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公開番号2024114145
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-23
出願番号2023019696
出願日2023-02-13
発明の名称吸収性物品
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人翔和国際特許事務所
主分類A61F 13/551 20060101AFI20240816BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】廃棄用テープの操作性に優れた吸収性物品を提供すること。
【解決手段】本発明の吸収性物品1は、体液を吸収保持する吸収体23を含む本体部2と、本体部2の外面に設けられた廃棄用テープ4とを備える。廃棄用テープ4は、固定部5と自由部6とを含み、自由部6は、タブ部7と中間部8とを有する。本体部2における、本体部2の自然状態において未使用状態の廃棄用テープ4の最外層を形成する中間部8と厚み方向Zに重なる最外層中間部重複領域27に、横方向Yの収縮力が互いに異なる複数の領域27A、27Bが存在する。第1領域27Aは、最外層中間部重複領域27のタブ部7側の縦方向Xの一端から縦方向Xに延在し、本体部2の自然状態において横方向Yに収縮している。第2領域27Bは、第1領域27Aと縦方向Xにおいて隣接し、第1領域27Aに比べて横方向Yの収縮力が小さいか又は横方向Yに非収縮である。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
着用者の前後方向に対応する縦方向と該縦方向に直交する横方向とを有し、体液を吸収保持する吸収体を含む本体部と、該本体部の外面に設けられた廃棄用テープとを備えた吸収性物品であって、
前記廃棄用テープは、前記本体部の外面に固定された固定部と、該固定部に連結され、該本体部に対して非固定の自由部とを含み、
前記自由部は、前記固定部との連結部から前記縦方向に延在可能に配置されており、且つ該自由部の延在方向の先端部を形成し、前記廃棄用テープの使用時に摘まみ部として利用可能なタブ部と、該タブ部と該固定部との間に位置する中間部とを有し、該中間部の少なくとも一部が、前記本体部の外面に対して着脱自在に構成されており、
前記廃棄用テープの未使用状態では、前記中間部は、前記固定部に重ねられた状態で前記縦方向に延在し、前記タブ部は、該中間部の該縦方向の一端に隣接して、該中間部の少なくとも一部とともに未使用状態の該廃棄用テープの最外層を形成し、
前記本体部における、該本体部の自然状態において未使用状態の前記廃棄用テープの最外層を形成する前記中間部と厚み方向に重なる最外層中間部重複領域に、前記横方向の収縮力が互いに異なる複数の領域が存在し、
前記複数の領域は、前記最外層中間部重複領域の前記タブ部側の前記縦方向の一端から該縦方向に延在し、前記本体部の自然状態において前記横方向に収縮している第1領域と、該第1領域と該縦方向において隣接し、該第1領域に比べて該横方向の収縮力が小さいか又は該横方向に非収縮の第2領域とを含む、吸収性物品。
続きを表示(約 520 文字)【請求項2】
前記第1領域は、前記第2領域に比べて、曲げ試験により測定される前記横方向の剛軟度が小さい、請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項3】
前記吸収体は、前記第1領域及び前記第2領域に存在し、該吸収体における該第1領域に位置する部分は、該吸収体における該第2領域に位置する部分に比べて、坪量が小さい、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
【請求項4】
前記吸収体は、前記第1領域に存在せずに、前記第2領域に存在する、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
【請求項5】
前記本体部は、該本体部の構成部材どうしを接合する接着剤を含み、前記第1領域は、前記第2領域に比べて、該接着剤の坪量が少ない、請求項1~4の何れか1項に記載の吸収性物品。
【請求項6】
前記第1領域は、前記第2領域に比べて、当該領域の構成部材の厚み方向における積層数が少ない、請求項1~5の何れか1項に記載の吸収性物品。
【請求項7】
前記第1領域は、前記第2領域に比べて、当該領域の外面側を形成する構成部材の前記横方向の収縮力が大きい、請求項1~6の何れか1項に記載の吸収性物品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、廃棄用テープを備えた吸収性物品に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
使用後の廃棄を容易且つ衛生的に行い得る吸収性物品として、外面(非肌対向面)に廃棄用テープが設けられ、小さく丸められた吸収性物品の状態を廃棄用テープで維持できるようにしたものが知られている。
【0003】
特許文献1には、吸収体と、該吸収体の非肌対向面側に固定された外装体と、該外装体の非肌対向面に設けられた廃棄用テープとを具備するパンツ型使い捨ておむつにおいて、廃棄用テープの止着領域である外装体の非肌対向面に複数の開孔を設けたものが記載されている。特許文献1に記載のおむつによれば、おむつ交換時に廃棄用テープによる仮止めとその解除を複数回繰り返しても、止着領域に散在する開孔の存在により、止着領域の毛羽が廃棄用テープの止着部につきにくく、止着部の止着力の低下が効果的に抑制されるとされている。
【0004】
特許文献2には、生理用ナプキンの如き、着衣に取り付けて使用するタイプの吸収性物品において、廃棄用テープが着用時の違和感の原因となっていることに鑑みて、着用者の肌に面する表面シート、着用者の肌とは反対側に向けられる裏面シート、及び両シート間に配置される吸収体を含む本体部と、該本体部に固定された廃棄用テープとを具備する吸収性物品において、廃棄用テープの曲げ剛性を、表面シートと裏面シートと吸収体とを重ねた部分よりも低くすることが記載されている。
【0005】
特許文献3には、背側部の非肌対向面に廃棄用テープが固定された吸収性物品において、廃棄用テープの摘まみ部を摘み易くしたものが記載されている。特許文献3に記載の廃棄用テープは、吸収性物品に固定された固定部と、中間部と、止着部との3つの構成要素を有している。これらの構成要素は、前記の順に該廃棄用テープの長手方向(着用者の前後方向に対応する方向)に沿って配されているとともに、前記の順に積層された三つ折り状態になっており、該止着部の先端部に摘まみ部が設けられている。特許文献3に記載の吸収性物品の背側部は、該吸収性物品の幅方向(前記長手方向と直交する方向)に収縮するウエスト伸縮領域と、該ウエスト伸縮領域よりも股下部側に位置し幅方向に伸縮しない非伸縮領域とを有している。特許文献3には、摘まみ部を摘み易くするために、廃棄用テープの構成、摘まみ部等の廃棄用テープの各部と前記のウエスト伸縮領域及び非伸縮領域との位置関係等を工夫することが記載されている(特許文献3の[0037]~[0039]等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2018-82872号公報
特開2019-115581号公報
実用新案登録第3229304号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
図7には、廃棄用テープを備えた従来の吸収性物品の一例であるおむつ1Zの一部が示されている。おむつ1Zは、体液を吸収保持する吸収体23を含む本体部2Zと、本体部2Zの非肌対向面に固定された廃棄用テープ40とを備える。図7に示されているのは、おむつ1Zの背側部(着用者の背側に配される部位)における着用者の胴周りに配置される胴周り部であり、図7に示す廃棄用テープ40は未使用状態である。
本体部2Zは、吸収性本体20Zと、吸収性本体20の非肌対向面に接着剤26を介して接合された外装体11Zとを含む。
吸収性本体20Zは、吸収体23と、吸収性本体20の非肌対向面を形成する裏面シート22を含む。
外装体11Zは、本体部2Zの非肌対向面を形成する外層シート12と、外層シート12の肌対向面側に配置された内層シート13と、両シート12,13の間に配置された複数の胴周り弾性部材14とを含む。複数の胴周り弾性部材14は、おむつ1Zの背側部の胴周り部において縦方向Xに間欠配置されているとともに、それぞれ、おむつ1Zの横方向Yに伸縮可能に配置されている。縦方向Xは、おむつ1Zの着用者の前後方向に対応する方向であり、横方向Yは、縦方向Xに直交する方向である。
ただし、胴周り弾性部材14は、本体部2Zにおける吸収体23と厚み方向Zに重なる領域では、細かく分断されるなどして弾性伸縮性が発現しないように処理されている。これは、胴周り弾性部材14の収縮に伴って吸収体23が収縮することで生じる不都合(体液吸収性の低下、着用感の低下等)を防止するためである。
廃棄用テープ40は、本体部2Zの背側部の非肌対向面に固定された固定部41と、中間部42と、止着部43と有する。固定部41、中間部42及び止着部43は、この順に縦方向Xに沿って配されているとともに、未使用状態の廃棄用テープ40では、この順に積層された三つ折り状態とされ、且つ止着部43の先端部に、廃棄用テープ40の使用時に摘まみ部として利用可能なタブ部44が設けられている。
廃棄用テープ40は、吸収体23の縦方向端23Eを縦方向Xに跨ぐように、本体部2Zの非肌対向面に固定されており、タブ部44を除く廃棄用テープ40の大部分が、吸収体23と厚み方向Zに重なっている。前述したように、本体部2Zにおける吸収体23と厚み方向Zに重なる領域には、弾性伸縮性を発現可能に配置された弾性部材は存在しないので、廃棄用テープ40における吸収体23と厚み方向Zに重なる領域49は、弾性伸縮性を発現可能に配置された弾性部材と厚み方向Zにおいて重複していない。
【0008】
前述した構成を有するおむつ1Zは、未使用状態の廃棄用テープ40においてタブ部44が本体部2Zの外面(外層シート12の非肌対向面)に沿うように配置されているため、タブ部44を手指で摘みにくく、廃棄用テープ40の操作性の点で改善の余地がある。未使用状態の廃棄用テープにおけるタブ部が手指で摘みやすく、廃棄用テープの操作性に優れた吸収性物品は未だ提供されていない。
【0009】
本発明の課題は、廃棄用テープの操作性に優れた吸収性物品を提供することに関する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、着用者の前後方向に対応する縦方向と該縦方向に直交する横方向とを有し、体液を吸収保持する吸収体を含む本体部と、該本体部の外面に設けられた廃棄用テープとを備えた吸収性物品であって、
前記廃棄用テープは、前記本体部の外面に固定された固定部と、該固定部に連結され、該本体部に対して非固定の自由部とを含み、
前記自由部は、前記固定部との連結部から前記縦方向に延在可能に配置されており、且つ該自由部の延在方向の先端部を形成し、前記廃棄用テープの使用時に摘まみ部として利用可能なタブ部と、該タブ部と該固定部との間に位置する中間部とを有し、該中間部の少なくとも一部が、前記本体部の外面に対して着脱自在に構成されている。
本発明の吸収性物品の一実施形態では、前記廃棄用テープの未使用状態では、前記中間部は、前記固定部に重ねられた状態で前記縦方向に延在し、前記タブ部は、該中間部の該縦方向の一端に隣接して、該中間部の少なくとも一部とともに未使用状態の該廃棄用テープの最外層を形成する。
本発明の吸収性物品の一実施形態では、前記本体部における、該本体部の自然状態において未使用状態の前記廃棄用テープの最外層を形成する前記中間部と厚み方向に重なる最外層中間部重複領域に、前記横方向の収縮力が互いに異なる複数の領域が存在し、
前記複数の領域は、前記最外層中間部重複領域の前記タブ部側の前記縦方向の一端から該縦方向に延在し、前記本体部の自然状態において前記横方向に収縮している第1領域と、該第1領域と該縦方向において隣接し、該第1領域に比べて該横方向の収縮力が小さいか又は該横方向に非収縮の第2領域とを含む。
本発明の他の特徴、効果及び実施形態は、以下に説明される。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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