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公開番号2024100735
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-26
出願番号2024003056
出願日2024-01-12
発明の名称織編物
出願人東レ株式会社
代理人
主分類D03D 15/49 20210101AFI20240719BHJP(織成)
要約【課題】
ふくらみ感を維持しつつ、ギラツキとともにチラツキも改善したポリエステル梳毛調の織編物を提供する。
【解決手段】
長さ方向に太細ムラを有するポリエステル仮撚糸を含む織編物であって、前記ポリエステル仮撚糸の捲縮率が3%以上35%以下であり、前記ポリエステル仮撚糸の繊維表面に溝が4か所以上ある織編物。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
長さ方向に太細ムラを有するポリエステル仮撚糸を含む織編物であって、前記ポリエステル仮撚糸の捲縮率が3%以上35%以下であり、前記ポリエステル仮撚糸の繊維表面に溝が4か所以上ある織編物。
続きを表示(約 220 文字)【請求項2】
前記ポリエステル仮撚糸を20~100質量%含む織編物。
【請求項3】
前記ポリエステル仮撚糸が平坦部を有し、前記平坦部に少なくとも前記溝が1か所以上存在する請求項1または2に記載の織編物。
【請求項4】
前記溝の深さが1.0μm以上である請求項1または2に記載の織編物。
【請求項5】
前記溝を形成する繊維表面の一部が剥離している請求項1または2に記載の織編物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はポリエステル仮撚糸を含む織編物に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、ポリエステル仮撚糸は、他の合成繊維に比べてハリ腰感が高く、かつシワになりにくいので、スーツ、ジャケット、スラックス等において天然ウール素材の置き換えとして使用されている。近年は、外観や風合い、光沢をウールライクにした梳毛調ポリエステル仮撚糸が種々開発されてきている。ポリエステル糸に梳毛調外観や風合を付与する従来技術としては、ポリエステル糸を構成する各々のフィラメントに、長さ方向に太部と細部をフィラメント糸中で分散させて存在させた糸がよく知られている。
【0003】
例えば、太細ムラを形成させる延伸技術を異型断面フィラメント糸に組み合わせ、2種類以上の異なる多葉型断面形状の単フィラメントが分散して混繊されたポリエステルマルチフィラメント糸が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、耐スナッグ性やナチュラルな杢感などを得る目的で、単糸断面に凹部を有し、長さ方向に太細ムラを有するポリエステル仮撚加工糸が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平8-218241号公報
特開2021-183732号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
太細ムラを有したポリエステル仮撚糸は、通常のポリエステル仮撚糸に比べて杢調外観などの点で優れている。しかし、断面が仮撚で平坦化により生じる合繊特有のギラギラした光沢(以下、「ギラツキ」という場合がある)が課題であった。また、仮撚糸の捲縮を抑えた場合には、捲縮を抑えない場合よりもギラツキをある程度抑制することができるが、ふくらみ感が不足するという課題があった。
【0006】
特許文献1、2においては繊維を異型断面化することでギラツキを改善できてはいるが、これは光源から生地への入射光角度や、生地から人間の目への反射光角度を一定にした場合の光沢を考慮して改善したにすぎず、実着用では依然として光沢の改善が求められていた。そして我々は、着用による動きの中で入射光や反射光角度が変化し、その際に光沢が強くなったり弱くなったりするチラチラした光沢(以下、「チラツキ」という場合がある)という課題があることを突き止めた。
【0007】
本発明は上述の課題に鑑み、ふくらみ感を維持しつつ、ギラツキとともにチラツキも改善したポリエステル梳毛調の織編物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる課題を解決するため本発明の織編物は、以下の構成を有する。
(1)長さ方向に太細ムラを有するポリエステル仮撚糸を含む織編物であって、前記ポリエステル仮撚糸の捲縮率が3%以上35%以下であり、前記ポリエステル仮撚糸の繊維表面に溝が4か所以上ある織編物。
(2)前記ポリエステル仮撚糸を20~100質量%含む織編物。
(3)前記ポリエステル仮撚糸が平坦部を有し、前記平坦部に少なくとも前記溝が1か所以上存在する上記(1)または(2)に記載の織編物。
(4)前記溝の深さが1.0μm以上である上記(1)~(3)のいずれかに記載の織編物。
(5)前記溝を形成する繊維表面の一部が剥離している上記(1)~(4)のいずれかに記載の織編物。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ふくらみ感を維持しつつ、ギラツキとともにチラツキも改善されたポリエステル梳毛調の織編物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は本発明におけるポリエステル仮撚糸の横断面を例示する模式図である。
図2は本発明における平坦部を有するポリエステル仮撚糸の横断面を例示する模式図である。
図3は本発明におけるポリエステル仮撚糸の横断面の平坦部を例示する模式図である。
図4は本発明におけるポリエステル仮撚糸の表面の剥離部を例示する模式図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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