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公開番号
2025106462
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-15
出願番号
2025064185,2022195313
出願日
2025-04-09,2021-05-18
発明の名称
タフルプロストの精製方法
出願人
AGC株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C07C
67/54 20060101AFI20250708BHJP(有機化学)
要約
【課題】簡便で効率的、且つスケールアップも可能なタフルプロストの精製方法を提供する。
【解決手段】タフルプロストの粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、HPLC分析によりタフルプロストを含む分画を集める工程を含む、タフルプロストの精製方法である。また、前記タフルプロストの精製方法を含む、タフルプロストの製造方法も提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
タフルプロストの粗生成物を、球状のシリカゲルを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、HPLC分析によりタフルプロストを含む分画を集める工程を含み、
前記HPLC分析が、逆相HPLC分析であり、
前記分画を集める工程が、各分画のタフルプロストのHPLC面積百分率が97%以上である連続した分割を集める工程であり、
前記HPLC分析により集められたタフルプロストを含む分画の濾過を行う工程、及び10~55℃で最終到達真空度が5torr以下となる減圧下で、濾液の溶媒を留去する工程をさらに含み、前記濾過に使用するフィルターの孔径が0.25μm以下である、タフルプロストの精製方法。
続きを表示(約 560 文字)
【請求項2】
前記シリカゲルカラムクロマトグラフィーに使用するシリカゲルの粒子径(d50)が、20~70μmである、請求項1に記載の精製方法。
【請求項3】
シリカゲルカラムクロマトグラフィーの溶離液が、n-ヘキサンと極性溶媒の混合溶媒、又はn-ヘプタンと極性溶媒の混合溶媒である、請求項1に記載の精製方法。
【請求項4】
溶離液が、n-ヘキサンと極性溶媒の混合溶媒である、請求項3に記載の精製方法。
【請求項5】
極性溶媒が、酢酸エチル、t-ブチルメチルエーテル、2-プロパノール、又はエタノールである、請求項3に記載の精製方法。
【請求項6】
前記最終到達真空度が、1torr以下である、請求項1に記載の精製方法。
【請求項7】
濾液の溶媒を留去する工程後の、n-ヘキサンの残留溶媒濃度が290ppm以下であり、n-ヘプタン、酢酸エチル、t-ブチルメチルエーテル、2-プロパノール又はエタノールの残留溶媒の濃度がそれぞれ5000ppm以下である、請求項5に記載の精製方法。
【請求項8】
タフルプロストの粗生成物を、請求項1~7のいずれか一項に記載の精製方法に付す工程を含む、タフルプロストの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、タフルプロストの新規精製方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
タフルプロストは、下記式:
【0003】
JPEG
2025106462000001.jpg
18
57
【0004】
で表され、その化学名は、(5Z)-7-[(1R,2R,3R,5S)-2-[(1E
)-3,3-ジフルオロ-4-フェノキシ-1-ブテニル]-3,5-ジヒドロキシシクロペンチル]-5-ヘプテン酸イソプロピルであり、25℃で2440mPa・sの粘度を有する、非常に粘性の高いジフルオロプロスタグランジンF
2α
誘導体である。タフルプロストは、2個の二重結合、不飽和脂肪酸エステル部位、及び4個の不斉中心を持つ不安定な化学構造を有し、他のプロスタグランジン誘導体に存在するC15位のヒドロキシ基と水素原子が、2個のフッ素原子に置換された構造を有しているため、プロスタグランジン誘導体の中では際立って脂溶性は高いという特異な物性を有し、プロスタグランジン誘導体としては化学的な安定性は高いが、高温においては分解が生じるという性質も有する。また、タフルプロストは、強力な眼圧下降作用を有し、点眼剤として緑内障や高眼圧症の治療に用いられている(特許文献1)。特許文献1には、タフルプロストを含むジフルオロプロスタグランジンF
2α
誘導体の製造方法が記載されており、また、非特許文献1にも、同様の製造方法が記載されている。
【0005】
特許文献1に記載の製造方法は、Wittig反応工程を含むため、最終生成物へのα鎖トランス異性体の混入は避け難い。特許文献1に記載の製造方法において、α鎖トランス異性体を含む不純物を除去する方法として、分取用HPLC(High Performance Liquid Chromatography(高速液体クロマトグラフィー))により分離精製する方法が報告されている(特許文献2)。しかし、タフルプロスト、及びその合成前駆体である下記式(I):
【0006】
JPEG
2025106462000002.jpg
18
44
【0007】
で表されるカルボン酸化合物(以下、「タフルプロスト酸」と称する。)は、いずれも非常に高い粘性を有する液状化合物であるため精製が難しく、また、特許文献2に記載のタフルプロストの精製方法では、大量の有機溶媒を使用するため、多大なコストを要すると共に、医薬品の残留溶媒ガイドライン(非特許文献2)の濃度限度値以下に残留有機溶媒濃度を抑えることも難しい。分取用HPLCのカラムは一般に高価であり、通常、繰返して使用されるため、蓄積した不純物や分解物の混入や、カラムの劣化による理論段数の低下という問題点を有するとともに、これら問題点に起因するリスクを低減するためには、大量の有機溶媒を用いる洗浄とその確認、カラムの分離性能の確認等についての煩雑なバ
リデーションも定常的に必要となるため、医薬品の製造方法として実用性に乏しい。
【0008】
一方、タフルプロスト酸の有機アミン塩(特許文献3、4)又は金属塩(特許文献5)を経ることにより、α鎖トランス異性体等の不純物の混入を低減させる方法も報告されているが、塩形成工程及び塩からの遊離化工程の追加に伴い、有機アミンとの縮合や自己縮合による二量化等による副生物、脱水物、その他の不純物等も増える可能性がある。また、有機アミンや金属には毒性や変異原性などが懸念されるものも多く、特に医薬品の最終工程に近い段階で精製法として使用するには安全性の面で問題がある。
【0009】
さらに、マクロラクトン環形成、及びマクロラクトン環の開環工程を経ることにより、α鎖トランス異性体の混入を防いだ、タフルプロストの製造方法も報告されている(特許文献6)。しかし、かかる製造方法は、製造工程が長く収率も低いため実用性が低い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
欧州特許出願公開第850926号明細書
米国特許出願公開第2014/0051882号明細書
国際公開第2013/118058号
国際公開第2016/090461号
中国特許出願公開第108299192号明細書
特開2015-36382号公報
【非特許文献】
(【0011】以降は省略されています)
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