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公開番号
2024152170
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-25
出願番号
2023066206
出願日
2023-04-14
発明の名称
ポリマー被覆ガラス基材
出願人
住友ゴム工業株式会社
代理人
弁理士法人WisePlus
主分類
C03C
17/34 20060101AFI20241018BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約
【課題】表面の凹凸性がコントロールされ、表面の弾性率が低いポリマー被覆ガラス基材を提供する。
【解決手段】ガラス基材の表面に2層以上の親水性ポリマー層が形成されたポリマー被覆ガラス基材に関する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ガラス基材の表面に2層以上の親水性ポリマー層が形成されたポリマー被覆ガラス基材。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
2層以上の親水性ポリマー層が、同一の親水性ポリマー又は異なる親水性ポリマーにより形成される請求項1に記載のポリマー被覆ガラス基材。
【請求項3】
2層以上の親水性ポリマー層が同一の親水性ポリマーにより形成され、
2層以上の親水性ポリマー層のうち、ガラス基材表面上の親水性ポリマー層を形成する親水性ポリマーの数平均分子量が、他の親水性ポリマー層を形成する親水性ポリマーの数平均分子量以上である請求項1に記載のポリマー被覆ガラス基材。
【請求項4】
2層以上の親水性ポリマー層が同一の親水性ポリマーにより形成され、
2層以上の親水性ポリマー層のうち、ガラス基材表面上の親水性ポリマー層を形成する親水性ポリマーの数平均分子量が他の親水性ポリマー層を形成する親水性ポリマーの数平均分子量より大きく、かつガラス基材表面上の親水性ポリマー層の厚みが他の親水性ポリマー層全体の厚み以下である請求項1に記載のポリマー被覆ガラス基材。
【請求項5】
他の親水性ポリマー層を形成する親水性ポリマーの数平均分子量が30000以下である請求項3に記載のポリマー被覆ガラス基材。
【請求項6】
2層以上の親水性ポリマー層が、下記式(I)で表される親水性ポリマーからなる群より選択される少なくとも1種で形成される請求項1に記載のポリマー被覆ガラス基材。
TIFF
2024152170000009.tif
33
156
(式中、R
51
は水素原子又はメチル基、R
52
はアルキル基を表す。pは1~8、mは1~5、nは繰り返し数を表す。)
【請求項7】
2層以上の親水性ポリマー層が、下記式(II)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種の親水性モノマーと、他のモノマーとの共重合体で形成される請求項1に記載のポリマー被覆ガラス基材。
TIFF
2024152170000010.tif
28
156
(式中、R
51
は水素原子又はメチル基、R
52
はアルキル基を表す。pは1~8、mは1~5を表す。)
【請求項8】
2層以上の親水性ポリマー層全体の厚みが10~1000nmである請求項1に記載のポリマー被覆ガラス基材。
【請求項9】
2層以上の親水性ポリマー層の最表面層の表面に足場蛋白質が吸着されている請求項1に記載のポリマー被覆ガラス基材。
【請求項10】
足場蛋白質がフィブロネクチンである請求項9に記載のポリマー被覆ガラス基材。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリマー被覆ガラス基材に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
血液及び体液中の特定細胞(血球細胞、血液・体液中に存在するがん細胞等)を捕捉するための器具を作製するために、ガラス基材表面を特殊な高分子でコーティングする技術が提案されている。
【0003】
しかしながら、特殊な高分子の中には、コーティングで平滑な表面を作製し難いものがあり、表面の凹凸性は、特定細胞の捕捉性能に影響することから、がん細胞等の特定細胞の捕捉性能等に優れた凹凸性がコントロールされた表面が形成された基材の提供が望まれている(特許文献1等参照)。更に、表面の凹凸が大きいと、コーティング面の白濁が起こりやすく、表面の凹凸性のコントロールによりコーティング面の白濁を抑えることが望まれる。また、コーティング面の白濁を抑えることで、がん細胞等の特定細胞の捕捉性能等の向上が期待される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表2005-523981号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、前記課題を解決し、表面の凹凸性がコントロールされ、表面の弾性率が低いポリマー被覆ガラス基材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、ガラス基材の表面に2層以上の親水性ポリマー層が形成されたポリマー被覆ガラス基材に関する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ガラス基材の表面に2層以上の親水性ポリマー層が形成されたポリマー被覆ガラス基材であるので、表面の凹凸性がコントロールされ、表面の弾性率が低いポリマー被覆ガラス基材を提供できる。従って、上記ポリマー被覆ガラス基材により、がん細胞等の特定細胞の捕捉性能の向上効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実施例4及び比較例1で作製されたガラス基材の写真図の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、ガラス基材の表面に2層以上の親水性ポリマー層が形成されたポリマー被覆ガラス基材である。ガラス基材の表面に親水性ポリマー層を2層以上形成することで、基材表面の凹凸性のコントロールが可能となり、表面粗さが小さく、平滑性の高く、かつ表面の弾性率が低い親水性ポリマー層が被覆されたポリマー被覆ガラス基材を提供できる。
【0010】
血中循環腫瘍細胞(数個~数百個/血液1mL)等の体液中にでてきた腫瘍細胞(がん細胞等)は、非常に数が少なく、検査に供するには、採取した体液中に存在する腫瘍細胞をできる限り多く捕捉することが重要と考えられる。本発明のポリマー被覆ガラス基材は、2層以上の親水性ポリマー層をガラス基材上に形成することで、表面の凹凸性がコントロールされ、表面粗さが小さく、平滑性の高い親水性ポリマー層が形成される。また、形成される親水性ポリマー層は、表面の弾性率が低い。そして、親水性ポリマー層の凹凸性はがん細胞等の特定細胞の捕捉性に影響を与え、表面の凹凸性をコントロールし、平滑性を高くすることで、優れた特定細胞の捕捉性能が得られ、また、表面の弾性率も特定細胞の捕捉性に影響を与え、弾性率が低いほど、捕捉性能が向上する。従って、例えば、ガラス基材表面上に形成された2層以上の親水性ポリマー層に腫瘍細胞を捕捉し、その数を測定することで、体液中の腫瘍細胞数が判り、がん治療効果の確認などに利用できる。また、捕捉した腫瘍細胞を培養し、その培養した細胞で抗がん剤等の効き目を確認することで、抗がん剤等の投与前に、体の外で抗がん剤などの効き目を確認できると同時に、抗がん剤などの選定にも利用できる。
(【0011】以降は省略されています)
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