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公開番号2024109404
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-14
出願番号2023014178
出願日2023-02-01
発明の名称光学ガラスおよび光学素子
出願人HOYA株式会社
代理人前田・鈴木国際特許弁理士法人
主分類C03C 3/068 20060101AFI20240806BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約【課題】 高屈折率・低分散であって、幅広い温度環境に使用できる光学ガラス、ならびに前記光学ガラスからなる光学素子を提供すること。
【解決手段】 カチオン%表示において、B3+の含有量とB3+およびSi4+の合計含有量とのカチオン比[B3+/(B3++Si4+)]が1/3以上であり、Ba2+およびSr2+の合計含有量と、Li+、Na+、K+、Cs+、Mg2+、Ca2+、Sr2+、およびBa2+の合計含有量とのカチオン比[(Ba2++Sr2+)/(Li++Na++K++Cs++Mg2++Ca2++Sr2++Ba2+)]が0.62以上であり、Ba2+およびLi+の合計含有量と、Na+、K+、Si4+、Ti4+、Nb5+、およびW6+の合計含有量とのカチオン比[(Ba2++Li+)/(Na++K++Si4++Ti4++Nb5++W6+)]が8/9以上であり、Gd3+、Zn2+、Ti4+、Nb5+、W6+、およびZr4+の合計含有量[Gd3++Zn2++Ti4++Nb5++W6++Zr4+]が13.00カチオン%以下であり、La3+、Y3+、Ba2+、Li+の合計含有量[La3++Y3++Ba2++Li+]が36カチオン%以上であり、Gd3+、Zn2+、Ti4+、Nb5+、W6+、Bi3+の合計含有量とY3+の含有量とのカチオン比[(Gd3++Zn2++Ti4++Nb5++W6++Bi3+)/Y3+]が2.0以下である、光学ガラス。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
カチオン%表示において、

3+
の含有量とB
3+
およびSi
4+
の合計含有量とのカチオン比[B
3+
/(B
3+
+Si
4+
)]が1/3以上であり、
Ba
2+
およびSr
2+
の合計含有量と、Li
+
、Na
+
、K
+
、Cs
+
、Mg
2+
、Ca
2+
、Sr
2+
、およびBa
2+
の合計含有量とのカチオン比[(Ba
2+
+Sr
2+
)/(Li
+
+Na
+
+K
+
+Cs
+
+Mg
2+
+Ca
2+
+Sr
2+
+Ba
2+
)]が0.62以上であり、
Ba
2+
およびLi
+
の合計含有量と、Na
+
、K
+
、Si
4+
、Ti
4+
、Nb
5+
、およびW
6+
の合計含有量とのカチオン比[(Ba
2+
+Li
+
)/(Na
+
+K
+
+Si
4+
+Ti
4+
+Nb
5+
+W
6+
)]が8/9以上であり、
Gd
3+
、Zn
2+
、Ti
4+
、Nb
5+
続きを表示(約 2,600 文字)【請求項2】
カチオン%表示において、

3+
の含有量とB
3+
およびSi
4+
の合計含有量とのカチオン比[B
3+
/(B
3+
+Si
4+
)]が1/3以上であり、
Ba
2+
およびSr
2+
の合計含有量と、Li
+
、Na
+
、K
+
、Cs
+
、Mg
2+
、Ca
2+
、Sr
2+
、およびBa
2+
の合計含有量とのカチオン比[(Ba
2+
+Sr
2+
)/(Li
+
+Na
+
+K
+
+Cs
+
+Mg
2+
+Ca
2+
+Sr
2+
+Ba
2+
)]が0.62以上であり、
Ba
2+
およびLi
+
の合計含有量と、Na
+
、K
+
、Si
4+
、Ti
4+
、Nb
5+
、およびW
6+
の合計含有量とのカチオン比[(Ba
2+
+Li
+
)/(Na
+
+K
+
+Si
4+
+Ti
4+
+Nb
5+
+W
6+
)]が8/9以上であり、
Gd
3+
、Zn
2+
、Ti
4+
、Nb
5+
【請求項3】
酸化物基準において、ガラス成分SiO
2
、B
2

3
、Al
2

3
、Li
2
O、Na
2
O、K
2
O、Cs
2
O、MgO、CaO、SrO、BaO、ZnO、La
2

3
、Gd
2

3
、Y
2

3
、ZrO
2
、TiO
2
、Nb
2

5
、WO
3
、およびBi
2

3
の質量%表示による含有量をそれぞれC(SiO
2
)、C(B
2

3
)、C(Al
2

3
)、C(Li
2
O)、C(Na
2
O)、C(K
2
O)、C(Cs
2
O)、C(MgO)、C(CaO)、C(SrO)、C(BaO)、C(ZnO)、C(La
2

3
)、C(Gd
2

3
)、C(Y
2

3
)、C(ZrO
2
)、C(TiO
2
)、C(Nb
2

5
)、C(WO
3
)、およびC(Bi
2

3
)とし、
SiO
2
、BO
1.5
、AlO
1.5
、LiO
0.5
、NaO
0.5
【請求項4】
酸化物基準において、ガラス成分SiO
2
、B
2

3
、Al
2

3
、Li
2
O、Na
2
O、K
2
O、Cs
2
O、MgO、CaO、SrO、BaO、ZnO、La
2

3
、Gd
2

3
、Y
2

3
、ZrO
2
、TiO
2
、Nb
2

5
、WO
3
、およびBi
2

3
の質量%表示による含有量をそれぞれC(SiO
2
)、C(B
2

3
)、C(Al
2

3
)、C(Li
2
O)、C(Na
2
O)、C(K
2
O)、C(Cs
2
O)、C(MgO)、C(CaO)、C(SrO)、C(BaO)、C(ZnO)、C(La
2

3
)、C(Gd
2

3
)、C(Y
2

3
)、C(ZrO
2
)、C(TiO
2
)、C(Nb
2

5
)、C(WO
3
)、およびC(Bi
2

3
)とし、
SiO
2
、BO
1.5
、AlO
1.5
、LiO
0.5
、NaO
0.5
【請求項5】
-30~70℃における平均線膨張係数α
L
が0.80×10
-5

-1
以上である、請求項1~4のいずれかに記載の光学ガラス。
【請求項6】
請求項1~4のいずれかに記載の光学ガラスからなる光学素子。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光学ガラスおよび光学素子に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
レンズやプリズムといった光学素子は、単独で使われることは少なく、通常、複数の光学素子を組み合わせて用いる。光学機器では、それらの光学素子を他の部材で固定・担持し、あるいは接着・接合して使われる。
【0003】
例えば一眼レフカメラといった人間が操作する光学機器は、室温環境に置かれることが多い。一方で、例えばセキュリティカメラ、車載カメラ、ドローンに搭載されるカメラなどは、より過酷な高温あるいは低温環境のもとでの使用が想定される。
【0004】
これまで、光学ガラスでは、温度範囲100~300℃または20~300℃といった、室温よりも高い温度環境での膨張係数が注目されてきた。しかし、上述した実際の使用環境を考慮すると、より低温域での膨張係数にも注目する必要がある。
【0005】
一般に、光学ガラスの-30~70℃における平均線膨張係数α
L
は、およそ1×10
-5

-1
程度のオーダーである。これは、光学機器に用いられる他の部材よりも小さい値である。そのため、このような光学ガラスを光学素子として光学機器に用いる場合、光学素子と他の部材との平均線膨張係数の差が大きくなって、温度環境によっては光学素子の固定や接合が不十分となるおそれがあった。
【0006】
また、レンズやプリズムといった光学素子単独の特性に注目した場合であっても、ガラスの平均線膨張係数α
L
の大きさが光学素子の結像性能に影響を及ぼすことがある。
たとえば、光学ガラスと同一温度の空気中における屈折率の温度係数である相対屈折率の温度係数dn/dT
rel.
(以下、単にdn/dTと表記する。)を決める因子には膨張係数も含まれている。そのため、ガラスの膨張係数の変化によっても、相対屈折率の温度係数(dn/dT)の数値が変化する。
【0007】
ガラスの相対屈折率の温度係数(dn/dT)が光学素子の結像性能に与える一例として、温度環境や使用条件によって光学素子自体の温度が変化する光学系、たとえば前述のセキュリティカメラ、車載カメラのほか、レーザを用いた光学系において、ガラスの相対屈折率の温度係数(dn/dT)が大きい場合、温度による屈折率の変化が大きくなり、温度の変化とともに焦点距離が変化することである。
【0008】
さらに、温度ごとにガラスの相対屈折率の温度係数(dn/dT)が異なる場合、ガラスの単位温度変化あたりの焦点距離のずれ量が、使用温度によって変化する。したがって、精密な光学設計を行うためには、使用温度別に異なる焦点距離のずれ量を受光素子側で調整する必要があり、装置の機構の複雑化が懸念される。
【0009】
従来、-30~70℃における平均線膨張係数α
L
が比較的大きなガラスとしては、低屈折率・低分散の弗リン酸ガラスや、低屈折率・高分散のSiO
2
-TiO
2
/Nb
2

5
系のガラスが知られている。そして、これらのガラスからなる光学素子を組み合わせることで、色収差を補正できることも知られている。
【0010】
しかし、例えばドローンや車載カメラのように、光学素子の質量あるいは占有体積をなるべく小さくすることを要求される場合には、光学素子の搭載枚数が著しく制限され、上
記のような平均線膨張係数α
L
が比較的大きな高分散のガラスを使うことができない。そのため、高屈折率・低分散の光学素子に主な集光特性を担わせ、残存色収差を低屈折・低分散の光学素子で除去するような光学設計が求められている。
(【0011】以降は省略されています)

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