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公開番号2025090871
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-18
出願番号2022068769
出願日2022-04-19
発明の名称ガラス積層体、カバーガラス、および表示装置
出願人AGC株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類C03C 17/42 20060101AFI20250611BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約【課題】表面凹凸を有しつつも、防汚層の耐摩耗性の向上を図ったガラス積層体、カバーガラス、および表示装置を提供する。
【解決手段】本実施形態に係るガラス積層体10は、第1の主面11Aおよび第2の主面11Bを有するガラス基体11と、第1の主面11Aの側に形成された凹凸形状を備えた防眩層12と、防眩層12の表面上に形成された反射防止層13と、反射防止層13の表面上に形成された防汚層14と、を有し、反射防止層13は、防汚層14と接する面に酸化ケイ素層として形成される最表層131を有し、この最表層131は、Zr,Al,Sn,Znから選ばれる少なくとも1種の金属を含む。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
第1の主面および第2の主面を有するガラス基板と、
前記第1の主面の側に形成された凹凸層と、
前記凹凸層の表面上に形成された酸化ケイ素層と、
前記酸化ケイ素層の表面上に形成された防汚層と、を有し、
前記酸化ケイ素層は、Zr,Al,Sn,Znから選ばれる少なくとも1種の金属を含む、ガラス積層体。
続きを表示(約 820 文字)【請求項2】
前記酸化ケイ素層は、Zrを含む、請求項1に記載のガラス積層体。
【請求項3】
前記酸化ケイ素層におけるZrのZrとSiの合計に対する組成比Zr/(Zr+Si)が、0.05以上である、請求項2に記載のガラス積層体。
【請求項4】
前記酸化ケイ素層におけるZrのZrとSiの合計に対する組成比Zr/(Zr+Si)が、0.25未満である、請求項2または3に記載のガラス積層体。
【請求項5】
前記凹凸層は、防眩性を有する、請求項1または2に記載のガラス積層体。
【請求項6】
前記凹凸層は、前記第1の主面に直接形成された凹凸構造からなる、請求項1または2に記載のガラス積層体。
【請求項7】
前記防汚層の表面のRMSが0.03μm~0.25μmを満たし、粗さ曲線の要素の平均長さRSmが10μm~40μmを満たす、請求項1または2に記載のガラス積層体。
【請求項8】
前記凹凸層の表面上に反射防止層を有し、前記反射防止層は、屈折率が2.0以上の高屈折率層と、該屈折率が1.3~1.9の低屈折率層とが交互に積層されており、前記反射防止層の最表層は、前記酸化ケイ素層である、請求項1または2に記載のガラス積層体。
【請求項9】
前記反射防止層は、1層以上6層以下の前記低屈折率層と、前記低屈折率層と同じ層数である前記高屈折率層とを備え、前記高屈折率層は、窒化ケイ素、酸化チタン、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化ジルコニウムのうちいずれか1種を主成分とする、請求項8に記載のガラス積層体。
【請求項10】
前記凹凸層の表面上に前記酸化ケイ素層を含む反射防止層を有し、前記反射防止層の厚さは、5nm~300nmを満たす、請求項1または2に記載のガラス積層体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス積層体、カバーガラス、および表示装置に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
カーナビゲーション装置やスマートフォンなどの表示装置では、タッチパネルや表示パネルの前面板としてカバーガラスが用いられている。この種のカバーガラスとして、ガラス基板の一方の主面の側に形成された防眩層と、防眩層の表面にそれぞれ積層して形成された反射防止層および防汚層とを備えたガラス積層体が知られている(例えば、特許文献1参照)。この種のガラス積層体において、防汚層は、利用者のタッチ操作による汚れの付着を抑え、汚れが付着した場合、ふき取りなどのクリーニングにより付着物を容易に除去できる機能を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5839134号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、防眩層は、防眩性を付与するために所定の表面粗さに形成された凹凸構造を有し、反射防止層および防汚層の厚さは薄く形成されている。このような、防眩層の表面に積層して反射防止層および防汚層を設けたガラス積層体では、防汚層の表面に防眩層と同等の凹凸構造が出現するため、防汚層の耐摩耗性が低下しやすく、耐摩耗性の向上が望まれている。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、ガラス表面に防眩層などの凹凸層を有しつつも、防汚層の耐摩耗性の向上を図ったガラス積層体、カバーガラス、および表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るガラス積層体は、第1の主面および第2の主面を有するガラス基板と、第1の主面の側に形成された凹凸層と、凹凸層の表面上に形成された酸化ケイ素層と、酸化ケイ素層の表面上に形成された防汚層と、を有し、酸化ケイ素層は、Zr,Al,Sn,Znから選ばれる少なくとも1種の金属を含む。
【0007】
本発明に係るカバーガラスは、上述の構成のガラス積層体を備えている。本発明に係る表示装置は、上述のカバーガラスを備えている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、防眩層などの凹凸層を有しつつ、防汚層の耐摩耗性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、本実施形態に係るガラス積層体を備えた車載用表示装置を示す模式図である。
図2は、ガラス積層体の概略を示す断面図である。
図3は、反射防止層を拡大した図である。
図4は、摩耗前の防汚層および反射防止層を模式的に示す部分断面図である。
図5は、摩耗後の防汚層および反射防止層を模式的に示す部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。また、数値については四捨五入の範囲が含まれる。また、本明細書において、「α~β」という数値範囲の表記は、「α以上β以下」を意味する。
(【0011】以降は省略されています)

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