TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025007127
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-17
出願番号2023108322
出願日2023-06-30
発明の名称ガラス物品の製造方法
出願人日本電気硝子株式会社
代理人個人,個人
主分類C03B 33/027 20060101AFI20250109BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約【課題】下敷き上に載置したガラス板にスクライブ線を形成した後に、下敷きからガラス板を容易に剥がすことを可能にしたガラス物品の製造方法を提供する。
【解決手段】ガラス物品の製造方法は、準備工程と載置工程とスクライブ線形成工程とを備える。準備工程は、載置台12を準備する。載置台12は、定盤13と定盤13上に重ねて配置された下敷き14とを有する。載置工程は、載置台12の下敷き14上にガラス板を載置する。スクライブ線形成工程は、工具を用いてガラス板にスクライブ線を形成する。ガラス物品の製造方法は、載置工程の前に、載置台12の下敷き14を除電する除電工程を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
定盤と前記定盤上に重ねて配置された下敷きとを有する載置台を準備する準備工程と、
前記載置台の前記下敷き上にガラス板を載置する載置工程と、
工具を用いて前記ガラス板にスクライブ線を形成するスクライブ線形成工程と、を備えるガラス物品の製造方法であって、
前記載置工程の前に、前記載置台の前記下敷きを除電する除電工程を備える、ガラス物品の製造方法。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記除電工程では、前記載置台の前記下敷き上に除電部材を接触させることで前記下敷きを除電し、
前記除電部材は、前記下敷き上に接触した状態で転動可能なローラー部を有し、
前記ローラー部の外周面の表面抵抗率が110Ω/□以下であり、
前記ローラー部の外周面は、粘着性を有し、
前記除電工程では、前記ローラー部の外周面に前記下敷き上の異物を粘着させることで、前記下敷き上の異物を除去する、請求項1に記載のガラス物品の製造方法。
【請求項3】
前記除電部材の前記ローラー部は、ブチルゴムを基材とする外周層を有する、請求項2に記載のガラス物品の製造方法。
【請求項4】
前記除電工程では、前記下敷き上において前記ガラス板が重なる使用範囲の全体にわたって前記除電部材の前記ローラー部の外周面を接触させる、請求項2又は請求項3に記載のガラス物品の製造方法。
【請求項5】
前記載置台の前記下敷きは、合成樹脂シートから構成され、
前記合成樹脂シートの上面における算術平均粗さRaは、3.75μm以下であり、
前記合成樹脂シートの厚さは、30μm以上である、請求項1に記載のガラス物品の製造方法。
【請求項6】
前記合成樹脂シートのヤング率は、5000MPa以下であり、
ASTM D785に規定されるロックウェル硬さは、R130以下である、請求項5に記載のガラス物品の製造方法。
【請求項7】
前記合成樹脂シートは、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、及びポリカーボネートから選ばれる少なくとも一種の樹脂層を含む、請求項5又は請求項6に記載のガラス物品の製造方法。
【請求項8】
前記合成樹脂シートの表面抵抗率は、5.0×10
10
Ω/□以下である、請求項5又は請求項6に記載のガラス物品の製造方法。
【請求項9】
前記載置台は、前記下敷き上に載置された前記ガラス板を吸引する吸引流路を有し、
前記吸引流路は、前記定盤の上面に開口する開口部と、
前記開口部に連通し、前記下敷きの表裏面となる両主面に開口するように前記下敷きを貫通する貫通孔と、を有し、
前記製造方法は、前記載置工程後に前記吸引流路を用いて前記ガラス板を吸引することで、前記下敷き上に前記ガラス板を固定する固定工程をさらに備え、
前記固定工程後に前記スクライブ線形成工程を行う、請求項1又は請求項2に記載のガラス物品の製造方法。
【請求項10】
前記下敷きの前記貫通孔の直径が、前記定盤の前記開口部の直径と同一、又は前記開口部の直径よりも小さい、請求項9に記載のガラス物品の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス物品の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載されるように、ガラス板の切断方法として、工具を用いてガラス板上にスクライブ線を形成した後に、スクライブ線に沿って分断する方法が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2023-051329号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のように、工具を用いてガラス板にスクライブ線を形成する場合、例えば、定盤と、定盤上に重ねて配置された下敷きとを備えた載置台上にガラス板を配置することで、スクライブ線を安定して形成することができる。載置台の下敷き上に載置されたガラス板は、スクライブ線を形成した後に下敷きと分離される。このとき、下敷きとガラス板とが下敷きの帯電を要因として貼り付くことで、下敷きからガラス板を引き剥がすことが困難となる場合があった。
【0005】
本発明の目的は、下敷き上に載置したガラス板にスクライブ線を形成した後に、下敷きからガラス板を容易に剥がすことを可能にしたガラス物品の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するガラス物品の製造方法の各態様について説明する。
態様1のガラス物品の製造方法は、定盤と前記定盤上に重ねて配置された下敷きとを有する載置台を準備する準備工程と、前記載置台の前記下敷き上にガラス板を載置する載置工程と、工具を用いて前記ガラス板にスクライブ線を形成するスクライブ線形成工程と、を備えるガラス物品の製造方法であって、前記載置工程の前に、前記載置台の前記下敷きを除電する除電工程を備える。
【0007】
この方法によれば、除電工程により下敷きの帯電を抑えることができる。これにより、下敷き上に載置されたガラス板が下敷きの帯電を要因として下敷きに貼り付くことを抑えることができる。
【0008】
態様2のガラス物品の製造方法では、態様1において、前記除電工程では、前記載置台の前記下敷き上に除電部材を接触させることで前記下敷きを除電し、前記除電部材は、前記下敷き上に接触した状態で転動可能なローラー部を有し、前記ローラー部の外周面の表面抵抗率が110Ω/□以下であり、前記ローラー部の外周面は、粘着性を有し、前記除電工程では、前記ローラー部の外周面に前記下敷き上の異物を粘着させることで、前記下敷き上の異物を除去してもよい。
【0009】
この方法によれば、除電部材のローラー部の外周面が上記の表面抵抗率を有することで、除電工程において、下敷きの除電をより効率的に行うことができるため、下敷きの帯電をより抑えることが容易となる。また、除電工程において、粘着性を有するローラー部の外周面に下敷き上の異物を粘着させることで、下敷き上の異物を除去している。これにより、スクライブ線形成工程において、下敷き上の異物を要因としてガラス板が破損することを抑えることができる。
【0010】
態様3のガラス物品の製造方法では、態様2において、前記除電部材の前記ローラー部は、ブチルゴムを基材とする外周層を有してもよい。例えば、このような外周層により、ローラー部の外周面に除電性能と粘着性能とを付与することができる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

株式会社フジクラ
シール装置
1か月前
個人
ガラス加工方法
5日前
株式会社フルヤ金属
ガラス熔解装置
3か月前
日本電気硝子株式会社
ガラス材及び磁気光学素子
2か月前
中島産業株式会社
金属ガラス複合体
1か月前
日本電気硝子株式会社
結晶化ガラス及び磁性素子コア材
2か月前
日本電気硝子株式会社
ガラス物品の製造方法
1か月前
AGC株式会社
車両用フロントガラスとその製造方法
20日前
AGC株式会社
車両用フロントガラスとその製造方法
1か月前
AGC株式会社
ガラス製造方法、及び成形装置
2か月前
株式会社オハラ
光学ガラス、及び光学素子
1か月前
日本電気硝子株式会社
ガラス板の製造方法
1か月前
日本電気硝子株式会社
ガラス製品の製造方法
1か月前
日本電気硝子株式会社
ガラス物品の製造方法
2か月前
日本電気硝子株式会社
ガラス物品の製造方法
1か月前
個人
無機繊維製品処理システム
2か月前
デンカ株式会社
延焼防止材、組電池及び自動車
12日前
住友電気工業株式会社
光ファイバの製造方法
14日前
日本電気硝子株式会社
ガラス組成物、封着材料及び封着材料ペースト
1か月前
株式会社オハラ
光学ガラス、及び光学素子
2か月前
株式会社オハラ
光学ガラス、及び光学素子
2か月前
古河電気工業株式会社
気化装置及び気化方法
26日前
日本電気硝子株式会社
ビスマス系ガラス粉末及びこれを用いた複合粉末
26日前
AGC株式会社
感光性ガラスおよびその製造方法
6日前
日本電気硝子株式会社
積層窓ユニット
26日前
住友電気工業株式会社
光ファイバ用母材の製造方法
1か月前
日本電気硝子株式会社
ガラス板の製造方法及び製造装置
3か月前
住友電気工業株式会社
光ファイバ用母材の製造方法
1か月前
日本電気硝子株式会社
ガラス物品の製造方法及び溶融炉
3か月前
AGC株式会社
化学強化ガラスおよびカバーガラス
1か月前
AGC株式会社
水性分散液、強化透明基材及び強化透明部材の製造方法
26日前
住友電気工業株式会社
ガラス微粒子堆積体の製造装置
19日前
日本電気硝子株式会社
ガラス物品の製造方法
1か月前
AGC株式会社
ディスプレイ用ガラス基板の製造方法
2か月前
日本電気硝子株式会社
ガラス物品の製造装置および製造方法
26日前
パナソニックIPマネジメント株式会社
光学素子の製造方法および光学素子
14日前
続きを見る