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公開番号
2024139736
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-09
出願番号
2024045518
出願日
2024-03-21
発明の名称
積層体および半導体装置の製造方法
出願人
東レ株式会社
代理人
弁理士法人栄光事務所
主分類
B32B
7/023 20190101AFI20241002BHJP(積層体)
要約
【課題】微細かつ高密度に搭載された半導体素子を、デブリの発生なく、かつ、半導体素子の高さの2倍以上の距離を半導体素子が飛翔しても高い位置精度で転写可能な積層体、および当該積層体を用いた半導体素子の製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明は、光透過性を有する第一の基板と、樹脂膜が順に積層された積層体であって、該樹脂膜の、200~1100nmのいずれかの波長における膜厚1.0μm換算時の吸光度が0.4以上、5.0以下であり、さらに、該樹脂膜の、前記第一の基板と接する面とは反対側の表面から深さ500~1000nmにおける、25℃での平均弾性率が0.06GPa以上、1.0GPa以下である、積層体に関する。
【選択図】図7A
特許請求の範囲
【請求項1】
光透過性を有する第一の基板と、樹脂膜が順に積層された積層体であって、
該樹脂膜の、200~1100nmのいずれかの波長における膜厚1.0μm換算時の吸光度が0.4以上、5.0以下であり、
さらに、該樹脂膜の、前記第一の基板と接する面とは反対側の表面から深さ500~1000nmにおける、25℃での平均弾性率が0.06GPa以上、1.0GPa以下である、積層体。
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
光透過性を有する第一の基板と、樹脂膜と半導体素子がこの順に積層された積層体であって、
該樹脂膜の、200~1100nmのいずれかの波長における膜厚1.0μm換算時の吸光度が0.4以上、5.0以下であり、
さらに、該樹脂膜の、前記第一の基板と接する面とは反対側の表面から深さ500~1000nmにおける、25℃での平均弾性率が0.06GPa以上、1.0GPa以下である、積層体。
【請求項3】
前記樹脂膜の、248nm、266nm、308nm、355nm、532nmおよび1064nmのいずれかの波長における膜厚1.0μm換算時の吸光度が0.4以上、5.0以下である、請求項1または2に記載の積層体。
【請求項4】
前記樹脂膜の、248nm、266nmおよび355nmのいずれかの波長における膜厚1.0μm換算時の吸光度が0.4以上、5.0以下である、請求項1または2に記載の積層体。
【請求項5】
前記樹脂膜の膜厚が8.0μm以上、23.0μm以下である、請求項1または2に記載の積層体。
【請求項6】
前記樹脂膜の、前記第一の基板と接する面とは反対側の表面の接着強度が0.02N/cm以上、0.3N/cm以下である、請求項1または2に記載の積層体。
【請求項7】
前記半導体素子の、前記樹脂膜への埋まりこみ深さが0.1μm以上、2.0μm以下である、請求項2に記載の積層体。
【請求項8】
前記樹脂膜の、前記第一の基板と接する面とは反対側の表面から深さ20~40nmにおける、25℃での平均弾性率が1.0GPa以上、7.0GPa以下である、請求項1または2に記載の積層体。
【請求項9】
前記樹脂膜が、下記式(1)の繰り返し構造単位を有するポリイミド、下記式(2)の繰り返し構造単位を有するポリイミド前駆体、下記式(3)の繰り返し構造単位を有するポリベンゾオキサゾール、下記式(4)の繰り返し構造単位を有するポリベンゾオキサゾール前駆体、および、それらの共重合体からなる群より選択される1種類以上の樹脂を含有する、請求項1または2に記載の積層体。
TIFF
2024139736000018.tif
197
166
(式(1)~式(4)中、R
1
、R
3
、R
7
およびR
9
はそれぞれ独立に炭素数6~40の4価の有機基を表し、R
2
、R
4
、R
6
およびR
8
はそれぞれ独立に炭素数2~40の2価の有機基を表す。R
5
は水素原子または炭素数1~20の1価の有機基を表す。)
【請求項10】
前記樹脂が、下記式(5)で表されるジメチルシロキサン構造および下記式(6)で表されるジフェニルシロキサン構造の少なくとも一方を有する、請求項9に記載の積層体。
TIFF
2024139736000019.tif
104
166
(式(5)および式(6)中、lおよびmはそれぞれ独立に4~40の整数を表す。)
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層体および半導体装置の製造方法に関する。より詳しくは、半導体素子をレーザー転写により実装する際に好適に用いられる積層体、および当該積層体を使用した半導体装置の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)
【背景技術】
【0002】
一般的に半導体装置に組み込まれる素子は、回路基板などにフリップチップボンダーなどを使用したピックアンドプレース法で移載・実装される。近年では半導体装置の高性能化、小型化が進んでおり、それに伴い、半導体装置内に組み込まれる素子も、小型化、薄型化され、また、半導体装置内に実装される素子の個数も増えてきている。近年、半導体素子の一種である発光ダイオード(LED)、中でも特に1辺が十数~数μmほどの小さいLEDであるマイクロLEDを各画素に配列したディスプレイが、高輝度、低消費電力、高画質であるため注目されている。このマイクロLEDディスプレイを製造するにあたり、上記の実装方式では時間がかかりすぎるため、新たな手法が検討されている。
【0003】
小型半導体素子を多数実装する手法として、支持基板上に粘着層を有する積層体に、粘着層の支持基板側とは反対の面に半導体素子を搭載して積層体を準備したのち、該積層体の支持基板側からレーザーを照射することで、積層体から一定の距離をもって離れた下方に位置する回路基板等の対向基板に、半導体素子を目的の半導体素子間隔となるように選択的に転写・実装するレーザー転写技術が提案されている。この手法は、積層体および/または対向基板のステージを高速に移動させながらレーザーを照射することで、半導体素子を高速かつ広範囲に転写できる利点を持つ。なお、「転写」とは、半導体素子が、元の基板から別の基板に移載されることを表す。
【0004】
該レーザー転写技術として、膜厚が0.1μm以上、0.5μm以下の薄膜の粘着層を適用した積層体を用い、レーザー照射により支持基板と半導体素子の間に存在する粘着層をすべてアブレーションさせ、消失させることで、半導体素子上の粘着層残渣もすべて除去しながら対向基板への半導体素子の転写を可能とする転写技術が挙げられる(例えば、特許文献1)。また、レーザー照射により、支持基板と粘着層の界面に位置する粘着層をアブレーションさせ、それによって発生したガスが粘着層と支持基板の界面に溜まって空隙(ブリスター)を形成し、粘着層の形状変化により、素子が剥がれ落ちて分離することで、半導体素子を対向基板に転写する技術も挙げられる(例えば、特許文献2)。さらに、吸光度と接着強度を制御した粘着層を適用することで、粘着層の残膜なく、半導体素子を転写する技術も挙げられる(例えば、特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-188037号公報
国際公開第2022/153745号
国際公開第2022/210155号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1では、粘着層の半導体素子表面の残渣を回避するため、過剰なレーザー光を照射し、粘着層をすべてアブレーションで除去する必要があり、粘着層の飛散による対向基板の汚損や、半導体素子が破損するなどのダメージが課題であった(以降、半導体素子表面の粘着層の残渣を糊残り、飛散した粘着層の残渣をデブリと呼ぶことがある)。特許文献2および3では、残渣やデブリの発生を抑制しながら半導体素子を転写できる一方、マイクロLEDといった微細かつ高密度に搭載された半導体素子を、精度高く転写するには不十分であった。さらに、レーザー転写時のスループット性向上には、積層体および/または対向基板のステージを高速に移動させながらレーザーを照射する必要があり、積層体と対向基板が接触することなく移動可能となるように間隔をあけることが求められる。この時、マイクロLEDといった微細な半導体素子の場合、半導体素子自体の高さの2倍以上の距離を半導体素子が飛翔しても、高い位置精度で転写される必要がある。
【0007】
本発明は、このような実状に鑑みて、微細かつ高密度に搭載された半導体素子を、デブリの発生なく、かつ、半導体素子の高さの2倍以上の距離を半導体素子が飛翔しても高い位置精度で転写可能な積層体、および当該積層体を用いた半導体素子の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を達成するため、本発明は、以下の1~16に関する。
1.光透過性を有する第一の基板と、樹脂膜が順に積層された積層体であって、
該樹脂膜の、200~1100nmのいずれかの波長における膜厚1.0μm換算時の吸光度が0.4以上、5.0以下であり、
さらに、該樹脂膜の、前記第一の基板と接する面とは反対側の表面から深さ500~1000nmにおける、25℃での平均弾性率が0.06GPa以上、1.0GPa以下である、積層体。
2.光透過性を有する第一の基板と、樹脂膜と半導体素子がこの順に積層された積層体であって、
該樹脂膜の、200~1100nmのいずれかの波長における膜厚1.0μm換算時の吸光度が0.4以上、5.0以下であり、
さらに、該樹脂膜の、前記第一の基板と接する面とは反対側の表面から深さ500~1000nmにおける、25℃での平均弾性率が0.06GPa以上、1.0GPa以下である、積層体。
3.前記樹脂膜の、248nm、266nm、308nm、355nm、532nmおよび1064nmのいずれかの波長における膜厚1.0μm換算時の吸光度が0.4以上、5.0以下である、前記1または2に記載の積層体。
4.前記樹脂膜の、248nm、266nmおよび355nmのいずれかの波長における膜厚1.0μm換算時の吸光度が0.4以上、5.0以下である、前記1~3のいずれか1に記載の積層体。
5.前記樹脂膜の膜厚が8.0μm以上、23.0μm以下である、前記1~4のいずれか1に記載の積層体。
6.前記樹脂膜の、前記第一の基板と接する面とは反対側の表面の接着強度が0.02N/cm以上、0.3N/cm以下である、前記1~5のいずれか1に記載の積層体。
7.前記半導体素子の、前記樹脂膜への埋まりこみ深さが0.1μm以上、2.0μm以下である、前記2~6のいずれか1に記載の積層体。
8.前記樹脂膜の、前記第一の基板と接する面とは反対側の表面から深さ20~40nmにおける、25℃での平均弾性率が1.0GPa以上、7.0GPa以下である、前記1~7のいずれか1に記載の積層体。
9.前記樹脂膜が、下記式(1)の繰り返し構造単位を有するポリイミド、下記式(2)の繰り返し構造単位を有するポリイミド前駆体、下記式(3)の繰り返し構造単位を有するポリベンゾオキサゾール、下記式(4)の繰り返し構造単位を有するポリベンゾオキサゾール前駆体、および、それらの共重合体からなる群より選択される1種類以上の樹脂を含有する、前記1~8のいずれか1に記載の積層体。
【0009】
TIFF
2024139736000002.tif
197
166
【0010】
(式(1)~式(4)中、R
1
、R
3
、R
7
およびR
9
はそれぞれ独立に炭素数6~40の4価の有機基を表し、R
2
、R
4
、R
6
およびR
8
はそれぞれ独立に炭素数2~40の2価の有機基を表す。R
5
は水素原子または炭素数1~20の1価の有機基を表す。)
10.前記樹脂が、下記式(5)で表されるジメチルシロキサン構造および下記式(6)で表されるジフェニルシロキサン構造の少なくとも一方を有する、前記9に記載の積層体。
(【0011】以降は省略されています)
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