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公開番号2024113661
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-22
出願番号2023220196
出願日2023-12-27
発明の名称ガラス積層体
出願人AGC株式会社
代理人個人
主分類C03C 17/30 20060101AFI20240815BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約【課題】有機紫外線遮蔽剤を含む被膜を備え、初期状態で良好な紫外線遮蔽性能を有し、長期間の太陽光照射後も良好な紫外線遮蔽性を維持できる耐候性を有するガラス積層体の提供。
【解決手段】ガラス基材(10)と、ガラス基材(10)の一方の表面(10S)上に形成され、1種以上の有機紫外線遮蔽剤を含む被膜(20)とを有し、ガラス基材は、60~80質量%のSiO2と、0.1~1.0質量%のFe2O3と、0.05~1.0質量%のTiO2とを含み、被膜の形成領域内の少なくとも一部が、透過スペクトルが335~374nmの波長域に極大波長を有する特定透過極大波長領域であり、特定透過極大波長領域において、ISO9050-2003に準拠して測定される紫外線透過率(Tuv)が0~3.0%である、ガラス積層体(1)。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ガラス基材と、当該ガラス基材の一方の表面上に形成され、1種以上の有機紫外線遮蔽剤を含む被膜とを有し、
前記ガラス基材は、60~80質量%のSiO

と、0.1~1.0質量%のFe



と、0.05~1.0質量%のTiO

とを含み、
前記被膜の形成領域内の少なくとも一部が、透過スペクトルが335~374nmの波長域に極大波長を有する特定透過極大波長領域であり、
前記特定透過極大波長領域において、ISO9050-2003に準拠して測定される紫外線透過率(T
uv
)が0~3.0%である、ガラス積層体。
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
前記極大波長が345~370nmである、請求項1に記載のガラス積層体。
【請求項3】
前記極大波長が350~370nmである、請求項2に記載のガラス積層体。
【請求項4】
前記特定透過極大波長領域において、前記極大波長における透過率が375nmにおける透過率より高い、請求項1または2に記載のガラス積層体。
【請求項5】
前記特定透過極大波長領域において、前記極大波長における透過率と375nmにおける透過率との差が0.1%以上である、請求項4に記載のガラス積層体。
【請求項6】
前記特定透過極大波長領域において、前記極大波長における透過率と375nmにおける透過率との差が0.1~5.0%である、請求項5に記載のガラス積層体。
【請求項7】
前記特定透過極大波長領域において、375nmにおける透過率が0~6.0%である、請求項1または2に記載のガラス積層体。
【請求項8】
前記ガラス基材はさらに、0.01~1.0質量%CeO

を含む、請求項1に記載のガラス積層体。
【請求項9】
前記ガラス基材はさらに、Al



、CaO、MgO、Na

O、K

O、およびSO

からなる群より選ばれる1種以上の金属酸化物を含む、請求項1または8に記載のガラス積層体。
【請求項10】
前記ガラス基材は、0.1~2.0質量%のAl



、7.0~9.0質量%のCaO、3.0~5.0質量%のMgO、10.0~15.0質量%のNa

O、0.01~1.0質量%のK

O、および0.1~1.0質量%のSO

を含む、請求項9に記載のガラス積層体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ガラス積層体に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
自動車等の車両等の用途では、ガラス基材の表面に、紫外線遮蔽機能を有する被膜を形成したガラス積層体が知られている。上記用途では、良好な視界を確保するために、ガラス積層体は高い可視光透過率を有することが好ましい。紫外線遮蔽性と可視光透過性との両立の観点から、有機系の紫外線遮蔽剤が好ましく用いられる。
特許文献1には、長波長紫外線領域遮蔽性を有する紫外線遮蔽剤としてベンゾジチオール系紫外線吸収剤を含む被膜を有するガラス積層体が開示されている(請求項1、10、11等)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2017/122503号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的に、紫外線遮蔽剤が吸収した紫外線由来のエネルギーは、被膜中の有機成分の分解等の劣化をもたらす傾向がある。そのため、有機系の紫外線遮蔽剤を含む被膜は、耐候性が良くなく、太陽光照射によって経時的に劣化が進み、紫外線遮蔽性能が徐々に低下する傾向がある。
【0005】
本開示は上記事情に鑑みてなされたものであり、有機紫外線遮蔽剤を含む被膜を備え、初期状態で良好な紫外線遮蔽性能を有し、長期間の太陽光照射後も良好な紫外線遮蔽性を維持できる耐候性を有するガラス積層体の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、以下のガラス積層体を提供する。
[1] ガラス基材と、当該ガラス基材の一方の表面上に形成され、1種以上の有機紫外線遮蔽剤を含む被膜とを有し、
前記ガラス基材は、60~80質量%のSiO

と、0.1~1.0質量%のFe



と、0.05~1.0質量%のTiO

とを含み、
前記被膜の形成領域内の少なくとも一部が、透過スペクトルが335~374nmの波長域に極大波長を有する特定透過極大波長領域であり、
前記特定透過極大波長領域において、ISO9050-2003に準拠して測定される紫外線透過率(T
uv
)が0~3.0%である、ガラス積層体。
【0007】
[2] 前記極大波長が345~370nmである、[1]のガラス積層体。
[3] 前記極大波長が350~370nmである、[2]のガラス積層体。
[4] 前記特定透過極大波長領域において、前記極大波長における透過率が375nmにおける透過率より高い、[1]~[3]のいずれかのガラス積層体。
[5] 前記特定透過極大波長領域において、前記極大波長における透過率と375nmにおける透過率との差が0.1%以上である、[4]のガラス積層体。
[6] 前記特定透過極大波長領域において、前記極大波長における透過率と375nmにおける透過率との差が0.1~5.0%である、[5]のガラス積層体。
[7] 前記特定透過極大波長領域において、375nmにおける透過率が0~6.0%である、[1]~[6]のいずれかのガラス積層体。
【0008】
[8] 前記ガラス基材はさらに、0.01~1.0質量%CeO

を含む、[1]~[7]のいずれかのガラス積層体。
[9] 前記ガラス基材はさらに、Al



、CaO、MgO、Na

O、K

O、およびSO

からなる群より選ばれる1種以上の金属酸化物を含む、[1]~[8]のいずれかのガラス積層体。
[10] 前記ガラス基材は、0.1~2.0質量%のAl



、7.0~9.0質量%のCaO、3.0~5.0質量%のMgO、10.0~15.0質量%のNa

O、0.01~1.0質量%のK

O、および0.1~1.0質量%のSO

を含む、[9]のガラス積層体。
【0009】
[11] 1種以上の前記有機紫外線遮蔽剤は、ベンゾジチオール系紫外線吸収剤を含む、[1]~[10]のいずれかのガラス積層体。
【0010】
[12] ベンゾジチオール系紫外線吸収剤は、下式(UX)で表される化合物および下式(UY)で表される化合物から選択される少なくとも1種を含む、[11]のガラス積層体。
(【0011】以降は省略されています)

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