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公開番号
2025014197
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-30
出願番号
2023116528
出願日
2023-07-18
発明の名称
車両用フロントガラスとその製造方法
出願人
AGC株式会社
代理人
個人
主分類
C03C
27/12 20060101AFI20250123BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約
【課題】端子付け後の破壊強度を高めることが可能な車両用フロントガラスとその製造方法の提供。
【解決手段】複数のガラス板(11、13)が中間膜(12)を介して貼り合わされた合わせガラス(10)を含み、合わせガラス(10)は、ガラス板(11)と、ガラス板(11)の一方の表面の上に形成され、銀とガラスフリットとを含む材料からなり、端子(102)が接合される端子接合部(20T)を有する導電体(20)と、端子接合部(20T)上に無鉛半田(101)を介して接合された端子(102)とを有する端子付きガラス板(11X)を含み、導電体(20)は端子接合部(20T)を含み、端子接合部(20T)の少なくとも表面が圧縮応力部(20CS)である、車両用フロントガラス(1)。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
複数のガラス板が中間膜を介して貼り合わされた合わせガラスを含み、
前記合わせガラスは、前記ガラス板と、当該ガラス板の一方の表面の上に形成され、銀とガラスフリットとを含む材料からなり、端子が接合される端子接合部を有する導電体と、当該導電体の前記端子接合部上に無鉛半田を介して接合された端子とを有する端子付きガラス板を含む、車両用フロントガラスであって、
前記導電体は、電気的機能部を含むか、電気的機能部に電気的に接続されており、
前記導電体は、前記電気的機能部に給電するための給電部を含み、当該給電部が前記端子接合部を含み、
前記端子接合部の少なくとも表面が、圧縮応力部である、車両用フロントガラス。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記圧縮応力部は、微小部X線応力測定装置を用いて、sin
2
ψ法により測定される応力値が-20MPa以下である、請求項1に記載の車両用フロントガラス。
【請求項3】
前記圧縮応力部は、微小部X線応力測定装置を用いて、sin
2
ψ法により測定される応力値が-50~-20MPaである、請求項2に記載の車両用フロントガラス。
【請求項4】
前記導電体は、前記端子接合部を含む領域の表面に研磨部を有する、請求項1または2に記載の車両用フロントガラス。
【請求項5】
前記導電体は、前記端子接合部を含まない領域の表面に非研磨部を有する、請求項4に記載の車両用フロントガラス。
【請求項6】
前記端子付きガラス板は、前記ガラス板と前記導電体の前記端子接合部との間に遮光層を有し、
前記遮光層は、黒色顔料とガラスフリットとを含む、請求項1または2に記載の車両用フロントガラス。
【請求項7】
前記端子付きガラス板は、前記中間膜を介して対向する前記ガラス板に覆われない露出部を有し、前記導電体は、前記端子付きガラス板の前記中間膜側に形成され、前記導電体の前記端子接合部は、前記端子付きガラス板の前記露出部に形成された、請求項1または2に記載の車両用フロントガラス。
【請求項8】
前記合わせガラスにおいて、前記導電体は、前記端子付きガラス板の前記中間膜側と反対側に形成された、請求項1または2に記載の車両用フロントガラス。
【請求項9】
前記端子付きガラス板は、平面視にて、光学装置が取り付けられる光学装置取付領域と、当該光学装置取付領域内に位置し、外部から前記光学装置への入射光および/または前記光学装置からの出射光が通る透光部と、平面視にて、前記透光部の少なくとも一部を囲む遮光層とを有し、
前記導電体は、前記透光部の内部に形成された電熱線と、前記透光部の外部に形成された前記給電部と、前記透光部の外部に形成され、前記電熱線と前記給電部とを接続する接続配線とを含む、請求項8に記載の車両用フロントガラス。
【請求項10】
前記端子に、丸線状または箔状の導線からなる給電用部材が固定された、請求項1または2に記載の車両用フロントガラス。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両用フロントガラスとその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
自動車等の車両用の窓ガラスには、複数のガラス板が貼り合わされた合わせガラス、または強化ガラスが好ましく用いられる。一般的に、車両用フロントガラスの材料のガラス板は、周縁領域に遮光層が形成され、熱成形により曲面を有する形状に加工される。
また、車両用の窓ガラスにおいて、電気的機能部を含むか、電気的機能部に接続される導電体と、ハーネスおよびケーブル等の給電用部材とを含む車両用フロントガラスが知られている。電気的機能部としては、電熱線、電熱層、アンテナ、調光層、発光素子、およびこれらの組合せ等が挙げられる。
【0003】
例えば、フロントガラスでは、ワイパーに付着した霜、雪、および氷等を融かし、ワイパーの凍結を防止するために、フロントガラスの下端部および側端部等に電熱線または電熱層が形成される場合がある。
また、フロントガラスの内面には、自動運転および衝突事故の防止等のために、車両前方の情報を取得する、ADAS(Advanced Driver Assistance systems)カメラ、LiDAR(Light Detection And Ranging)、レーダーおよび光センサ等の光学機器と、これを収容するブラケット等と呼ばれる筐体とを含む光学装置が設置される場合がある。かかる構成では、光学装置によるセンシング精度を高めるために、光学機器の前方のガラス部分に、曇りおよび霜の防止のために電熱線または電熱層が形成される場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-18932号公報
国際公開第2006/132319号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
導電体は例えば、銀粉とガラスフリットとを含む銀含有ペーストの塗工および焼成により形成できる。銀含有ペーストの焼成は、ガラス板の熱成形と同時に実施できる。
本明細書において、導電体を有するガラス板を「導電体付きガラス板」と言う。
【0006】
従来、導電体と給電用部材との接合は、半田を用いて行われている。導電体は好ましくは、電気的機能部に給電するための給電部を含むことができる。
従来は例えば、ワイヤーハーネス等の給電用部材の先端部に端子を固定し、この端子を導電体(好ましくは、導電体に含まれる給電部)に半田を用いて接合している。半田としては、有鉛半田と無鉛半田がある。近年、鉛の環境への影響が懸念され、有鉛半田の法的規制が広がりつつあるため、無鉛半田を用いた高品質な生産技術が求められている。
導電体と半田とを良好に接合するには、導電体と半田との接合界面に、導電体に含まれる1種以上の金属元素と半田に含まれる複数の金属元素との合金を含む合金層を形成する必要がある。そのためには、半田をその融点以上に加熱する必要がある。
【0007】
導電体付きガラス板に対して、上記半田接合を行うと、局所的に高温加熱と高温から常温への降温とが起こる。降温の際には、ガラス板の熱膨張係数と半田の熱膨張係数との差に起因して、ガラス板と半田に熱収縮量の差が生じ、ガラス板と半田との間に歪みが生じ、導電体付きガラス板に応力(具体的には、引張応力)が発生する。降温後にこの応力が残留する場合がある。この残留応力が原因となり、窓ガラスの製造後に、導電体付きガラス板にクラックが生じる恐れがある。
【0008】
一般的に、無鉛半田の融点は有鉛半田の融点より高く、例えば220℃程度であり、より高い温度(例えば300℃程度)で半田接合を行う必要である。そのため、無鉛半田を用いる場合、導電体付きガラス板には、温度および時間の点で、より大きな熱的負荷がかかり、より大きな応力が発生する。また、無鉛半田は弾性率の低い鉛を含まないため、有鉛半田に比べ、弾性率が高く、変形しにくいため、温度変化に伴って発生した応力が緩和しにくい。これら理由から、接合後の応力の残留およびそれによる製造後のクラック発生の問題は、特に、無鉛半田を使用する場合に起こり得る。
【0009】
端子付け後のガラス板の破壊強度が低い場合、ガラス板に外力が加わった際に、クラックが発生する恐れがある。特に、遮光層上に形成された給電部に対して、無鉛半田を用いて端子を接合する場合、端子付け後のガラス板の破壊強度が低下する傾向がある。導電体が車外にいる人から視認されにくいように設計しつつ、無鉛半田を用いた半田接合において、端子付け後のガラス板の破壊強度を高められることが好ましい。
本明細書において、「端子付け前または端子付け後の破壊強度」は、端子付け前または端子付け後のガラスに荷重を加え、破壊した時点の荷重であり、後記[実施例]の項に記載の方法にて測定することができる。
【0010】
特許文献1には、
電力を供給する配線が接合可能なガラス板モジュールであって、
ガラス板と、
前記ガラス板上に配置される加熱線と、
前記ガラス板上に配置され、前記配線が接続され、前記加熱線に電力を供給する給電部と、を備え、
前記給電部は、前記ガラス板より熱膨張率が大きい金属微粒子(好ましくは銀または銅の微粒子)を主成分とする導電性プリントにより形成され、
前記給電部の厚みが、前記加熱線の厚みよりも薄い、ガラス板モジュールが開示されている(請求項1、21)。
ガラス板モジュールは、前記給電部上に配置される半田(好ましくは無鉛半田)と、前記半田を介して前記給電部に固定される端子と、をさらに備えることができる(請求項23、25)。
(【0011】以降は省略されています)
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