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公開番号2024129340
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-27
出願番号2023038480
出願日2023-03-13
発明の名称折割装置
出願人坂東機工株式会社
代理人個人
主分類C03B 33/03 20060101AFI20240919BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約【課題】折割加工においてガラス板の折割を外形切出線から端切線に向かって伝えることができ、ガラス板の外形切出線の外側の周縁エリア全体を円滑に折割ることができる折割装置を提供する。
【解決手段】折割装置は、折割治具をガラス板11の外周エリア56bの外周縁を含むその近傍における端切線形成始点135aから外形切出線K1の外側近傍の端切線形成終点135cに向かって移動させ、ガラス板11の周縁エリア56bの端切線形成箇所に端切線形成始点135aから端切線形成終点135cに向かって延びる端切線K2を形成する。端切線形成始点135aは、ガラス板11の外周エリア56bの外周縁又は外周エリア56bの外周縁から内側に至近距離離間した位置或いは外周エリア56bの外周縁から外側に至近距離離間した位置であり、端切線形成終点135cが、外形切出線K1から外側に至近距離離間した位置である。
【選択図】図25
特許請求の範囲【請求項1】
加工対象のガラス板に端切線を形成する折割カッターホイールと前記折割カッターホイールを支持する折割カッターホルダーとを備えた折割治具を利用し、前記ガラス板に外形切出線を形成した後、前記外形切出線の外側に延びる前記ガラス板の周縁エリアに前記折割治具によって端切線を形成し、前記端切線が形成されたガラス板の周縁エリアを折割る折割装置において、
前記折割装置が、前記折割治具を前記ガラス板の外周縁を含むその近傍における端切線形成始点から前記外形切出線の外側近傍の端切線形成終点に向かって移動させ、前記ガラス板の周縁エリアの端切線形成箇所に前記端切線形成始点から前記端切線形成終点に向かって延びる前記端切線を形成することを特徴とする折割装置。
続きを表示(約 3,200 文字)【請求項2】
前記端切線形成始点が、前記ガラス板の外周縁又は前記外周縁から内側に至近距離離間した位置或いは該外周縁から外側に至近距離離間した位置であり、前記端切線形成終点が、前記外形切出線から外側に至近距離離間した位置である請求項1に記載の折割装置。
【請求項3】
前記折割カッターホイールの上下方向へ延びるカッターホイール軸線が、前記折割カッターホルダーの上下方向へ延びるカッターホルダー中心軸線に対して径方向外方へ偏芯し、前記折割カッターホイールが、前記折割カッターホルダーに対して前記カッターホルダー中心軸線の周り方向へ360°回転可能であり、前記折割装置が、前記折割治具を前記ガラス板の周縁エリアの上面に平行して該上面を前記端切線形成始点から前記端切線形成終点に向かってわずかに走行させ、又は、前記折割治具を前記ガラス板の周縁エリアの上面に平行して該上面を前記端切線形成始点の近傍から該端切線形成始点に向かってわずかに走行させ、前記ガラス板の周縁エリアの上面に当接する前記折割カッターホイールを前記カッターホルダー中心軸線の周り方向へ回転させ、該折割カッターホイールの転動方向を前記折割治具の走行方向へ変更する転動方向変更手段と、前記転動方向変更手段によって前記折割カッターホイールの転動方向を前記折割治具の走行方向へ変更した後、該折割治具が前記端切線形成終点に向かって走行することで、該折割カッターホイールが該折割治具の走行方向に沿って前記ガラス板の周縁エリアの端切線形成箇所に前記端切線を形成する端切線形成手段とを有する請求項1又は請求項2に記載の折割装置。
【請求項4】
前記折割装置が、前記折割カッターホルダーを上下方向へ昇降させる第1昇降機構を含み、前記折割装置は、前記ガラス板の周縁エリアに対する端切線の形成時に、前記第1昇降機構によって前記折割カッターホルダーを前記ガラス板の周縁エリアの上面に向かうとともに前記端切線形成始点又はその近傍に向かって下降させるホルダー下降手段を含み、前記転動方向変更手段が、前記ホルダー下降手段によって前記折割カッターホルダーを前記ガラス板の周縁エリアの上面に向かって下降させた後、前記折割カッターホイールを該ガラス板の周縁エリアの上面に当接させ、前記折割治具を前記端切線形成始点から前記端切線形成終点に向かってわずかに走行させ、又は、前記折割治具を前記端切線形成始点の近傍から該端切線形成始点に向かってわずかに走行させ、前記折割カッターホイールの転動方向を前記折割治具の走行方向へ変更し、前記端切線形成手段が、前記転動方向変更手段によって前記折割カッターホイールの転動方向が該折割治具の走行方向と同一になった後、前記折割治具を前記端切線形成終点に向かって直線状に走行させることで、該折割カッターホイールが該折割治具の走行方向に沿って前記ガラス板の周縁エリアの端切線形成箇所に直線状の前記端切線を形成する請求項3に記載の折割装置。
【請求項5】
前記折割装置が、前記端切線形成手段によって前記ガラス板の周縁エリアの端切線形成箇所に前記端切線を形成した後、前記第1昇降機構によって前記折割カッターホルダーを前記端切線形成終点において前記ガラス板の上面から上昇させるホルダー上昇手段と、前記ホルダー上昇手段によって前記折割カッターホルダーを上昇させた後、前記折割治具を前記ガラス板の周縁エリアの次回の端切線形成箇所に移動させる治具移動手段とを含み、前記ホルダー下降手段が、前記治具移動手段によって前記折割治具を前記次回の端切線形成箇所に移動させた後、前記第1昇降機構によって前記折割カッターホルダーを前記次回の端切線形成箇所において前記ガラス板の周縁エリアの上面に向かうとともに前記端切線形成始点又はその近傍に向かって下降させ、前記転動方向変更手段が、前記ホルダー下降手段によって前記折割カッターホルダーを前記次回の端切線形成箇所において前記ガラス板の周縁エリアの上面に向かって下降させた後、前記折割カッターホイールを該ガラス板の周縁エリアの上面に当接させ、前記次回の端切線形成箇所における前記ガラス板の周縁エリアの上面において前記折割治具を前記端切線形成始点から前記端切線形成終点に向かってわずかに走行させ、又は、前記次回の端切線形成箇所における前記ガラス板の周縁エリアの上面において前記折割治具を前記端切線形成始点の近傍から該端切線形成始点に向かってわずかに走行させ、前記折割カッターホイールの転動方向を前記折割治具の走行方向へ変更し、前記端切線形成手段が、前記転動方向変更手段によって前記折割カッターホイールの転動方向が該折割治具の走行方向と同一になった後、前記次回の端切線形成箇所において前記折割治具を前記端切線形成終点に向かって直線状に走行させることで、該折割カッターホイールが該折割治具の走行方向に沿って前記ガラス板の周縁エリアの次回の端切線形成箇所に直線状の前記端切線を形成する請求項4に記載の折割装置。
【請求項6】
前記転動方向変更手段が、前記端切線形成始点において前記端切線形成終点に向かって前記折割治具に円軌跡を画かせ、又は、前記端切線形成始点の近傍から該端切線形成始点に向かって前記折割治具に円軌跡を画かせることで、前記折割カッターホイールの転動方向を前記折割治具の走行方向へ変更する請求項3ないし請求項5いずれかに記載の折割装置。
【請求項7】
前記転動方向変更手段が、前記ガラス板の周縁エリアにおける仮想端切線の延びる方向と前記端切線形成始点に向かう前記折割治具の走行方向とのなす角度が90°以下になるように、前記端切線形成箇所におけるガラス板の周縁エリアの上面において前記折割治具を前記端切線形成始点の近傍から該端切線形成始点に向かって直線状に走行させ、前記折割カッターホイールの転動方向を前記折割治具の走行方向へ変えた後、前記端切線形成始点において前記折割治具の走行方向を前記90°以下の角度で前記仮想端切線の延びる方向へ方向転換させ、前記折割治具を該仮想端切線の延びる方向へ走行させる請求項3ないし請求項5いずれかに記載の折割装置。
【請求項8】
前記転動方向変更手段が、前記端切線形成箇所のガラス板の周縁エリアにおける仮想端切線に沿って前記折割治具を前記端切線形成始点の近傍から該端切線形成始点に向かって走行させ、又は、前記折割治具を前記ガラス板の周縁エリアにおける仮想端切線上を前記端切線形成始点の近傍から該端切線形成始点に向かって走行させ、前記折割カッターホイールの転動方向を前記折割治具の走行方向へ変えた後、前記端切線形成始点において前記折割治具を反転させて前記仮想端切線の延びる方向へ該折割治具の走行方向を方向転換させ、該折割治具を前記端切線形成始点から前記端切線形成終点に向かって仮想端切線の延びる方向へ走行させる請求項3ないし請求項5いずれかに記載の折割装置。
【請求項9】
前記折割治具が、前記端切線が形成されたガラス板の周縁エリアを押圧する押圧部材と、前記押圧部材を昇降させる第2昇降機構とを含み、前記折割装置が、前記折割カッターホイールによって前記ガラス板の周縁エリアの端切線形成箇所に端切線が形成された後、前記押圧部材を前記第2昇降機構によって前記ガラス板の周縁エリアに向かって下降させ、該押圧部材が該ガラス板の周縁エリアを下方に向かって押圧することで、前記ガラス板の本体から該ガラス板の周縁エリアを折割る押圧折割手段を含む請求項3ないし請求項8いずれかに記載の折割装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車の窓用ガラス板、液晶用ガラス板等の加工対象のガラス板の周縁エリアに端切線を形成し、端切線が形成されたガラス板の周縁エリアを折割る折割装置に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
ガラス板を搬入する搬入コンベアと、搬入コンベアの前方に位置する切込加工エリアと、切込加工エリアの前方に位置する折割加工エリアと、折割加工エリアの前方に位置する研削加工エリアと、研削加工エリアの前方に位置する搬出コンベアと、ガラス板を搬入コンベアから各加工エリアに搬送する搬送機構と形成されたガラス板加工システムが開示されている(特許文献1参照)。
【0003】
このガラス板加工システムの切込加工エリアは、位置決めされたガラス板を載置した状態で幅方向へ移動する第1移動機構を有する切込加工テーブルと、前後方向へ移動可能な切込装置とを有する。切込加工エリアでは、切込装置が切込加工テーブルに載置されたガラス板の周縁エリアの幅方向外方へ向かって前後方向後方へ移動した後、第1移動機構によって切込加工テーブルが切込装置に向かって幅方向へ移動し、切込装置を利用して切込加工テーブルに載置されたガラス板に外形切出線を形成する。折割加工エリアは、切込加工後のガラス板を載置する折割加工テーブルと、前後方向及び幅方向へ移動可能な折割装置とを有する。折割加工エリアでは、折割装置が折割加工テーブルに向かって前後方向後方へ移動した後、折割装置を利用して折割加工テーブルに載置されたガラス板の周縁エリアの端切線形成箇所に端切線(スクライブ)を形成するとともにガラス板の外形切出線の外側の周縁エリアを折割る。
【0004】
研削加工エリアは、折割加工後の位置決めされたガラス板本体を載置した状態で幅方向へ移動する第2移動機構を有する研削加工テーブルと、前後方向へ移動可能な研削装置とを有する。研削加工エリアでは、研削装置が研削加工テーブルに載置されたガラス板本体の周縁の幅方向外方へ向かって前後方向後方へ移動した後、第2移動機構によって研削加工テーブルが研削装置に向かって幅方向へ移動し、研削装置を利用して研削加工テーブルに載置されたガラス板本体の周縁を研削する。尚、切込加工と研削加工とは同期して行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-040877号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記特許文献1に開示のガラス板加工システムの折割装置は、折割治具と、第1昇降機構(エアーシリンダー)と、押圧ローラーと、第2昇降機構(エアーシリンダー)とから形成されている。折割治具は、ガラス板の周縁エリアの所定の端切線形成箇所に端切線を形成する折割カッターホイールと、折割カッターホイールの上方に位置して折割カッターホイールを支持する折割カッターホルダーとから形成されている。折割カッターホルダーは、連結部を備えたホルダー本体と、ホルダー本体の先端に取り付けられたホルダーヘッドとを有する。折割カッターホルダーは、θ軸サーボモータの回転により、上下方向へ延びるカッターホルダー中心軸線に対して周り方向(軸回り)へ回転する。
【0007】
ホルダーヘッドは、ベアリングを介してホルダー本体に連結され、折割カッターホルダーのカッターホルダー中心軸線に対して周り方向(θ方向)へ回転可能である。ホルダー本体には、カッターホルダー中心軸線の周り方向へのホルダーヘッドの回転を規制する回転角度規制ピンが挿入されている。回転角度規制ピンによってカッターホルダー中心軸線の周り方向へのホルダーヘッドの回転が5~10°に規制されている。折割カッターホイールは、転動軸を介してホルダーヘッドの先端に回転可能に取り付けられている。折割カッターホイールの上下方向へ延びるカッターホイール軸線は、ホルダー本体のカッターホルダー中心軸線に対して径方向外方へ偏芯している。
【0008】
特許文献1に開示のガラス板加工システムにおける折割加工は、以下のとおりである。折割装置の折割治具と押圧ローラーとがX軸アクチュエーター及びY軸アクチュエーターによって前後方向(X方向)及び幅方向(Y方向)へ移動し、折割治具の折割カッターホイールがガラス板の外形切出線の外側近傍に位置し、押圧ローラーがガラス板の外形切出線の外側の周縁エリアに位置する。次に、θ軸サーボモータが回転することで、折割カッターホルダーがカッターホルダー中心軸線の周り方向(θ方向)へ回転し、折割カッターホイールの転動方向がガラス板の周縁エリアにおける仮想端切線の延びる方向(折割治具の移動方向)へ変わる。
【0009】
折割カッターホイールの転動方向が仮想端切線の延びる方向(折割治具126の移動方向)と同一になった後、第1昇降機構によって折割治具がガラス板の上面であって外形切出線の外側近傍に向かって下降し、折割カッターホイールがガラス板の上面であって外形切出線の外側近傍に当接する。次に、折割装置がガラス板の外形切出線の外側近傍の端切線形成始点からガラス板の周縁の端切線形成終点に向かって直線状に移動し、折割カッターホイールによってガラス板の周縁エリアの端切線形成箇所に端切線を形成する。ガラス板の周縁エリアの端切線形成箇所に端切線を形成した後、折割装置の折割治具がガラス板の周縁エリアの所定の箇所に移動する。次に、第2昇降機構によって押圧ローラーがガラス板の上面に向かって下降し、ガラス板の上面に当接した押圧ローラーがガラス板の周縁エリアを下方に押圧することで、ガラス板の本体からガラス板の外形切出線の外側に延びる周縁エリアを折割る。
【0010】
特許文献1に開示のガラス板加工システムにおける折割加工では、ガラス板の外形切出線の外側近傍の端切線形成始点からガラス板の周縁に向かって端切線が形成されるが、端切線形成始点では端切線の深さが浅くなり、押圧ローラーによって周縁エリアを折割るときに、ガラス板の折割が端切線の端切線形成終点であるガラス板の周縁から端切線形成始点に向かうとともに外形切出線に伝わり、ガラス板の周縁エリアの折割が不十分になる場合があるとともに、ガラス板の周縁エリアにおける外形切出線の外側近傍に折割されないかえし(バリ)が生じる場合がある。
(【0011】以降は省略されています)

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