係を有する請求項1に記載の化学強化ガラス板。
【請求項3】
前記薄肉部の厚みt1が、0.01mm以上0.2mm以下であり、
前記厚肉部の厚みt2が、0.2mm超2.0mm以下である請求項1又は2に記載の化学強化ガラス板。
【請求項4】
前記薄肉部の最大圧縮応力深さをDOC1、前記厚肉部の最大圧縮応力深さをDOC2とした場合に、
DOC2/DOC1≧5なる関係を有する請求項1又は2に記載の化学強化ガラス板。
【請求項5】
前記薄肉部の最大圧縮応力深さDOC1が、2~20μmであり、
前記厚肉部の最大圧縮応力深さDOC2が、10~200μmである請求項1又は2に記載の化学強化ガラス板。
【請求項6】
前記薄肉部の最大圧縮応力値CS1が、100~1500MPaであり、
前記厚肉部の最大圧縮応力値CS2が、200~2000MPaである請求項1又は2に記載の化学強化ガラス板。
【請求項7】
前記薄肉部の最大圧縮応力値をCS1、前記厚肉部の最大圧縮応力値をCS2とした場合に、
CS2/CS1≦20なる関係を有する請求項1又は2に記載の化学強化ガラス板。
【請求項8】
前記厚肉部の圧縮応力層において、深さ方向の応力プロファイルが屈曲点を有する、請求項1又は2に記載の化学強化ガラス板。
【請求項9】
ガラス組成としてLi

OおよびNa

Oを含む請求項1又は2に記載の化学強化ガラス板。
【請求項10】
ガラス組成として、モル%で、SiO

50~80%、Al



8~25%、B



0~10%、Li

O 3~15%、Na

O 3~21%、K

O 0~10%、MgO 0~10%、P



0~15%を含む請求項9に記載の化学強化ガラス板。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、化学強化ガラス板およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年、ディスプレイの表示面を折りたたみ可能とする、いわゆるフォルダブルタイプのスマートフォンやダブレットPC等のデバイスが開発されている。このようなフォルダブルデバイスのカバーガラスは折り曲げ可能である必要がある。したがって、カバーガラスとして化学強化ガラス板を用いる場合、化学強化ガラス板も折り曲げ可能である必要がある。
【0003】
化学強化ガラス板を折り曲げ可能とするためには、化学強化ガラス板全体を薄肉とし、可撓性(柔軟性)を付与することが考えられる。しかしながら、全体が薄肉とされた化学強化ガラス板では、折り曲げることは可能であるが、高い耐衝撃性を付与することが難しいという問題がある。
【0004】
一方、化学強化ガラス板全体を厚肉とした場合、化学強化ガラス板に高い耐衝撃性を付与しやすくなるが、化学強化ガラス板に可撓性を付与しにくい。その結果、全体が厚肉とされた化学強化ガラス板では、折り曲げることが難しいという問題がある。
【0005】
そこで、化学強化ガラス板として、薄肉部と、薄肉部よりも厚い厚肉部とを有し、薄肉部において折り曲げ可能とされたものが開発されるに至っている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2020/065132号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
化学強化ガラス板が、薄肉部と厚肉部とを有し、薄肉部で折り曲げ可能な場合でも、高い耐衝撃性と可撓性とを両立する上では依然として改良の余地がある。特に、この種の化学強化ガラス板では、厚肉部および薄肉部のうち、一方の耐衝撃性を高めると、他方の耐衝撃性が低くなりやすい。
【0008】
例えば、厚肉部における耐衝撃性を高めるべく圧縮応力層の深さ(DOC)を深くしようと一度のイオン交換処理で深部までイオン交換を行うと、薄肉部においてガラスの厚み方向の全域にわたってイオンが過剰拡散してしまい、ガラス中央部と表面部とのイオン濃度差が生じ難くなり、薄肉部の表面で高い圧縮応力を得られなくなる場合がある。逆に、薄肉部の表面で高い圧縮応力を得るべくイオン交換深さを浅く設定すると、厚肉部のDOCまで浅くなってしまう。このように、従来の技術では、厚肉部および薄肉部の双方で同時に高い耐衝撃性を実現することが困難であった。
【0009】
本発明は、高い耐衝撃性と可撓性とを有する化学強化ガラス板を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1) 上記の課題を解決するために創案された本発明は、薄肉部と、薄肉部よりも厚い厚肉部と、薄肉部および厚肉部の各々表面部に形成された圧縮応力層とを備え、薄肉部において折り曲げ可能な化学強化ガラス板であって、薄肉部の最大圧縮応力深さをDOC1、厚肉部の最大圧縮応力深さをDOC2、厚肉部の厚みをt2とした場合に、DOC2>DOC1なる関係を有し、かつ、DOC2/t2≧0.05なる関係を有することを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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